序章[運命と宿命]第4話終
気が付くと、俺は最後に覚えている場所とは全く違う場所に居た。
[ここは......]
その疑問に対しての回答は意外と早く帰ってきた。
[あなたの言ってた公園の遊具の中よ。]
声の主は直ぐわかった。
[お前一人で連れて来てくれたのか?]
[まぁ、一人と言ったら一人だけど少し奥の手を使ったわ。]
瞬間俺はさっきの出来事を鮮明に思い出した。
それとほぼ同時に、脇腹の方に鈍い痛みが走った。
[くっ!]
立ち上がる事さえままならない程の激痛だった。
[ごめん、私を庇ったせいで......
多分そのゲガだとしばらく立ち上がるのは無理......]
彼女はまるで、罪悪感に押し潰されそうな顔をしていた。
[お前が悪いんじゃない、俺が勝手に割って入っただけだから]
とりあえずこうは言ったが、正直今あいつが来たら二人とも逃げ切れる確率はほぼゼロだろう。
そう言えばさっき気を失う時に転移とか何とかって言ってたな、そしたら光に包まれて......
[......なぁ、さっき奥の手が何とかって言って無かったか?]
[転移魔法の事?残念だけどあれはもう使えない、一度っきりの奥の手だったから......]
魔法、か......
にわかに信じ難いが、今はこの状況を乗り切る為にも、その力に頼る他無いのも確かだ。
[わかった、じゃあその魔法を使ってこの場乗り切る術は他に何か無いのか?]
[まあ、有るにはあるけど......]
そこで彼女は言葉を止めた。
(カツン、カツン、カツン)
確実に足音がこちらに近づいて来ていた。
[くっ、うぅ!]
俺は外に出るべく、渾身の力を振り絞って立ち上がった、その瞬間身体に激痛がはしったが、今はそんな事で立ち止まってる余裕は無い。
[ちょっと待って、あなた何する気!]
彼女が俺を止めた。
[俺が一緒に逃げても足手まといになるだけだ、そのくらいだったら俺が足止めするのが合理的だと判断しただけだ、お前だけでも逃げろ!]
[そんな状態で出ていったら本当に死ぬわよ!
私が命の恩人を見殺しにする事なんて出来るわけ無いじゃない!]
銀髪の少女は又目を潤ませてそう叫んだ。
[だったらどうする?このまま二人一緒に死ぬか?あいつの攻撃を受けたからわかる、あいつは確実に殺す気で来ている、ここが逃げる最後のチャンスなんだよ!だから......頼むから逃げてくれ......]
すると彼女はこう良い放った。
[わかった、少し聞くけどこの状況を打破出来る策が有るんだとしたら、どんな条件でも受け入れる事が出来る?]
[そんな方法があるなら願ったりかなったりだ、構わないよ。]
[例え家族や友人これまで接して来た人と永遠に会えなくなっても?]
[......構わないよ、どういう意味かはわからないけど、お前の命と俺の命2つよりも大切な物じゃない、それに......死んだらそもそも会えなくなる、巻き込まれた時点で覚悟はしてたよ]
そこで俺の中である決心が固まった、安直で早すぎる決心ではあったが、俺の中で色々考えた結果だ。
[わかった、じゃあ私と手を繋いでここに立って。]
俺は言われるがまま従った。
[それじゃあ目を瞑って、始めるは......]
彼女が小声で何か良い終えると、こう叫んだ。
[ファイナルクルウ!]
そこで俺の意識は途切れた。
ご愛読ありがとうございました。
とりあえず序章はこれで終わりです。
次から異世界探求編です。
次の章は大分長くなるので、気長にお付き合いお願いします。




