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運命を背負った少女と最強の守護者  作者: 英雄王ヨカ
3章[王都学園]
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3章[王都学園]第11話


[こいつは!?]

現れたのは、まるで悪魔のような形相と体を持った魔物だった。


[ガーゴイル、何故ここに!?]


ガーゴイルは俺達に目掛けて一直線に攻撃を仕掛けてきた。


[くっ!]


俺はそれをかわして、壁の凹凸している部分に掴まる。


[まずいな、流石にこの場所じゃあ、あっちに分がありすぎる。]


倒せないわけでもないが、一歩間違えれば真っ逆さまなので、確実に一撃で仕留めたい。


[クロトさん!]


リオが数メートル先の壁から声をかけてくる。


[あいつは私が引き付けます。その間に特大のをお願いします!]


危険な賭けだが、リオ自身も相当な実力者だろう、なら......


[わかった、あいつの背中が狙える状態まで持っていってくれ!]


[はい!]


そう言って、リオは壁を蹴ってガーゴイルに特攻すると、二振りのダガーを同時に突き刺す。


[くっ......]


ガーゴイルは振り払おうと、空中で飛び回る。


[まだだ、まだ......]


既に攻撃する準備は整っているが、まだ動かない、これを外せば此方が更に不利になる、だからこそあの魔物が消耗して鈍くなるまで待つ必要がある。


[もう少し耐えてくれ、リオ......]


リオの方も限界が近いかもしれない、だけど後少し鈍くなれば......


[今だ!]


遂に魔物の動きがゆっくりになる。


[回避しろ!リオ!]


リオは俺の言葉を聞くのと同時に飛び退く。


[はぁ!]


俺は魔力の込もった剣を魔物の背後から突き刺す、そして......


[弾けろ!]


一気に剣に込めていた魔力をガーゴイルに流し込む。


ガーゴイルは悲痛の叫びをあげる、俺は尚も魔力を流し続ける、そして......


[ふっ。]


俺は魔力を流し終えると、剣を引き抜いて後方の壁に飛び退く。


俺の剣によって空いた穴とリオの短剣よって空いた穴から光が漏れだし、ガーゴイルの体は弾け飛び、煙となって霧散した。


[何とかなったな。]


俺は尚も降下し続けている床に飛び乗る。


[そうですね。]


リオもフードを被り直して飛び乗る。


[魔物なんて居たんだな、ここ......]


まあ見たところ古代の建造物っぽいし、何があっても不思議じゃないか。


[いや、この遺跡に魔物は普通いない筈なんです。]


それって、どう言うことだ?


[そうなのか?]


[はい、この遺跡はある強力な結界魔術によって覆われているんです。その証拠に一部の権限を持った者か、その者に許された者しか入ることは出来ません、魔物とてそれは例外ではありません。]


確かにそんな大事な場所に、魔物が入り込むなんておかしな話か。


[じゃあなんで魔物が居たんだ?さっきの魔物はあきらか大きかった、小さい魔物ならまだしも、あんなのが偶然通り抜けるなんてあり得るのか?]


俺は質問を投げ掛ける。


[わかりません。私はあくまでここに入ることを許可されているだけなので。]


[......わかった、それにそろそろ下に着く頃合いだろうしな。]


下を見下ろすと、既に降下している床は下の床につきかけていた。


降下していた床は音を立てて静止し、柵は半透明になったと思ったら消えた。


[着きましたね、こちらです。]


俺はリオに案内されて正面にある通路に入って少し進むと、また広いドーム状の空間に出る。


[......成る程、見せたいものってこれの事か。]


ドーム状の空間の中でも一際目立つもの、祭壇の様なものとその祭壇の上にあるダイヤ形の結晶と、その中には金髪を少女が眠っている。


[はい、これが我が学園の最高機密にして、200年前最強だと唄われた大魔女ミカエル・ベルベットの寝床です。]


[寝床?]


確かに見たところ死んでいる、と言うよりは眠っていると言う方が正しい感じだ。


[何故この様なところで眠っているのか、何故200年も前の人物がこんなところにいるのか、その謎は私達も解明できていないんですよ。

この遺跡自体は200年前よりも以前に造られた物らしいのですが、それ以外は何も......]


正に謎めいた古代の産物か、それに眠っているのが本当に最強と唄われた大魔女なら、他国から守る為、という名目で、最高機密というのは頷ける。


[……それで?これを俺に見せて何を所望するんだ?]


[はい、恐らくではあるのですが、学園祭の最終日、この学園にもしも襲撃があった場合、いち早くこの遺跡に来て防衛して欲しいのです。]


成る程、そう言うことか。


[用件はわかったけどさ、これは学園の最高機密なんだろ、襲撃に合うなんて有り得るのか?]


そう言い返すと、リオは返答する。


[可能性のある組織がひとつだけ、ガイアス聖火という組織が過去に何度かこの時期に襲撃してきているんです。]


ガイアス聖火?


[ひとつの組織が過去に何度も!?]


それこそ驚くべき話だ。


[はい。]


いや、それはおかしい、過去に何度か襲撃されているということは、そのガイアス聖火という組織はこの学園の最高機密を知っていることになる。


[......なら、何故バラさない?]


思わず言葉が出る。


[それは多分、彼らが他の者たちに、それを知られることをよしとしないからでしょう。]


成る程、そう言うことか......


[つまりそいつらは、何らかの理由があって、自分達だけで秘密裏に襲撃することにこだわっている。]


[その通りです。]


[狙いは言うまでもなくこいつか......]


[はい。]


大分頭の中の整理も追い付いてきた。


[わかった、その依頼引き受ける。]


他にも質問はあるが、それを聞くのは今度でも良いだろう。


[ありがとうございます。それではそろそろ帰りましょうか。]


確かに結構時間も過ぎている。


[そうだな。]


そう言って俺たちは歩きだす。


[......]


俺は結晶の方を振り替える。

結晶の中に居るのは、金髪の少女が眠っているのみ。


[......]


俺はまた歩き出した。

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