2章[異世界の探求]第16話
今回は世界の探求編のラスボス戦ですので張り切って書いて見ました!
どうぞお楽しみください!
[先生!]
ユリカゼが廊下を走って来た。
[ユリカゼくんか、教室にいた生徒は無事かい?]
[はい、辛うじて全員意識は保っています。]
[そうか良かった、私は現場の方に向かう、ユリカゼくんはカザヤくんとステラくんを教室まで連れていってくれ、生徒のまとめ役は頼んだよ。]
[わかりました。]
ユリカゼは俺達の方に向き直った。
[とりあえず教室まで行きます、着いてきてください。]
[わかった。]
そう言って俺達は歩いていった。
俺達は廊下を歩いていた。
[......ユリカゼ。]
[はい?]
前を歩いていたユリカゼがこっちを向いた瞬間。
[俺の荷物をたのんだ!]
俺は荷物をユリカゼに投げ渡して走った。
[なっ!?]
[すまん、すぐ戻る!]
[ちょっと待って、クロトくん!]
背後でステラが叫んでいるが、その制止を振り払って校舎を出て正門前まで来ると。
[あっちか。]
正確な場所はわからないが、近い場所に明らか危険な気配を感じた為その方向に走った。
[......あれか。]
俺は遂に気配の正体を視界に捉えた。
[全滅寸前じゃないか。]
ここは王都だ、国の中心地にも等しい所にいる冒険者や騎士が弱いわけがない、なのにこの短時間で全滅寸前に陥っているのはあれの強さが絶望的過ぎるからだ。
[うわぁぁぁ!!]
宙に浮いている大鎌を持ったそれは剣が折られた状態で成す術無しの状態の冒険者に鎌を降り下ろそうとした。
[させるかぁ!]
俺は弾丸のごときスピードで冒険者と死神を彷彿とさせるそれの間に割って入った。
目の前でカチカチと剣が音を立てている。
[全員逃げろ!こいつはあんたらの相手出来る奴じゃない!]
俺の真後ろで放心状態になっていた男も含めた回りの冒険者や騎士全員に大声で呼び掛けた。
[あんたも速く逃げろ!じゃないと死ぬぞ!]
まだ後ろで日様付いていた男に怒鳴り付けた。
[はっ!わかった!]
正気に戻るのと同時に男は走り出した、周りの奴等も退いていく。
[よし、これで思う存分戦える!]
俺は鎌を左にいなして距離を取る。
[さあ、勝負だ終局種!]
俺は今発揮できる覚醒者の力を最大まで上げて剣に魔力を込める。
[俺が覚醒者の力を最大まで解放したのは、ユリカゼと戦ったとき以来だ、今の俺はそう簡単には落とせないぜ!]
[ライジングボルト!]
雷属性の攻撃魔法、使用者の魔力の総量によって威力が変わる[ライジング]の効果を持った魔法だ、旅の途中で戦闘の幅を広げるためにステラに教えてもらった魔法だ。
[手応えはあった、だが。]
予想した通り死神は全くの無傷だ。
[直撃を食らわせてもこれかよ......]
覚醒者を持っている俺の魔力は常人を遥かに凌ぐ物だ、それでも無傷なのだ。
[ん?]
俺は反射的に後方に飛び退いた、すると......
(ガチィン!)
死神が一気に間合いを積めて鎌を降り下ろしてきたのだ。
[ぐっ......]
鎌が少しかすった、それ自体はどうてっことないのだが、問題は奴の能力値だ。
[後少し遅かったら完璧に御陀仏だったな。]
だが、動きは捉えようと思えば捉えられる。
[次はこっちの番だ。]
俺は足に力を込めて死神の目の前に一気に移動する。
[......ふぅっ!]
それに反射するように降り下ろされた鎌を最小限の動きで交わし、斬撃を胴の部分に叩き込んですり抜ける。
[どうだ。]
剣に込めた魔力も極限まで高めていた、流石にダメージ入ってないときついぞ。
[おい......]
死神に目立った外傷は無く怯んでいる様子も無い。
[不味いな。]
瞬間死神の赤いルビーの様な目が輝く。
[ぐっ!]
俺は何かを予感し手を正面にかざす。
[ソード・オブ・アイギス]
唱えた瞬間俺の目の前に複数の半透明な直剣が創成され、俺の手の前を円形に囲むように並び、魔力の障壁が生成される。
(バコォォォン!!)
死神の目から赤いレーザーの様なものが放出され、俺の創成した魔力障壁に命中する。
[ぐぅ......]
レーザー攻撃は10秒程度で終了し、それと同時に魔力障壁も砕け散る。
なんつぅ威力だ!!
[アイギスを一撃で消したのはお前が初めてだよ!死神やろう!]
ソード・オブ・アイギスはユリカゼから教えてもらった結界式の魔力障壁を、最大まで燃費を悪くして、その代わりに最大まで強化した、俺の初の固有魔法にして、完全防御魔法の一つだ。
正確に言えば、同じ様な魔法はこの世界には存在するが、一人で使える様に調整できたのが俺だけなのと、使えるのが俺だけだから、固有魔法として成立した。
その気になれば隕石すら止められる防御力を誇る魔力障壁だ、だがその分、消費する魔力も多い、いくら俺でも何度もぽんぽん使える物じゃない。
[せめて懐に入れれば。]
するとまた赤色の目が輝く。
[考えている暇はないか!]
俺は放たれたレーザーを避けて距離を詰める、だが......
[不味い!]
俺は連続で放たれるレーザーを全力で避ける。
[ぐぅ......はぁぁぁぁ!]
俺は、尚も放たれるレーザーを最小限の動きで避け続けて距離を一気に詰める。
[そこだぁぁ!]
俺は距離を詰めるごとに連射速度が上がるレーザーの僅かな合間を縫って遂に死神の目の前まで間合いを詰めきる。
死神がほぼゼロ距離で降り下ろした鎌を回避する。
[ルミナス・ブレイド・オーバーライト!]
俺が技名を叫ぶと、死神も含めた辺りの全ての物が止まった様にスローになる。
[お前の弱点は......]
そう全ての魔物に共通して存在する弱点それは......
[そこだぁぁぁ!]
極限まで光を圧縮した剣を死神の頭に突き刺した、魔物に必ず存在するコアのある部分だ。
[はぁぁぁぁ!]
それだけでは終わらず、剣の輝きが消えるまで神速の剣撃を浴びせ続け切り刻む。
[これで...終わりだぁぁぁ!]
最後に死神の脳天から地面まで剣を降り下ろして一刀両断し......
[はぁっ!]
痺れを切らしたかのように時間が元通り動き出すなかすり抜けるように死神の背後に切り抜ける。
[俺の勝ちだ。]
死神は数秒間小刻みに震え続け、震えが止むと青い粒子となって砕け散る。
[ぐっ......だけど......俺も......無理しすぎたかな。]
俺は体勢を保つことすらできずそのまま力無く倒れ、意識も同じ様に落ちていった。
ご愛読ありがとうございました!
いよいよ次回で世界の探求編(名ばかり)の最終回になります。本当ならもっと話数が重なる予定だったんですが、主人公が強くなる過程を丸々番外編行きにしてしまったので大分短くなってしまいました。本当にすみませんでした。
早速ここで主人公の使った技や魔法について補足を入れてきます。
まず主人公はレプの森に向かう道中で複数の村に立ち寄っています、そこで小遣い稼ぎに依頼をちょくちょくこなしていたりしていたんですが、レプの森に着くまでの数週間の間に主人公はユリカゼに剣の稽古を付けて貰ったり、ステラにも魔法などを教えてもらっています。
簡潔に言うと一日中魔法の練習をしたり剣術の練習をしていたりする事もあったわけですね、詳しいことは番外編で語りますが、主人公が可哀想になるくらいきつい練習をさせています(リア充の主人公にムカついたから)←自分で作ったキャラに八つ当たりするアホ)そんな課程があって主人公は死神の攻撃を避けられる位の身のこなしと魔法を手に入れたんです。
決着時に使ったん技に関しては次回で語りますのでよろしくお願いします!




