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運命を背負った少女と最強の守護者  作者: 英雄王ヨカ
2章[異世界の探求]
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2章[異世界の探求]第12話

[うぅ、寒い。]


時間にすると朝の4時位俺は町の外れまで出てきていた。


[よし、始めるか。]


[こんな時間から鍛錬か少年、清が出るのう。]


その時ある爺さんが声をかけてきた。


[こんな朝早くから町の外れにまで足を運んでどうかしたのですか、オウさん。]


そう、この爺さんはあの時俺に剣を預けてくれた爺さんだ、あの剣が無ければ俺はあの激戦を乗り越える出来なかっただろう。


[老人は早起きな上暇なのでな、ほれ、餞別じゃ。]


そう言って一振りの剣を投げ渡してきた。


[......俺なんかに渡しても良いんですか?]


鞘に納められた状態だろうと見間違う事はあり得ない、あの時俺を助けてくれた唯一無二の剣、神具・煌王剣ルミナスだ。


[構わん、わしはこの通り隠居した老いぼれじゃ、その剣を使う事はもう叶わん、だからと言って常人がおいそれと使える代物でも無い、今の今までしまってはいたが剣は戦うための武器だ、使える者に満足に使ってもらうのが筋じゃよ。]


爺さんは相変わらずの表情で言葉を紡いだ。


[......じゃからお主が持って行け、その剣の進化は君の様な輝きを持つ者が持っていてこそ真の輝きを見せる、あの時の様にな......]


あの時とは、恐らくユリカゼの技を破った時の事だろう、神具開放、狙って打てた訳じゃない、剣が俺にあの力を引き出させてくれたのだ、だがら俺はあの輝きをコントロールする事が出来た。


[わしはもう帰る、その剣をどう使うかはお主次第じゃ。]


そう言って爺さんは去っていった。


[......生かすも殺すも俺次第って事か]


恐らく俺はこの剣の裏の力を引き出しきれていない、表の神具開放は出来ても真に迫るには至っている気がしない。


[今の俺だけじゃ、こればっかりは限界があるか......]


恐らく俺の弱さの一つは技力が伴っていない事だ、向こうではこれでも剣道の全国準優勝まで勝ち上がった経験はあるが、本当の意味で生きるか死ぬかの剣術が必要となるこの世界では、駆け引きの方面に関してなら未だしも向こうの剣術じゃ勝負にならない。


[技量を伴っていれば格上の相手にも勝てる確率が格段に上がる、やっぱり、この部分は確りと修練を積んだベテランの手助けが必要だな。]


俺は一つの答えにたどり着いた所で剣を腰に携える。


[とりあえず今やるべき事は能力のコントロールだ。]


そう呟くと俺は手当たり次第に試していく。


[解除と起動は以外と簡単に切り替えられるな。]


解除と起動においては俺の意思で切り替えられる、ここは心配無さそうだ......


[次はコントロールだ、能力による強化の度合いの調整だ。]


実際問題これが出来無いと話にならない。


[......流石に意思一つじゃ無理か。]


俺は試しに地面を殴ってみるが、上げようと思えば勿論威力は上がるが上がり過ぎてしまったり手加減し過ぎてしまう事が大半だ。


[何か決定的な感覚が掴めれば応用も効くんだけどな。]


明確に調整出来る方法が必ずある筈だ、現に上げたり下げたりは出来ている訳だから後は俺自身の技量の問題だ。


[そもそも能力面を強化しても、大して実感を得ずにそれが出来てしまっているのが問題なのかも知れない......]


そうだ、俺の能力は魔力の上昇時に感じる高揚感の様なものが全くと言って良い程感じない、要するに手応えが無いのだ。


[魔力の調整はそこそこ出きるんだけどな......]


そんな事を言いながら俺は剣を抜くと、刀身に魔力を込める。


[やっぱりな、魔力の上昇と減少は大分わかりやすい。]


それを再確認するや、剣に込めていた魔力を霧散させるように解いた。


[俺の体がまだ能力に慣れていないのも原因の一つなのかもな。]


実際問題俺は能力の無理な使用は控えている、どんな負担が有るかも分かっていないし、そもそも何れだけ重い攻撃を放てても、何れだけ速く動けても俺の意識と体のスペックが全く比例していない為逆に命取りだ。


[実戦を重ねるのが一番の近道か。]


そろそろ戻るかな。


[何やってるんです、こんな朝早くから。]


話しかけて来たのはユリカゼだった。


[ずっと着けてきてたのか?]


[勝手を承知で尾行させてもらいました。]


ユリカゼは畏まった。


[その畏まった口調はどうも落ち着かない、良ければもっと打ち解けた話し方をしてくれないか?]


ユリカゼは真面目すぎる、この事に関してはステラとも話し合った。


[いえ、私はあなたを守り仕える身の上、ですからこれ以上打ち解けるのは......]


ああ、これは駄目なやつだ、出来るだけやりたくなかったが最終手段だ。


[じゅあさユリカゼ、君が俺に仕える身なら俺のお願いも聞いてくれるか?]


[はい、何なりと。]


このクソ堅苦しい状況をいち早く解決する方法、それは......


[変に堅苦しいの禁止な。]


[......へ?]


あまり人に命令するのは好きじゃないが、この状況が続くのは正直言って違和感しかない。


[言葉の通りだよ、ですます口調や敬語は君の場合癖の様なものだろうから強制してまで直させようとは思わないけど、立場を持ち上げられるのは好きじゃないから変に堅苦しいのは禁止。]


[うぅ、わかりました、気を付けます。]


はぁ、あっさり納得してくれて良かったけど、それにしても何で俺が主なんだろうな。

ご愛読ありがとうございます!

最近ステラの出番少なくない......ときっと思ってる読者の皆さんに補足です。

最近ユリカゼの出番が異様に多いのはこの先の展開的にクロトくんがユリカゼに構っていられなくなるからです。

ですから今の内にユリカゼとクロトくんの関係をある程度まで完成させておきたかったのです。

次回から戦闘なども多くなる為(予定)ここからが主人公のチート級能力である覚醒者の本領が徐々に発揮されていきます!

まあ自分的には能力がチート級の代わりに使いこなすのを相当難しく設定しているので、いくらクロトくんでも、ここだけの話マスターするのは物語後半に入ってからです。(まともに使えるようになるのはもう2章の最後の方です。)

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