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第七話

旅行から帰ってきたぜ!

全力で水とかを飲まないように気をつけました。(行き先マレーシア)

飛行機墜落の件もあり、ちょっと警備員の巡回が多かった気がします。


それでは続編どうぞ





「エス!」

「私前に出るぞ」

 俺は一歩後ろに下がり本を開く。

 エスはそのまま走りながらコーティングをして殴りかかる。相変わらずあの戦い方なのか。前世と変わらず近距離で魔法を撃ちながら、魔力で強化した肉体で殴りかかる。

「ページNo.1アロー」

 ページが複数やぶれそれが殺人鬼に向かって飛んでゆく。すぐにでも撃ちたいがエスが敵と格闘戦を行っているので、ページを待機させる。

 エスはただひらすら魔力の載せた拳を振るう。しかし敵も相当戦闘慣れしているようで上手くかわしながら隙があればナイフで斬りかかろうとしている。

「今だ!」

 俺は空中で待機させていたページからアローを放つ。

 しかし殺人鬼はその魔法を短剣で切った。

「まじかよ!?」

 すぐに次の魔法を準備。理論上そして経験上魔法を切ったり殴って消す事は可能だが、それには特殊な装備と技術が必要である。

「エス!」

「わかっておる!」

 俺と殺人鬼の間にすぐにエスが入る。また格闘戦である。そんな間に俺は対処法を考える。魔法が切られるならば、数で押す。

「ページNo.1アロー」

 今度は一、二発ではなくて、十発。これでいけるか。

すぐにページで囲みエスが離れたのを機に一斉射撃。しかしどの弾も殺人鬼をかすることもなかった。殺人鬼が飛び上がったのだ、そしてそのまま壁をけり屋根へと上がった。

 なんて身体能力だ。

「じゃあな。またお前等と合う事を期待するよ。今度こそ斬ってやるからな」

 不敵に笑い、そのまま屋根の上を走って行った。

 エスが走り出し追いかけようとしたので止める。後ろには気絶した子と負傷した子がいるのだ。さすがに二人を置いては行けない。それを悟ったのか、エスは足を止めこちらを向いた。

「よくできました」

「ふん……」

 俺はエスの本気を知っている。彼女ならばこの場を一瞬で火の海にできるだろう。しかし彼女はそれをせずに周りを考えながら戦っていた。よくできたものだ。

「大丈夫か?」

「……大丈夫よ」

 なんだか強気にいってくる。助けてやったのに。

 とりあえず目立った傷はないな。ならいいか。

 さてどうするか。このままここにいようか、それとも逃げてしまおうか。

「君たち!大丈夫か!」

 どうやら逃げの選択はなくなったようだ。鎧にあの紋章、騎士団である。いわゆるこの町の治安部隊のような働きをしているのである。しかし何やら聞き覚えのあるような声だな。

「って父さん!」

「ん、レンか!!」

 どうやら父さんのようだ。そう言ってすぐに駆け寄ってくる。

「怪我はないか?」

「俺は大丈夫だけど、この二人が襲われたんだ」

「そうか……」

 父さんはそう言って怪我をしている二人を見て話しかける。俺とおなじように声をかけるが怪我をしているのは一目瞭然である。すぐに二人をほかの兵士に任せて俺とエスから話を聞こうとしていた。

「相手は?」

「ナイフを持っていたしかも魔剣だった」

「魔剣持ちの人物。姿は?」

「全身服だったから顔も見えなかったし性別すらわからなかったよ」

「そうか……」

 そう言って手をあごに当て考えた後すぐにこう言った。

「家に帰れ。今日は疲れただろう」

 そこまででもなかったが休息は欲しかった。

 俺はエスの顔を見ると彼女は何も言わず黙って頷いた。どうやらエスも帰りたいらしい。

「父さんの言うとおりにするよ」

「よし。一人で大丈夫か?」

「俺は大丈夫だけど、エスは?」

「襲われても返り討ちにできる自信はあるぞ」

「なら大丈夫だな」

「しかしレンこんな事があった直後だ一応家まで送ってやれ」

 いや父さん、彼女は前世は魔王で本気でやれば敵なしの存在なんですよ!とは口がさけても言えなかった。なので黙って「はい」、と言いエスと一緒に歩き出した。すんなりと家へ帰してくれたことに驚いたが、後日父さんからもっと詳しく訊かれるだろう。

 狭い裏路地から出ると回りに人が集まっていた。事件が起きたのだ、その事件現場を見ようと人が集まるのは当たり前だろう。人ごみを掻き分ける。

「お前の家ってどこなんだ?」

「向こうの方だ。一応私が教えてやる」

 エスは俺の半歩前を歩きだした。そのまま俺は彼女の後ろを歩く感じになる。

「……あいつは誰だと思う」

 あいつ、それが先ほど戦った殺人鬼を指しているのはわかった。

「誰って?」

「もしかしたら――-―――奴は私たちと同じ転生者かもしれんぞ」

「……どうしてそう思うんだ?」

「見間違いだとこれ以上無いほど嬉しいのだが、見覚えのある刺青だった」

「刺青?そんなのあったか?」

「間近で戦ったからわかる。腕にあった、全ては見えなかったが、もし私の考えている通りだったら、面倒くさいことになるぞ」

「……すまん。さっさと説明してくれないか?」

「いや。それは明日にしよう」

 エスは足を止めたので、俺も止まる。どうやらここがエスの家らしい。結構大きいな。

「では失礼するぞ」

「おうじゃあ、また明日な」

「……そうだな。また明日」

 

 エスはにこやかに笑い手を振り家の中へと入っていった。

 それじゃあ俺も戻りますかね。



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