第一話
どうも!
久しぶりのオリジナルです
楽しんで頂けるとうれしいです。
第一話
時は乱世。
世界は魔族の王様、魔王陣営とその他の者に別れていた。魔王軍はその圧倒的な数と強さで領地を拡大し、世界を混乱へと導いた。だがその時人間側に最強の魔法使いが出現した。彼は残った人間、獣人、エルフや数々の民族と力を合わせ魔王軍を押し返していた。そして最後の決戦の場、魔王城で最後の戦いが行われていた。
大きな砦の上では両陣営の最強が戦っていた。
「ページNo.150!ストーム」
「無駄な事を」
本のページが一枚敗れそこに書いてある魔方陣が光りそこから風が吹き出る。風と言ってもそよ風ではなく相手が普通の人であれば切り刻めるレベルの風なのだ。
だが彼女はその風を素手で消し飛ばす。
「まったく可笑しい事してくれるね」
「そうゆう其方こそ普通の魔法使いが出せる威力を軽く超えておるぞ」
彼女、魔王はにへらと嘲笑いながら言う。
さすが人じゃない存在、魔王だからこそできることだな、と内心考えつつ。焦る。魔王軍に奇襲をしかけ、乱戦状態に持ち込み戦う。よい作戦だが相手に時間を与えるほど戦場は落ち着いて行く。どうすればいいか。我が軍の大半は人間というこの世界でも最も数多く、最も弱い最弱の種族である。真正面でぶつかったら負けるのは明白。
「あまり女性にひどい事をしたくないんだけどね」
「なら先程からの攻撃はなんだ」
あまり女性として見られていないのにちょっとお怒りのようです。
下では仲間が戦っているんだ。さっさとケリをつけるべきだろう。
とりあえずとっておきの手と行きますか。
自作の魔道書のページ雑に掴み、いっきに何百ページも開く。
「ページ、No.500ジャッジメント」
宣言する。
本が勝手にページをめくり500番目のページを開く。そしてページが千切れ魔方陣が強く光出す。魔法陣はページから離れ巨大化し俺の目の前で止まる。
「魔王アルテリア、神に変わって最強の魔法使いロドリック・カブラインが天誅を与えてやる」
宣言する――――――――勝つと。
まだ力が足りない、魔力をもっとページに注ぐ。
その度に光が強まる。
「ほう。これで終わりにしようと言うのか」
にやりと笑う。
こんなに美人なのに、その笑みに対してあまりいい気はしなかった。こちら側が蹂躙されるような、冷たく見下したかのような笑顔。しかしどこか自分を傷つけてくれる事を期待している笑み。
「ああ、そうだ。ジリ貧で俺に勝っても嬉しくないだろ」
「言えてるのう。ならそれに答えてやらねばな」
魔王は両手を前に出し魔力をかき集め、大きなドス黒い球を作る。
あんなもの当たったら髪の毛一本も残らないだろうな。
まぁ俺が狙っているのは押し返して勝つ、じゃないんだけどな。
「滅せ、ジャッジメント!」
「飲み込め、フィアネス・ボール!」
眩い光と漆黒の闇がぶつかる。
残っている力を振り絞り光を放つ。
だが相手は魔族の王、魔王。俺単体では勝てない。
「でも勝ちは一つじゃないんだよ!」
俺は魔法の放出を止め魔王の攻撃を紙一重で避けつ。しゃがむと、俺の真上を黒色の魔力の塊が通る。
魔王の懐に入り腰に手を回し抱きつくようにタックルする。
「きっ、貴様なにを!」
「お前に勝てないのは鼻っからわかってんだよ!」
本を再度広げて人生最後の魔法を使う。
これですべてが終わる、何もかも。誰も苦しまなくてすむ。
「ページ、No.1000……ラスト・ストラグルっ!」
本全体が光、魔方陣が俺と魔王の足元に浮かぶ。
俺の最後のあがきである。
「何をする!」
「この世界を救うために死んでもらうぞ」
気付いたのか、魔王は焦る。
「そんな事をしたらお前もっ」
「構わないさ」
俺一人の命で世界を救えるのだったら安いものさ
ごめん父さん母さん、親孝行できなかったな。
カーン、お前はさっさと嫁さん幸せにしてやれよ。
ギリアス、王国はお前に任せたぞ。
エリーナ、これからもエルフと人間が上手くやれるよう頼んだぞ。
ソウ、馬鹿な師匠ですまないな、後片付け頼んだ。
そしてルナリア、お兄ちゃんやったぞ。
「それじゃ、あばよ」
「きっ、きさまああああああああああ!」
まぁそんな事もありました。
俺はそのあと魔法を使い魔王もろとも自爆した。
これで俺がいた世界には平和が訪れた訳だ。
めでたしめでたし。
「レンーー?朝ごはんよー!」
「はーい」
俺?
今は異世界で生きています。
平和にね。
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