臆病な僕は 9
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「ホント。似てるのは顔だけだね」
独り呟いたシンジュの目は楓と、その瞳に写る持ち主の清を映していた。
契約者は奴隷の瞳を奪うことができる、シンジュ自身が言った内容だ。必要ならば、清の見ているものを彼の目を通して見ることができる。
当然、彼には無断で。
今、彼はロザリンドの可愛い奴隷と話をしている。ただ、見えるだけで、何を言っているかは分からないが、ほんの少しの間の喜怒哀楽はとても激しい。
カースティ姫は、怒りは激しかったがそれ以外は殆ど無表情だったと思う。激しい怒りも夫の、ロザリンドのみにぶつけられていたが‥‥。そんな姿を知っているのは、ロザリンドの側で見ていた自分だけで、姫の言葉に心を徐々に閉ざし、壊れて行った彼を知っているのもまた自分だ。
正直人間の姫など受け入れる必要があるのかと、疑問に思っていたがロザリンドが喜ぶならいいやと放置していた責任もある。日々、怯えて造り上げた笑顔がとても痛々しかった。
忌々しいと姫をほおり出せばそんな笑顔さえ見せなくなってしまう。
何かをしようとすると自分はすべてにおいて手遅れなのだ。
清を見つけた時も‥‥すべてが終わってしまってから。
だから、今回は積極的に最初から関わっている。
知りたくない事実を見てしまっても、物事が正常に動くなら唇を噛み締めて血を流すだけ。
「何も出来ないから。こうやって二人が壊れないように見守るだけ」
ロザリンドを壊した姫はもういない。壊れた彼を戻したのはあの子。
セイ君の見たことのない表情を見せてくれたのもあの子。
どんな事をしても手に入らなかった望むものが、あの子なら簡単に出来てしまう。
物事が正常に戻るなら、我慢して見ていればいい。
楓がいるだけで、ロザリンドは姫が来る前と変わらない態度に戻った。自分が話しかければ論理的に返す。
出来たのは偶然だが、奴隷契約もさせて、ロザリンドの望まない事は出来ないようにした。
「あの印の大きさには驚いたけど」
清の瞳から見た契約の証しはとんでもない大きさだった。王だからこそなのか、彼の独占欲の現れなのかは分からないが‥‥。
先ずは、ロザリンドの心は守られる。
清の瞳から見る楓はよく笑う。
その笑顔がロザリンドや清に向けられていると思うと、憎くて壊したくなる。
想いに任せて、壊したら、大切な二つも壊れてしまうのは分かっているから、それはしない。
不都合が起こらないか、臆病に見張っている事しか出来ないから。
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はい。
連投してしまいました。
ごめんなさい。
駄菓子菓子!!
もうすぐシンデレラタイムなので、3連投になるだけナノです。
はい〜☆今夜も読んで下さりありがとうございます。
『臆病な僕は』はシンジュ語りでおしまいです。
楓さんでもなく、ロザリーでもなく、実はシンジュだったんたんですね。オクビョウモノ〜。
清君とシンジュの話は今回ハショリマシタがお話が進めば書く予定です。
めんどくさいからはしょった訳じゃないんだからね!(;´д`)ノ
そういえば、この話、プロットもなく、推敲もセズ。携帯でバチバチ打ち込んで安易に投稿してるんですが〜。
読みにくかったらごめんなさいm(;∇;)m




