第三章
呂布軍は強く賢かった、
多くの城が呂布軍に靡き、我が方に残った城は我が軍の参謀、荀イク、程イク、それに将軍夏侯惇が守っていた僅かに三城であった、
数十あった城が僅かに三城とは…
しかし、予想外の謀叛であり、完全に信頼していた張バクの謀叛、三城だけでも残っている分、上出来だろう、
もしこの三城が無ければ、我々は完全に帰還地を無くしていたのだ、
いくら兵があろうとも、土地が無ければ軍隊は消滅したも同然だ、
そして、すぐに我が軍は呂布軍との戦闘に入った、
我が軍は呂布軍と濮陽と言う城塞都市で開戦を迎えた、
濮陽には呂布軍が篭り容易には落とせず、また、臨機応変、神出鬼没な戦術により多大な被害を受けていた、
このままではまずい…そのような焦りが軍中に広まっていた、そんな中濮陽に住む田氏と言う富豪が曹操様に手紙を寄越した、
私が手引きするので濮陽にお入り下さい、と、
曹操様はこれに乗った、
そして決行の日、参謀の劉曄殿の進言を容れ、曹操様は軍を三つに分け、その一つを率いて曹操様は濮陽にお入りなされた、
私は待機軍に居た、
そして暫くすると、濮陽内から火の手が上がった、
騙された、
皆がそう思い、軍は曹操様救出に動き出した、
しかし城門は固く閉ざされ、全く開く気配はなく、おまけに矢は霰のように飛んでくる、
当然だ、今まで破れなかったからこのような作戦がなされたのだ、
皆の気持ちは焦る、が、気持ちばかりが前に行く、
どうにもできない、
そんな中、曹操様が現れた、
ほかの城門を通られたのだろう、
ただ、髪は縮れ、馬は無く徒歩であったが、
とにかく曹操様は生きていらした、
曹操様は矢継ぎ早に指揮をし、軍は一時撤退した、
被害は…大きかった、
そして、次の作戦を協議しているとき、空が闇に覆われた、
…蝗だ、
蝗はここいら一帯、全ての食べ物を食い尽くした、
我が軍も、無論呂布軍も例外無く、食糧は無くなった、
呂布軍は食糧を求め、去っていった、
残ったのは、荒廃した土地であった、
戦は、謀らずとも、否応なしに、一時休戦となった、
第三章でした、ありがとうございましたm(__)m…なんだか于禁と離れていきそうな感じです(汗)于禁…名将なんですが比較的活躍が地味ですし(滝汗)