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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

ゆあーんゆよーん

作者:
掲載日:2026/03/13

目が覚めたら、派手なテントのサーカスにいた。

舞台の上では空中ブランコをしているところだ。

隣に座っていた清瀬さんは、「ゆあーんゆよーん、ゆやゆよーんってね」と言ってきた。

清瀬さんのことは好きではないので、聞こえなかった振りをする。

反対の隣にいる渡会さんは、「ちょっと、怖いまじで無理」

そう言って手を握りしめてくる。

清瀬さんと渡会さんが隣同士に座ればいいのに、なんで私が、と思った瞬間目が覚めた。


目が覚めたらそこはかまくらの中だった、こじんまりとしているがとても暖かい。一緒にいた渡会さんに、

「これだれが作ったの?」と聞くと渡会さんが

「人で作ったじゃん」と笑った。

もう一人はかまくらにはいない、追求したら面倒なことになりそうで黙った。

「それにしてもかまくらってこんなに暖かいんだね、今度東京に雪が降ったらまた作ろうね」と渡会さんが言うので

「そうだね、大きいの作ろうね」と宣言した。


目が覚めると教室にいた、周りを見渡すと、誰も知らない人ばかりだった。

小走りに教卓まで行くと、そこには出席簿があった。

名前を見ていくと、程なく清瀬晴人という名前があった。

なんでだよ!と頭を振ってみる。

清瀬晴人は犯罪者だ。

私の世界では少なくとも。

姉妹の姉にストーカーをして、逆ギレして、妹ともども姉も殺害して捕まった犯罪者。

とんでもなくろくでもない奴だ。

見たくもない、吐き気がする。

すると清瀬が教室に入ってきた陰気な顔で。

挨拶すらしない、私もだけれど。

いや、そもそも清瀬と私は十歳は歳が離れている。

なんで同じ教室にいるんだろう。

清瀬が嫌いすぎてずっと考えてしまう。


目が覚めると、そこは私が一人暮らししているアパートの一室だった。

渡会さんと呼びかけると

「もう!そのネタいいって、亜弓っていつも通り呼んでよ!」

とむくれられた、私は微笑ましい気持ちでお茶を二人分入れた。

亜弓は「ゆあーんゆよーんゆやゆよーん」

と呟いている。

楽しそうに。

チャイムが鳴る

「宅配かな?」

そう言って立ち上がるとそこには大きなナイフを持って清瀬が立っていた、私は大声で叫ぶ。

「亜弓!ベランダから逃げて!」

叫んだ途端にお腹にすごい熱を感じた、何度も何度も刺された。

亜弓は無事だろうか……薄れていく意識の中、妹の名前を呼んだ。


もう目が覚めることはない





ここまで読んでいただきありがとうございます。

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