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ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


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ある日の席替え② 高1 (挿絵有り)

  ーーあるクラスメイト男子 視点ーー


うぎゃああぁぁーー!!

やっちまった!やらかしてしまった!!


俺は手に握ってる紙を見ながら絶賛パニック中。

むしろ叫ばなかっただけでも褒めてもらいたいぐらいだ。

そこが全くダメと言うわけではない。

むしろ素晴らしいメリットがあるのにも関わらず、デメリットが先行してしまい素晴らしいメリットの事を忘れてしまっている状況である。

あぁ!もう!何を言いたいのか支離滅裂だ······。

 


俺は高橋先生に手に持ってる紙切れを見せる。


「おっ!良いとこ引いたじゃないか。おめでとう!」


紙切れを確認した先生にそんな事を言われたが、全く頭に入らない。

何だよ!?良いとこってさ······。

まぁ、先生になりに励ましてくれてるんだろうけど、一体どこをどうみたらいい所なんだか······。



トボトボと沈んだ足取りで自分の席に戻る。

すると周りの男連中が俺の体を叩きながら、

「良いとこ取ってくれてサンキューな♪」とか言いやがる。


クッソーー!! 


こいつら、まだクジを引いてないからって好き勝手言いやがって······。


「まだ他の最前列も俺の後ろも空いてるから、当たるといいな〜♪」と、悔しいから言い返してやったよ。




ぼんやりと肩肘を付きながら、前方で行われているくじ引きを俺は眺めてる。

今回は3学期最初の席替え。

そしてこのクラスで最後の席替えでもある。

前回までは個人的に当たりの壁際1回を含む、まあまあな成績だった。

それが今回ラストにして大当たり!色んな意味で······。


そう。

今回の席替えで俺は教卓の真ん前の席を引いてしまったのだ。


この席のデメリットは先程語った通り、教卓の真ん前ってとこ。

寝てたりうとうとしてたら即叩き起こされるし、よそ見も出来ない。

常に黒板や先生を集中して見ることを要求され、落ち着かないしストレスになるんだよな。

そんな席なんで、みんなが大嫌いな席NO.1のとこなんだ。


で、そのデメリットの塊であるこの席ではあるがメリットも存在する。

それは先生の話がよく聞こえる&黒板が良く見えるということかな?

まぁ、大半の人にはどうでもいいような感じたから、メリットと言うほどのものでもないか······。



そしてもう1つ。俺たちのクラスにしか存在しないメリットがある!

それは、我らのアイドル、鈴宮このはさんの隣の席だということだ。

先程は教卓の前をGETしたという衝撃的なことで、この事をど忘れして取り乱したが、冷静になるとこの席も悪くはないのでは?と思えてきた。


教科書を忘れたら机をくっつけて見せて貰えるのかな?とか思ったり。

いや、でもさすがに恥ずかしいな。

それにわざと忘れたのかと周りからからかわれるのもキツイなー······。

でも思い出してみると、前回の時はその席に女子が座ったんだけど、まぁ嬉しそうにしてたな〜。

机もくっつけてたりなんかもしててさ、休み時間も楽しそうに談笑してるんだよ。

こういうことが気軽にできる女子はいいよなぁ〜と思う······。

やはり、同性という強みはいいよな。



暫くしてやっとくじ引きが終わり、席の移動タイムだ。

イスを机の上にひっくり返して乗せて、ガタゴトとみんなで移動する。

俺は分かりやすい位置だから間違えないね。

移動しながら鈴宮さんを見ると、彼女は相変わらず同じ席なので移動はない。

で、何をしてるのかと言うと先程隣りにいた女子の手伝いをしてた。

俺も含めて結構な人数が机の脇に鞄をぶら下げてるから、それを持ってあげて移動の手助けをしてあげてる。

机の中や鞄の中にも教科書やノート、参考書など色々とあるから重いんだよな。

男の俺でも重いんだから、女子は特に重いよなーと思う。

そんな手伝いをしてあげてる鈴宮さんは、優しいよなって思ってしまった。


移動後の落ち着いて座ったあと、周りを確認してみる。

クジの結果をその都度先生が黒板に記入してたから事前に分かってはいたが、自分と鈴宮さんの後ろの席は女子だった。

「このはちゃん、3学期よろしくね〜♪」なんて、嬉しそうに会話をしてるのを聞いてたら、この席のこの組み合わせも悪くないなと単純だが思ってしまった。

暫くして会話が落ち着いたと思った頃に「3学期の間よろしくね。」と俺にも声を掛けてくれた。


······やっぱりいい娘だよなぁ。鈴宮さんは。


挿絵(By みてみん)




授業中ふと横を見たら、隣の席の鈴宮さんが目に入った。


以前から見ていて知ってはいたけれども、相変わらず背筋を正してピシッとした姿勢をしてるから綺麗で美しいな〜と、改めて思ってしまう。

そして今はブレザーを着用してるからあまり目立たないけれど、胸は大きくて腰は括れてて、ヒップも魅力的なんだよ!

このプロポーションで実は子持ちなんだぜ?信じられるか??

信じられないよな?

俺だって子供の写真を見せてもらったけど、未だに信じられないしさ。

それでも、鈴宮さん本人が娘さんの話をしてるのを聞いてるから信じるしかないんだけどな。



そしてその子供がいる発言。

あれには本当にビックリしたよ!マジで!!

本当にあの文化祭の片付けの時のカミングアウトには、クラスの連中全員が驚いたからなー。



鈴宮さんが鈴宮さんとそっくりな子供と歩いてるのを見た、と言う発言から始まったカミングアウト。

女子なんて鈴宮さんから写真を見せてもらいながらキャーキャー言って凄い盛り上がってたし、その話の中で子供を産んだのが14歳の時で、今は19歳だという事が発覚してさ。

二重の驚きだったよなぁ······。

今こうして当時の事を振り返ると、偶に俺等と同い年?って不思議に思う時があったし、お姉さんっぽい雰囲気を醸し出してる時もあったから、今思うと納得だよな。



当時、とはいってもほんのちょっと前の出来事ではあるが、文化祭が終わった時のことを思い出してみた。 

あの時はたしか······そのカミングアウトも衝撃だったんだけど、そのあとはもっと衝撃的だったんだよな。

俺たち男子にとっては。



ーー 2ヶ月前の文化祭後 ーー



まさか、鈴宮さんに子供がいたなんて······いったい何をどう考えたらそんな事を考えるだろうか?

まず無理だな。

例えばだが鈴宮さんを取り囲んでる女子と、このクラスの男子の誰かが実は付き合ってるとかぐらいは想像できたとしよう。

でも、そのカップルに子供がいるなんて発想はまずしないし、その前の妊娠してるかも?なんて事も普通は考えない。

だって高校生だぜ?それも半年前は中学生だしさ。

15〜16の俺等に子供なんていたらどう考えても碌な事にならん事は想像するに難しくない。


故に子供がいるなんて微塵も思わなくて、とてつもなく驚いた。

そして話を聞いてる限り、子供は女の子で幼稚園児だとか······。

計算が合わねーなと思ってたら、まさかの19歳というではないか。


あーー、もう!

さっきから驚き過ぎて頭がパニックだよ!!!




そんなこんなで驚きつつも他の男子共と女子の話に聞き耳をたててるといきなり、


「おっぱい吸ってる〜〜♡」


なんて声がしたんだよ!

······思いっきり吹いたわっ!!周りの奴も吹いてるし!

あーーもう!汚ったねーな!······いや、俺も同じか。

つーか、なんだよ!?おっぱい吸ってるって?!

子供の写真を見てたハズだから、赤ん坊が吸ってるって事だよな?

って事は今、その画面には鈴宮さんのおっぱいが写ってるってこと!?

もしかしてアレも写ってるのか?しかも、14歳の時だろ?

中学生だろ?ヤバい······な。

今だって凄く綺麗で美しい鈴宮さんなのに、それが中学生の時なんてさぞ可愛いに違いない。

その鈴宮さんのおっぱいを吸ってる赤ん坊。

うん、ヤバいな。


凄くその写真を見たいが見に行く勇気はない。当たり前だが。

それにそもそも、まだ嫌われたくはないからな。鈴宮さんにもクラスの女子にも。

まだ女子がキャーキャー言ってるのを尻目に、必死に精神を落ち着かせようとするが、なかなか上手く行かない······くそー!

側にいた他の男子もいつの間にか喋らなくなり、女子の方をガン見してるしな······。


必死に邪念と戦ってると、ふと頭をよぎった事が出来た。

13、14歳の可愛いであろう鈴宮さんをを妊娠させる男とはどんな奴なんだと。

そもそも中学生を妊娠させる奴なんて碌な奴な訳がないと思う。


同じに思ったらしい女子が、聞きにくい事であろうに聞いてくれた。

そしたら、結婚はしてなくて父親はいないらしい。

ほうほう、じゃあ鈴宮さんは独身かー。

って、え?何だ?? 男の遺伝子を必要としなかった??

なんだそれ??

子供が出来るには男と女が必要で◯◯◯をしないといけないのは誰でも知ってる当たり前な事なのに······そんな事があり得るのか?

でも、医者が認めてるならそーゆー事なんだよなぁ?

う〜〜ん······分らん!!


まぁでも、子持ちでも鈴宮さんが処女らしいというのが知れただけでも良かったのか、な?


そんな邪なことを考えたのが悪かったのか、鈴宮さん本人から、


「今後誰かと結婚しようとか、付き合おうとかって気持ちは今の所ないかな。」 


と、はっきりと釘を刺されてしまった。

俺達男子の可能性が少しでもあれば、鈴宮さんと付き合いたいという希望が消えた瞬間だった······。



  ーーーーーーーーーー

 


そんな出来事のあった鈴宮さんだけども、こう落ち着いて見てみると案外この席もいいもんだな、と思う。


第1。

これはずばり隣が鈴宮さんだという事。これにつきる。

鈴宮さんが隣にいるから単純に嬉しいのと、近さのおかげで息遣いとか分るんだ。偶にふわっといい香りもするしな。

この香りが俺を駄目にする。

使ってるシャンプーだかボディソープなのか、又は香水を付けてるのかは分からないけど、とにかく俺を魅了してくるんだよ······。


第2。

これは前々からだけど、休み時間彼女たちは鈴宮さんの席を中心に会話をしている。

つまり、俺がここに座ってると会話は勿論だけど鈴宮さんの声も良く聞こえるんだ。

以前に女子が言ってたのを思い出したが、いい声なんだよね、鈴宮さん。

癒やされるというか穏やかな感じにさせてくれるというのか、上手く説明は出来ないけど不思議な声色なんだ。

嫌な感じは全くなく、むしろずっと聞いていたい。そんな感情を抱かせてくれる。


第三は足。

メラニン色素が欠乏のせいで日焼けしないのか、色白だけど健康的で細くもなく太くもなく、俺個人的にはドンピシャなんだよ。

おまけにこれまた綺麗で魅力的で妙なエロさがある······。

おまけに足が長い。いや、この場合、腰の位置が高いというのかな?

こういうのもスタイルの良し悪しに影響してるのかな?

そしてなにより、チラッと見れば座ってても見える、スカートの端から見える太もも。 

これがなー。絶妙な位置関係で、アレが見えそうで見えないコレに俺はドキドキしている······。

俺って足フェチだったのだろうか??


ちなみに、鈴宮さんと同じ様にスカートの短い女子は当然沢山いるんだよ。

でも、鈴宮さんとは何かが違うんだよなー。

他の子は鈴宮さんみたくドキドキ感とか感じないし、上手く説明はできないんだけどさ。


挿絵(By みてみん)


結局デメリットよりメリットの方が物凄く上回ると、今更知った俺だった。

はぁ······こんなんならもっと早くにここを狙って行けば良かったなと今更後悔をする。

特に冬場の今じゃなくて、夏の薄着の時とかさ。

あの時期は遠目に見ててもヤバかったからなー。

シャツ1枚というあの薄さ。胸元とか体型とか今よりハッキリと分かり易いし······。

全く気づくのが遅すぎたわ。



それに、もう3学期で次はない。

次にあるのは進級時のクラス替え。

それにそもそもクラスが別々になる可能性の方が大きい。

この学校人数多いし、うちらのコースでも5クラスあるからなぁ。 

当選確率が5分の1だよ。マジ辛い······。



残りの2ヶ月少々、満喫してやるさ!チクショウ!! 




思春期真っ只中の男子高校生ってこんな感じだよねー的なノリでお送り致しました。



この男子生徒君はこのはちゃんの大人の魅力にやらてます。

で、同級生の女の子は無意識の内に子供っぽく見えてしまい、ドキドキしないといった感じになってはいますが、本人は気づいてません。

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