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ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


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ある日の授業①-2 高1 (挿絵有り)

ある日の朝、出席を取り終わった担任の高橋先生がこんな事を言いました。


「今日の連絡事項として、3時間目の授業の先生が急遽休みになった為に自習となる。」


「マジっすか!?」「ラッキー!!」


喜んでるね〜。

「イエーイ!」とか「やったー!」なんて言ってるし、わかりやすいね、みんな。

3時間目って何だっけ?と確認してみると、数学でした。じゃあ納得です。


「こらこら。嬉しいのは分かるが余りはしゃぐなよ?一応、空いてる先生が見廻りに来るから、廊下まではしゃいでる声が聞こえると怒られるからな。」


「「「はーい」」」


みんな、いい返事を返すけど大丈夫かな?

こういう場合、連帯責任でみんなして怒られるからね。それで変に課題とか出したりする先生もいるから辛いところです。




2時間目が終わって休み時間。

お手洗いから戻ってくると、何人かの子に次の自習の時に数学を教えて欲しいとお願いされました。

以前に志保ちゃんに教えてからというもの、お昼休みにお願いされることが増えてちょこちょこ教えてはいたんだよね。

私でいいの?って聞いたことがあるんだけど、何でも分かり易いからいいんだって。

復習にもなるから私としては構わないんだけどね。


「教えるのはいいんだけど、人数が多いね。ノートじゃ小さ過ぎるからどうしょっか?」


教科書も使うけどメインとして私の書いたノートを見せてるから、人数がいると見えにくいんだよね。

ちなみに私は先生のをそのまま写さないで、色ペンを使い分けて自分で復習も兼ねて書いてます。

みんな曰く、それが何かわかり易くていいんだって。


ちなみになんで私が復習も兼ねてなんて言ってるかというと、学校に通ってなかった3年の間に数学と英語に関して独学で勉強してたから。

《恥ずかしくないママでいたいから》その一つで、教科書やワークを買って暇を見つけてはやってたからね。それに、元々勉強は好きな方だったから、そこまでは苦じゃなかったよ。



どうしようかな?と悩んでると、「じゃあ、黒板使っちゃう?自習だし遊ぶ訳じゃないから大丈夫じゃない?」と。


「そうだね…そうしよっか」


決まれば後は早かったよ。

志保ちゃんがみんなに、

「みんな〜。これから私達、このはちゃんに数学を教えてもらうから余り騒いだりしないでね。見廻りの先生に怒られるのもイヤだから程々でお願いします。」  


「鈴宮さんが先生〜?」とか「オッケー」「マジで?」とか色んな反応があったよ。

特に男の子。女の子達はみんな知ってるからね。





「じゃあ、今回は小テストも近いうちにあるだろうから今学期メインの三角比の復習でいきましょう。」


話ながら黒板の左上に書き込みをしていきます。


「まず、勉強する順番として、

1.公式を暗記する 2.公式を証明できるようにして理解する 3.練習問題の解法を暗記・理解する 4.練習問題を自力で解く。

かなと思います。

一見難しいように見えるけど、①と②は覚えちゃえば繰り返し覚える必要はないけれど、③からは新しい問題形式が出るたびに繰り返し勉強する必要があるかなと思いますが、これが結果に繋がる方法かなと私はおもいます。」


書きながら大事な所は色のついたチョークを使ったりして、みんなに見やすくわかり易く書きます。


「それで···」と、続けようとした時に後方の扉が開いて先生が来ました。

見廻りの先生かな?


「あ、先生···」


私含めてみんなが先生に注目してます。

先生もバツが悪いと思ったのか、


「あ、いいよいいよ。続けてて。騒いでないかな?と見に来たたけだけだから、勉強してるなら大丈夫。」


ふぅ。一安心、よかったです。

何か言われるかな?と思ったから一瞬焦ったよ。

と言う訳で引き続き再開です。

挿絵(By みてみん)



次は苦手な克服方法としてありそうな悩みの例を交えて説明です。

ここでは質問してくれる子がいたので、何かな?と聞いてみます。

そうしたら公式は覚えてるけど、どこでどれを使うか分らないといったことで、それについての原因、および解決方法を伝えて。

すぐに理解し実行するのは難しいけど、大事なこと。


そして最終的な結論としては単純だけども、公式を理解してとにかく練習問題をこなす。

そこをみんなに意識させます。

只、それだけだとやっぱりモチベーションが上がらないだろから、飴とムチ作戦を投入しようかなと思います。


「苦手な物を克服するのは大変だから、何か1つずつ出来たら私から何かご褒美でもあげようかな?と思ってるんだけど、何かある?」


女の子達に聞いてみます。

前に出て話し始めたら意外と男の子達も聞いてくれてるんだけど、まずは女の子が優先。


そうだねぇ〜······とみんな考えて、


「このはちゃんにギュ〜〜って抱きしめて欲しいかな?」

「それいいかも!?」

「確かにご褒美だ!!」


なんて意見が出たよ。


「え?そんなのでいいの?」って聞き返したら、「うん!」だって。


まぁ、毎日雪ちゃんを抱きしめてりしてるから抵抗は別にないんたけど、そんなんでいいのだろうか?と思う。

でも、みんなを見ると「やったー!」とか「やる気出てきたー!」なんて言って喜んでるから、モチベーション上げには良かったのかな?


「それ、俺等にも有効ですか?」

なんて、男の子から声が上がって私が反応する前に、


「はぁ!? 何言ってんの?」

「いい訳ないでしょ! 何考えてんのよ!!」

「そうよ、そうよ! 男子それやったらセクハラよ!」

「バッッカじゃない!」

「スケベ心丸出しなんですけど!?」


もう非難轟々。

発言した子、背中を小さく丸めて見てて可哀想になっちゃうよ。

セクハラって、まぁそうなんだけど、それ女の子同士でもなるよね?私がそう思えばたけど···。

でも折角男の子達にもやる気が出てるなら、サポートはしてあげたいなとは思う。


「まぁまぁ、みんな落ち着いて。頑張ってやる気あるならギュッとは出来ないけど、ナデナデぐらいならいいよ?」


「「「マジ!?」」」「「「「うおぉぉぉー!」」」」っと喜ぶ男の子。


「いいの?このはちゃん??」


「まぁ、そのくらいなら、ね。実際に覚えるの大変だしさ、それでやる気があがるなら安いと思うから。心配してくれてありがとうね。」


私のことを心配してくれたお礼を伝えて、また続きを始めます。


「じゃ、そういう訳で男の子もやる気のある人は頑張ってみましょう。小テストも近いうちにあるでしょうから。 ···あ、ちなみにナデナデする場合、整髪料とかは付けてこないでね。」


ちなみに、この発言の次の日から髪型を素の状態で来る男子が増えたとかなんとか……。



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