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ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


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ある日の春休み③-4 高2(挿絵あり)


ーー葵 視点ーー


「お風呂楽しかったね〜♪」

「ほんとほんと! まさか銭湯があんなにも良いものだとは思わなかったよ。」

「確かにちょっと舐めてたわ、銭湯···。あんなにも種類があって楽しめるとは思わなかったし、食事も出来るのはいいよね。」



今私達は、お姉ちゃん達と銭湯に行って露天風呂を満喫し、その後にご飯も食べてきて帰って来た所なんだ。

家に戻って来て、行く時は居なかったお父さんに千紗達を紹介して、お母さんとはもう何回か面識はあったけど改めて挨拶もしたんだ。

普段の遊びに来たのとは違って、今回はお泊まりになるからさ。

お姉ちゃんの友達の茜ちゃんという前例があったから、千紗達が泊まるハードルはぐっと低くなったけど、それでも改めてきちんとお礼を言いたかったんだ。



私の部屋の小さなテーブルを部屋の片隅に片付けて、代わりに千紗達用に用意したお布団を敷き敷いて、やる事は一先ず終わった。

後はお泊りの醍醐味、寝るまでゴロゴロとするだけ。

ゴロゴロとは言ったけど、やってる事は3人揃ってバラバラなんだ。

私の部屋にある漫画を読んだりスマホだったり、でも、それらをしながらお喋りをしてるんだよね。

ま、それが千紗や夏美の家に遊びに行った時とやってる事が変わらないんだけど、それがいいの。

変に気を使わないでのんびり出来る、その空気や雰囲気が好きだから······。


そして話すことと言えば、先ずは先程まで入ってたお風呂の事になっちゃうんだよね。


「お風呂楽しかったね〜♪」

「ほんとほんと! まさか銭湯があんなにも良いものだとは思わなかったよ。」

「確かにちょっと舐めてたわ、銭湯···。あんなにも種類があって楽しめるとは思わなかったし、食事も出来るのはいいよね。」


私が「楽しかったね」って言えば、千紗と夏美も同じく「楽しかった。良かった。」って返してくれて、私としては大成功で嬉しかった。



実は今回のお泊り会でどうしようかな?って考えた事の1つにお風呂問題があったんだよね。

うちのお風呂はまぁまぁ大きいから女性2人、私とお姉ちゃんが一緒に入る分には足を曲げれば入れるの。そこに子供の雪ちゃんならギリ大丈夫って感じかな。


で、千紗と夏美の2人が来たという事でソロで入ると時間がかかり過ぎて家族に迷惑かな?って考えたり、季節を考えるとお湯に浸からないと寒いけど他人が入ったお湯は嫌かな?って、でもまた1から張り直すのも時間かかるしなぁ······って考えたりとか、色々とあったんだ。

で、調べてそこそこ近場に銭湯があるからどうだろう?ってなって、結果的に皆して大満足だったんだよね。

お姉ちゃんや雪ちゃんも喜んで楽しんでたし、それは私や千紗達も同じでね。


「私としてはシルク風呂が1番良かったかな〜。最初は何だろ?って思ったけどさ、まさか細かい泡のお風呂だとは思わなかったよ。」


「分かるわかる! 私も最初、名前だけだと全然ピンと来なかったんだよね。パット見で白っぽかったし······。でも、あれはあれで気持ち良かったよね♪」


色々とあったお風呂の種類の中で私が1番気に入ったのは、シルク風呂という名のお風呂だったんだ。

細かい泡がお湯の中に沢山あって、その関係でお湯が白っぽく見えていたらしいの。

そしてこれが効能として高い保湿効果や美肌効果に期待が出来るって書いてあったんだよね。

因みにだけど、お姉ちゃんもこれが1番気に入ったらしいんだ。

うふふふ·····こういう所もお姉ちゃんと一緒。

嬉しいよね♪


「千紗と夏美は何が気に入ったの?」


「ん~······、私は色々とあったけど、寝湯かなぁ·····。」


「あれ?意外だね······。」

「だよね?夏美はあれ、結構恥ずかしがってなかった??」


夏美のお気に入り風呂は何と、『寝湯』という物だった。

入り方は文字通り、寝て入るお風呂なんだけど······。


「まぁ確かに最初は何これ?って思ったよ。裸状態で仰向けに寝転がって···タオルで前を隠してるって言っても、そこにやって来る人がいればモロ見えだからね。」


「まぁ確かにそうだね。」

「裸で仰向け······。お風呂じゃなかったらエロいよね。」

「何言ってるのよ!バカ·····。」


紅くなってる夏美だけど、確かにあれは最初は抵抗あったんだよね。

寝湯は真っ平らな石の上に仰向けに寝転がって、床に流れるお湯を背中などで浸かるスタイルだから、普通のお風呂みたいにのぼせる心配がないの。

そして頭を置く位置にも仕切りがあるから隣の人もあまり気にしないでいられた。

そういうのだからそれはそれで気持ちよかったんだけど、この寝湯は7人くらいが同時に使える仕様になってたんだ。


と言う事は、私達が使ってる時に新たな利用者が来るとその人達から寝転がっている私達はモロ見えなんだよね。

基本はタオルで前を隠して寝るんだろうけど、中には顔にタオルを当てて前は隠さず寝てる人もいた。

私達は当然前を隠したよ。

お風呂を使っていて何を今更?って思われそうだけど、私達だって羞恥心は持ってますから······。

まぁ···私はお姉ちゃんの影響でお風呂に関しては気にしなくなってきてる部分もあるんだけどね······。


「まぁ、そういう部分もあったけど、私としてはあれが気持ちよかったよ。もう少し外気温があれば寝ちゃう可能性もあるかも·····。」

「背中はぽかぽかで前はひんやりだから、その差が確かに気持ちよかったもんね。」

「そうそう。だから今度もう少し時間があれば、寝湯をもう少し堪能したいね。」


夏美にそこまで言わせる寝湯も中々の物だねって思ったよね。


「千紗はどうだった?何がいいのあった??」


「私?私はね〜〜······。」


今回のお風呂体験で、一番分からないのは千紗なんだよね。

お姉ちゃんは美容とかを重視してるからかわり易いし、それは雪ちゃんも同じ。

雪ちゃんはジェットバス風呂が気に入ったらしく、2回目も入っていたからね。

泡交じりの高速水流が出てくるのが変にくすぐったくて、でもそれが楽しいみたいですっごく喜んでたんだもん。

そういう訳で分かり易いお姉ちゃん親子と先程の夏美で、残るは千紗なんだけどね····。


「私はヒノキや岩風呂、シルク風呂辺りがよかったよ。」


「あれ?結構あるね·····。」

「そうだね····。 でも···シルクは分かるけどヒノキ風呂とか岩風呂は普通じゃない?雰囲気はよかったけど······それ??」


千紗の良かった物はシルク風呂を除けば、概ね同じ様なお風呂だったんだよね。

ヒノキ風呂と岩風呂。

この違いは浴槽の素材が違うのであって、ヒノキ風呂は床と側面がヒノキで作られているんだ。だからツルツルというか滑らかな触感。

代わって岩風呂は床も側面も石で作っていて、それ故にゴツゴツとした石特有の触り心地があるんだよね。


「雰囲気はどこも良かったよ。ただ私的に良かったのは大きさかな。」


「「大きさ??」」


「うん。寝湯とか壺湯とかも良かったけど、あの種類は基本1人用でしょ。でもこっちは大きいから皆で一緒に入れるから楽しかったんだよ。」


「千紗······。」

「千紗ったらそんなに私達と一緒が良かったんだね〜♪」

「ちょっと夏美ぃ~···暑苦しいよー·····。」


嬉しさの余りか夏美が千紗にくっついたけど、言うほど千紗も嫌がっていない様子なんだよね。

でもまさか、千紗の気に入った所がそこだとは全く思いつかなかったなぁ······。


確かにどの湯も其々の良さがあったんだよね。

まずどの湯も植物や石などの設置物により半独立した様な形になってるから、他の場所からの視線が気にならないの。

その上で美容によいお風呂や景色を楽しめるもの、1人用風呂でのんびり出来る物といった、それぞれの特徴があって楽しめた。

その中で『皆と一緒に入れるから』で湯船の大きさで来るとは思わないよね。

だって私達だって美容に良い物とかリラックス出来る物とか、そういうので気に入ると思うもの。


「それにやっぱりお姉様だよ。皆で入れればお姉様と肩を並べて浸かったり、向かい合って入ったり出来るでしょ?だからそれが何よりもいいの!」


「·········」」

「·········私達の感動を返せぇ~〜!!」


少しの沈黙の後に千紗に突っ込んだのはお約束。

折角感動したのに、結局はお姉ちゃんかい!!ってね。

でもまぁ···そう思うのも無理はないけどね。

私だって妹をずっとやってきてお風呂だって一緒に入る仲だけど、未だにお姉ちゃんに惹かれちゃうもの。

そんな感じの私なんだから、今回初めて見た千紗達がそれに抗う事が出来ないのは分かりきってた。

それなんで今日、お風呂に行く前に「驚くよ~」って言ったけど、やっぱりというか想像した通り···下手するとそれ以上の効果があったみたいだよね······。


「そういえば······。」


「ん?どうしたの?夏美??」


急に夏美が黙り込んで何やら考え込んでしまったんだけど、こういう時は変な事を思い出したり言い出したりする傾向があるんだよね。

だからちょっと身構えるの。


「お姉さんって告白された事があったらしいよ。知ってた?葵??」


「えっ!? 嘘ぉ?! マジで!??」


「うん、言ってたね~。何回か告白されたって······。私達もそれ聞いてビックリしちゃったよ。葵ちゃん、知らなかった??」


「いやいやいや·····マジで知らない!一言も聞いてないよ!!」


うっそぉ!?!?マジで!?

一体いつの事よ!!そんな話、お姉ちゃんから一言も聞いていないんですけど!!?


確かにお姉ちゃんはモテると思うよ。あれだけの容姿だもん。

おまけに人柄だっていいし頭もいい。 

お姉ちゃんの話や茜ちゃんの話を聞く限り、学校でも相当な人気があるのは承知してるんだけど、本人がそれを全く望んでないから安心してた部分はあるんだよ。

でもそこに打って出てくる男がやっぱり出て来たのか·····いや、普通に考えれば出ない方が可怪しい、異常なんだけど·······。






ーー千紗 視点ーー



ドタドタドタ···ガチャッ! バタン!!



「あ〜あ······、行っちゃったねぇ〜。」


「だねぇ·····。まぁ、葵らしいっちゃらしいけど、まさか知らなかったとは思わなかったな······。」


私達の目の前で葵ちゃんが血相を変えて、廊下を挟んで隣の部屋のお姉様のお部屋に突撃していったの。

それは私達がお風呂でお姉様から聞い話を夏美ちゃんが思い出して、葵ちゃんに話を振った事が原因なんだけどね。

そしてそれを聞いた葵ちゃんはそれは大層驚いて、そしてそのままお姉様のお部屋へと行ってしまったという訳。


「たけど·····告白された・した、くらいじゃ普通は話さないか。」


「うん、話さないんじゃないかな?ましてや家族でしょ。余計にだよ。まぁ···お姉様と葵ちゃんの仲だからなくはないかもしれないけど、お姉様からしたら()()()側でしかも恋愛も興味ないものだけに気にしてないのかも······。」


お姉様の事情を知る身としては、恐らくその手のイベントが起こると迷惑・困惑なんじゃないかな?って私は思う。

断るにしても優しいお姉様の事だから、相手の人にも丁寧に断るんだろうなって想像つくし、その気苦労も大変なものだと思う。

そして事が終われば元々興味のない事だけに、あまり気にしてないんじゃないかと思うし。


「でもあれだね···告白はまぁ予想は出来るけど、まさか女子からもされてるとは思わなかったね·····。」


「だね····。でもそれだけ慕われてるって事だから、いいんじゃないの?」


「そんなもん?」


「うん、そんなもん。」


そんなもんなんです。

だって男子からされても可能性は0%なのに、女子じゃもっとない。

だから心配する必要性もないと思うんだよね。

それに寧ろ、女子からもされる程の人気がある事を喜ぶべきだと私は思うんだ。


男子は単純だから美人、可愛い、巨乳···そういうのに弱いけど、女子は複雑だからね。

下手に美人だとか頭が良いとかってあると、それを快く思わないで妬む子が出る可能性もあるから。

そういう子を防ぐ意味でも女子から告白される程慕われてる現状は、私としてはいいと思うんだ。


「告白か······。」


告白。

私達······いや、私には当面の間、縁のない話だね。

少なくとも今は。


「もし···もしもだよ? 千紗が告白されたらそれを私達に言う?」


「え?何をいきなり······。まぁ、夏美ちゃんがその手の話が好きだっていうのは知れたけど·····。んー······言う、かなぁ·····。」


葵ちゃんより付き合いの長い夏美ちゃんだけど、まだまだ知らない事が有るんだなぁって思いつつ、質問について考えて答えてみた。

告白されたら言うかどうか、か······。

うーん······。

経験がないから難しいけど、私だっから言うかなと結論付けたんだ。


「因みに何で?」


「何でってそりゃあ···言った方が気持ち的に楽じゃん。隠すのは辛いし······それに仮に『YES』なら何れ分かっちゃうでしょ?そういう時に後々になってから言うなら最初から伝えたいなーって。それと『NO』でも同じかな。キレイさっぱり諦めてくれればいいけど、ねちねちしつこいヤツだと怖いしさ、そういう時に相談出来たりする人がいると心強いじゃん。」


「ほうほうほう····。なるほどねー。」


「うん。」


夏美ちゃんが嬉しそうに頷いているけど、そういう事なんだと思う。

結局私は仲の良い2人に黙って付き合える程、心が強くないんだ。

付き合ってる事を黙っていてバレた時に、友情に亀裂が入ったらと考えると嫌だから、それなら最初から教えた方がいいと考えたの。

そして振った場合も含めて何かあれば相談とかも出来ると思うし、そういう関係性でいたいなって思うんだよね。


「まーでもさ、私には当分そういうのは来ないよ。仮に来ても断るだろうし、そういう夏美ちゃんはどうなの?教えてくれるの??」


「教えるね〜。だって千紗とは付き合いも長いし、これからも仲良く付き合っていきたいからね。」


「そ···そう?それはありがと······。」


これはヤバいね······。

そういう事を面向かって言われると嬉しくって照れるよ···。


「そしてそれは葵にもなんだよ。葵といるのは千紗と一緒で楽しいからさ。」


「そっかそっか。それ葵ちゃんにも言ってあげてね。絶対に喜ぶから!」


絶対に喜ぶよね、葵ちゃん。

付き合いは高校に入ってからというまだ短い時間だけど、そんなのは関係ないくらいに葵ちゃんとは仲良くなった。

それこそ昔から一緒だったみたいに楽しくてさ、偶に思う時があるの。

もっと小さい時から知り合えたら良かったのになーって。



ガチャッ····


「あ、葵ちゃん。おかえり~。」

「お帰り〜、あお···お、お姉さん!?」


「お邪魔するね、皆。」


「あっ···はい。大丈夫です!」

「それより雪ちゃんはいいんですか?あと······葵はどうかしました??」


部屋の扉が開いて葵ちゃんが帰ってきた。

私達も扉が開く=葵ちゃんお帰りだと思って声を掛けたら確かに葵ちゃんがいたけど、その前にお姉様もいたんだよね。

同じお家だから居ても何ら可怪しくはないんだけど、まさかこっちに来てくれるとは思わなかったから、ちょっと驚いた。


「雪ちゃんはこの時間はもう寝てるから大丈夫だよ。それに一度寝ちゃえば朝までそうそう起きないからね。葵は···少し叱りました。」


「千紗、夏美···ごめんね······。2人を置いてお姉ちゃんの所に行ったら怒られちゃった······。」


大好きなお姉様と一緒に戻って来た割には様子が変だなと思い尋ねてみれば、お姉様に叱られたとの事だった。

何でも友達が来てるのに蔑ろにして私の部屋に来たものだから、それをお姉様が叱ったんだって。

同じ家に住んでいていつでも聞けるんだから、今はお友達を優先しなさい!って言う具合に···。


でも、あの葵ちゃんの凹み様·····相当に堪えてるみたいなんだよね······。

一体どういう感じで言われたのか気になるけど、触れられない。

だってさ、あんなに明るくて元気でお姉様大好き葵ちゃんが、あんな状態になるんだよ。

しかもそれをしたのがあんなにも優しいお姉様だというのが、これまた信じられなくてさ。

触らぬ神に祟りなし···か。···うん、そうしよう······。


「葵ちゃん。私達の事は大丈夫だから気にしなくてもいいからね。」

「そうそう。葵の漫画を勝手に読ませて貰ったりしてたから、面白かったからね!」


「うん···。」


あちゃー······。

これは相当だね······。


「ほら葵。ベットに座って?私も座るから。」


「あ、お姉様もこっちに残るんですか?」


「うん。千紗ちゃんと夏美ちゃんが良ければ、私も混ざろうかな?ってね。雪ちゃんも寝たし、私も特にやる事もないからさ。」


「やった♪ あ、じゃあお姉様、ここに座ってください。」

「ですです! 私達が少し動きますのでどうぞどうぞ♪」


ラッキー!!

まさかのお姉様参入!!これならまだまだ楽しめるね!

早速私と夏美ちゃんはお互いの間のスペースを開けて、そこにお姉様を呼び込んだんだ。

なんかお姉様の感じだと葵ちゃんのベットの方に腰掛けるつもりだったみたいだけど、それだとちょっとつまらないからね。

だから私達の間にお姉様を呼び込んだんだ。

ナイス!夏美ちゃん!!


「お姉様のそのルームウェア、可愛いですね♪」


「そう? 私としては着心地の良さで選んでみたんだけど······、ありがとうね。」


初めて見るお姉様の寝間着、パジャマではなくルームウェア系の装いだったけど色合いとかが可愛くて、お姉様に似合ってた。

普段見る時は制服姿かきちんとしたお洋服姿だから、こういうラフな格好というのもまた新鮮でいいなって思うよね。


葵ちゃんちへの初めてのお泊まり会。

お姉様と雪ちゃんが居るという事で色々と期待してたけど、予想通り···いや、それ以上の楽しくて思い出に残るイベントになったよね。

そしてまだ明日もある。

明日はどんな楽しい事があるんだろう?と期待しながら、私達の夜は始まったばかり。





   ーーーーーーーー




深夜遅い時間····いや、そんなに遅くもないかな?

午後11時を超えた時間に、私は1人黙々と勉強をしているの。

もう春休みも終盤という時期だけに春休みの課題をやる···ではないよ。それはとっくに終わらせてるからね。

やってるのは自主勉強。つまりは受験を見据えての勉強なんだ。

どの教科をどのくらいのレベルで出来れば良いのかは良く分からないけど、後になって慌てるよりは今の内に少しでも力を付けていきたいっていうのか゚あるからね。


そしてそんな勉強をしつつも休みが終わっちゃうんだなぁ〜っていう思いと同時に、やっと新学期という期待と不安に満ちた思いもあるの。

期待は当然またこのはちゃんと同じクラスになれるかな?というもの。

上手く一緒になれれば3年間一緒っていう事になるし、1日の大半をこのはちゃんと過ごす事が出来る。

不安も同じ理由。

一緒になれるんだろうか?という、当日のクラス発表までのドキドキ。

これが途轍もない不安なんだよね······。



「はぁ······疲れた·····。一旦休憩しようかな。」


机に向かって勉強をしてた手を止めて、隣のベットへとダイブした。

ボフッと軽く静に混むベットが心地よいけど、まだここで寝る訳にはいかないんだ。

もうちょっと······、あともうちょっとだけやりたいんだ。

そう思ってまた少しだけやり始めた時にそれは来たんだ。


ピンコン♪


「ん?なんだろう??」


挿絵(By みてみん)


スマホから鳴った音はLIN◯Eの通知を知らせる物だったんだ。

しかも音の種類で、これはこのはちゃんからだというのが分かったんだ!

ガバっとスマホを取って、その内容を確認する私。


「えっ!? うそ!! 本当?!」


そのメッセージに私は歓喜した。

そして早速返信···ではなく、電話をかけたんだ。


プルルル······


『もしもし·····。』


数コールの後に、スマホの向こうから私の好きな人の声が聴こえた。

優しく落ち着いた声で、安らぎを与えてくれる綺麗な声。


「このはちゃん、こんばんは。あのね、さっきのLI◯Eなんだけどね·····。」


休憩も勉強もそっちのけで、私はこのはちゃんと話しこんだ。

メッセージでもいいんだけど、これは出来るなら会話で伝えたかったからね。

そして私はこのはちゃんに『お願いします』って伝えたの。

何時になるかは分からないけど、近い内に行こうねって約束をして。



>> 茜ちゃん、今度よかったら一緒にお風呂に入りに行かない?

>> 露天風呂だよ♪

>> (温泉イラスト)



届いたのはこのはちゃんからの露天風呂へのお誘いだった······。

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