ある日の林間学校①-11 20歳高2(挿絵有り)
「··········と言う事で、この度の林間学校はこれにて終了となります。疲れてはいるとは思いますが気を付けて帰って、明日1日はゆっくりと休んで下さい。そしてまた月曜日、元気に登校してください。お疲れ様でした。」
学年主任である勅使河原先生の挨拶によって終わりを迎えた、今回の林間学校。
予報通り天気にも恵まれて、非常にいい形で2日間の日程を終わる事ができたんだよね。
だからその事にとても安堵する。
今回のような山や海系の行事ともなると、晴れと雨とではかなりの予定変更を余儀なくされて、そうすると楽しみにしてた催し物が出来なくなる事もあるからね。
「とうとう終わっちゃったね〜。」
「そうだねー。」
「やっぱさ、こういう楽しいのってあっと言う間だよね!」
「ほんと、ほんと。」
先生の話が終わり解散となって直ぐに帰るのかな?と思いきや、その場で話を始めた皆だった。
まぁ気持ち的にはまだ余韻に浸っていたいのとか別れが勿体無いとか、そういうのがあるみたいだけどね。
「このはちゃん。帰りもありがとうね。」
「とんでもない。寧ろ瑞穂ちゃんが何とも無くて、私としても良かったよ。」
「本当だよね〜。」
「良かったよねー、みっちゃん!」
「ほんとほんと。」
乗り物に弱い瑞穂ちゃん。
当然ながら帰りのバスも私と一緒に隣り合わせで乗った訳だけども、行きと同様に酔うことも無く、無事に帰ってこれたんだよね。
行きと同様に手を握って話をしながらね。
皆もわいわいと騒がしくしてたけど、帰り道後半にもなってくると自然と静かになってきたのには驚いたんだ。
疲れてるのもあったんだろうけど、まさかまた寝出すとはね······。
でも瑞穂ちゃんは今度は寝ることもなく私と話を終始してたんだけど、本当に大丈夫だった。
「それでもだよ。このはちゃんのお陰で終始酔わなかったから、2日間楽しめたし、本当にありがとう♪」
「いえいえ······。そういえば瑞穂ちゃんは······電車とかは大丈夫なんだっけ?」
確認がてら尋ねてみたんだ。
「うん。そっちは大丈夫だよ。」
「そっか。なら良かった。ほら···この先に修学旅行があるじゃない?あれはどこに行くかはまだ分からないけど、メイン移動は恐らく新幹線とかそういうのになるだろうから、それなら安心出来るね?」
「あっ·······そうか。そうだね!」
3年生の時にある修学旅行はどこに行くのかは分からないけど、少なくとも関東圏からは出るとは思うんだよね。
そうなると関西方面または東北方面なら新幹線移動になって来るだろうし、北海道や九州方面なら飛行機も視野に入ってくると思うんだよね。
バスに酔いやすい瑞穂ちゃんだけど電車が大丈夫なら、少なくとも新幹線がメインになるなら酔いに対してもいいとは思う。
電車系は自動車と振動がまた違うから酔い難いし、細かい移動にバスを使ったとしても乗る時間が短ければ酔わないで済むかもしれない。
そして私が一緒に行かないからサポートも出来ない中で、今回酔わなかった事は彼女の中で自信にもなると思うから、とってもメリットが大きいと思う。
「皆はどう帰るのー?」
「私はここにお母さんがお迎えに来てくれるよ。」
「私は電車で最寄り駅まで帰るかな。」
「うちも一緒だ。じゃ、駅までは一緒に行こっか?」
彩ちゃんの問いに皆がこの後の予定について教えてくれた。
ここに親が迎えに来てくれる子もいれば駅まで歩いていって、そこから自宅の最寄駅まで帰る子等など様々だけどね。
というのも、帰りの場所は行きとは違うんだよね。
行きは学校近くの市の施設の駐車場が集合場所だったのに対して、帰りは学校の駐車場なんだ。
これは朝がバスが待機して待つ必要があるのと送ってくる保護者の車の関係があったからなんだろうけど、帰りはバスの待機は余り必要なく荷物を降ろせばバスは帰れるからね。
あと学校なら帰りの選択肢もいくつか用意出来るメリットもあるから。
先程の様に学校まで親が迎えに来てくれるとか、電車で家の最寄りまで帰るとか又は学校の通常の送迎バスとか。
「このはちゃんは·····お迎えかな?」
「そうだよ。私の場合は車しか選択肢がないからね。みんなもそんなもんでしょ?」
「まぁね〜。」
「うん。」
結局お迎えの場所が違うだけで、殆どの子は行きと同様に車で帰る事にはなるんだよね。
駅の直ぐ側に住んでるって子は稀だし、地方は車が1人1台の時代だから昔と比べて今はバスとかの公共交通機関は衰退傾向にあるからね〜······。
「じゃあ、この辺でみんなともお別れ「ママァーー!!」あっ! 雪ちゃん!?」
そろそろ皆ともお別れかな?となった矢先に、駐車場の奥の方から2日ぶりの聞き慣れた可愛い声が聞こえた。
昨日の夜、声を聞きたかったけど電話で話すと寂しくなるかな?と思って、雪ちゃんが確実に寝たであろう時間にお母さんに電話をかけて状況だけ確認をしたんだよね。
だから昨日から······いや、正確にはその前の日の寝る所から声は聞いてなくって、だからここで愛しの声が聞けるとは思わなかった。
「ママー♪おかえり〜〜!!」
「ただいま~!雪ちゃん♡」
元気よく走って来る雪ちゃん。
そんな雪ちゃんをバックを地面に置いて両手を開いて受け止める。
ボフッ!って効果音が付きそうな、そんな勢いの良いタックルに思わず後退しそうになるけど、そこは頑張って耐える!
でも、今までで1番の抱きつきの勢いだった。
毎日の幼稚園のお迎えの時も抱きついては来るけど、ここまでの勢いはない。
それもそのはずで、今回みたいに丸一日以上の雪ちゃんと離れるって事は今までなかったからね。
だから私もそうだけど、雪ちゃん自身もやっぱり寂しかったのと同時に嬉しさも爆発したんだろうと思う。
「雪ちゃん、いい子にしてた?淋しくなかった??」
「うん!婆も葵ねーねもいたから大丈夫だったよ。 ······でも······やっぱりママがいないのは淋しいかな······。」
「雪ちゃん·······。」
そんな雪ちゃんの言葉と想いに胸がキュンとしちゃって、ギュッとしてる腕に更に力を入れてしまったよね。
しまった!とは思ったけど雪ちゃんも特に嫌がることもせず、寧ろ嬉しそうに私に抱きついてるの。
(あぁ······。この温もりに香り。それに声。すべてが癒やされる······。)
そう思いながら私も抱きしめる·····。
「あれが鈴宮さんの子供······。」
「ヤバイよ······。ちょー可愛いんだけど!?」
「しかも、すっごくそっくりじゃない?!双子みたいな感じなんだけど······。」
「鈴宮さんに子供がいるって話は本当だったのかーー······。」
「マジか······。マジで子持ち·····ってことは、旦那がいるんだよな?うわぁ······凹むわ〜······。」
雪ちゃんの登場で周りの同級生達が、ザワザワとざわめいてるのが分かった。
雪ちゃんが可愛いとかっていうのもあれば、私に子供がいたのかー、ショックー!って言うのと。
実際に私は隠してはないけど、学校絡みで雪ちゃんと会うのは文化祭以来だからね。
その時に見かけた子もいるだろうけど、あの当時はまだカミングアウトをしてなかったから妹かな?って思ってた子が大半だろうからね。
それが今はかなり周知されてるみたいだから、余計に驚きとか好奇心が勝ってるみたい······。
「うわぁぁ······。これがこのはちゃんの娘の雪ちゃん······。」
「写真よりめっちゃ可愛いんだけど!!?」
「ほんとほんと!このはちゃんそっくりで、まるで双子みたい!?しかもマジで可愛い♡」
「あー!雪ちゃん、久しぶり〜♪」
「志保お姉ちゃんだよ?覚えてる?」
「あー!?志保ずるい!私、彩お姉ちゃんだよ?分かる??」
「プール以来だね〜?元気にしてた??」
こっちもこっちで雪ちゃんの登場に大盛り上がり。
夏のプールに行けなくて雪ちゃんに会えなかった子は雪ちゃんに会えた感動と、もはや定番と化した私との見た目の事に驚きとこれまた感動と。
一度会ったことのある皆は久しぶりということで再開を喜ぶのと、後は自分の事を覚えてる?と言った確認みたいなのをやってるんだよね。
「ゆき、覚えてるよ〜。あかねおねーちゃんでしょ。」
「うん、そう! 3日ぶりだね、雪ちゃん。」
「えへへへへ♪」
皆の前で名前を言って貰えたのが嬉しかったのか、雪ちゃんの頭をなでなでしながらニコニコとご満悦そうな茜ちゃん。
まぁ茜ちゃんは朝の登校とかお泊りとかを通じて交流があるのと、その人柄もあって雪ちゃんが比較的早くに懐いたってのもあるんだよね。
「それと〜·····しほおねーちゃんと、みくおねーちゃんでしょ?」
「おおっ!!」
「うわぁ♪嬉しぃ〜!!覚えててくれたんだねー♪♪」
「いいなぁ〜····2人共····。」
「ホントよね~。私も覚えててくれてないかなぁ??」
続いて名前を呼んで貰った志保ちゃんと美紅ちゃんが、これまた嬉しそうに歓喜してる。
そしてそれを見て羨ましいそうにする、あの時にプールに行った他の皆。
「まぁ···皆。こればかりは仕方ないよ。あの時初めて会って皆の名前を覚えるってのは、まだまだ大変だからさ······。気長に待っててあげて?」
「そうだよね····。雪ちゃんまだ幼稚園生だもんね。」
「うん。気長に待つよ。私も顔と名前一致させるの苦手だし······。」
やっぱり全員の名前までは流石に覚えてなかったから、そのフォローに入った私。
でも実際にあの時は私と茜ちゃんを除いてもそれなりの人数がいたから、その日だけで全員覚えるのは無理があるかなとは思う。
それにテンションも高くてはしゃいでたから、みんなと話すよりは遊ぶって方に力が入ってたからね。
「あー!?このお姉ちゃん······。」
「ん?私??」
彩ちゃんに向かって何かを思い出した雪ちゃん。
そんな雪ちゃんに当の彩ちゃんも私も、そして皆も何だろう?と?マークを浮かべたんだ。
「私のママを取っちゃダメだからね!ママは雪のなんだから!!」
「グハッ·····!!」
「雪ちゃん······。」
まさか······あの時の事をまだ覚えていたなんて······。
私もビックリだけど、それをまた言われた彩ちゃんはかなり凹んでる······。
「雪ちゃん雪ちゃん? 彩お姉ちゃんはママを取らないから大丈夫だよ?」
「ほんと?」
「うん。ママは雪ちゃんに嘘はつかないでしょ?だから、大丈夫。安心してね?それと、彩お姉ちゃんとも仲良くしてくれたらママは嬉しいよ。」
「そっか〜······。」
あの時の事を気にしてる雪ちゃんに、私は大丈夫だよって話しかけた。
私もそうだけど雪ちゃんも私の事を、大好きでいてくれてるからね。
だから抱きついてきた彩ちゃんに対して、私を取られるって思ったみたいで······。
昨夜の茜ちゃんもそうだったなーって内心思ったけど、そこは心の内に閉まっとく事にしたよ。
そして私が雪ちゃんとそんなやり取りをしてる間に、みんなの方にも動きがあったらしい······。
「ねぇねぇ??」
「ん?」
「あれって、なんのやり取りなの?」
「そーそー。彩ちゃんがやたらダメージ受けてない?」
「うちらさ、プール行けてないから全然話の流れが分からないんたけど·······。」
プールに行けなかった子達が、雪ちゃんと彩ちゃんのやり取りに疑問を抱いてるらしいんだよね。
「あれはね······、プールの朝の時に久しぶりで舞い上がった彩がこのはちゃんに抱きついたのね。で、それを目撃した雪ちゃんが『ママを取らないで!』って怒ったんだよ。」
「おおっ!そんな事が·······。」
「マジか······。」
「雪ちゃんはさ、このはちゃんの事が大好きだから、抱きつく=取られるって思ったんじゃない? だから·····雪ちゃんに嫌われたくなかったら、雪ちゃんのいる場ではこのはちゃんに抱きついちゃ駄目だよ?もしかしたら、手を繋ぐのもアウトかもしれないから·······。」
「「「なるほど〜······。」」」
志保ちゃんが状況の知らない子に説明をしてくれてるんだけど、流石に手を繋ぐまでは警戒しすぎなんじゃ?とは思う。
でも······試した事はないから実際には分からないかな······?
それによくよく考えてみれば、茜ちゃんも雪ちゃんがいる場では私と手を繋いだりとかはしてないし、あながち間違ってはないのかもしれない······。
何が正解かは分からないけど、少なくとも雪ちゃんの前で私に抱きつくと嫉妬するというのが改めて分かった瞬間でもあるよね。
「あの···鈴宮さん······。今、いいかしら?」
「はい?大丈夫ですよ。」
「ん?」
「誰??」
私が雪ちゃんとあれこれとやっている時に、ふと声を掛けられたの。
そして声のした方を振り返れば、そこにいたのは昨日のハイキングの時に会った前園さんという女の子だったんだよね。
「貴女は···前園さんだよね?あれから足の具合はどうかな?大丈夫??」
「前園さん?足·····?? あぁ! 昨日の怪我をしてた子か〜。」
「うん、私も思い出した。2組の前園さんだよね?」
『足』『怪我』というキーワードで、どうやら皆も思い出したみたいだね。
そして私もその後どうなってたのか気にはしてたので、尋ねてみたんだ。
「えぇ。お陰様で軽症みたいよ······。それもこれも貴女が適切な処置をしてくれたのと、そんな私の足に負担をかけないように肩を貸してくれた鈴宮さんと美紅さんのおかげよ。だから······改めてありがとう·····。あの時、お礼を言えなかったからずっと、心残りだったの······。」
「別にお礼なんて良かったのに······。私も美紅ちゃんもみんなも、当然の事をしただけだよ。」
「そうそう。困った時はお互い様って言うじゃん。それにあの時は状況も状況だったから、尚更だよ。」
「それでもよ······。」
あの時、足を挫いた前園さんを私と美紅ちゃんで肩を貸して、下まで歩いて行ったんだよね。
前園さんの足の負担にならない様にゆっくりと歩いて行って、それなりの距離を歩いた所で前方から養護の先生を含めた数名の先生が来てくれたんだよね。
それも前園さんと一緒にいた女の子に先行して先生を呼んで来てとお願いをしてたから、それを果たしてくれたみたいでさ。
そして先生にバトンタッチして、前園さんは先生達に運ばれる形で進んで行ったんだ。
だから私達もその後の事はあまり知らなかったの。
取り敢えず大事には至らなかったというのは聞いてはいたけどね。
「まぁでも、軽症でなりよりだね。無理しちゃうと酷くなっちゃうから、安静にしてお大事にしてね。」
「えぇ。本当にそうね······。ところで·······。」
軽症だと言うのを改めて聞いてホッとした私達。
だって体育祭とかでもそうだけど、大怪我をしたって話が出ると楽しかったのがちょっと残念に感じたりもするからね。
みんなで仲良く楽しく過ごせれば思い出としては最高だけど、その怪我とかをした子から見れば最悪の思い出として残ってしまうから······。
それにそれは、車に弱い瑞穂ちゃんにも当てはまる事だからね。
わざわざお礼を伝えに来てくれた前園さん。
まだ足が痛いだろうに無理しちゃって·······と思ったけど、まだ何かあるみたい?
「その子が貴方の···その······娘さんなの??」
「ええ。そうなんだ。私の娘でね、『雪』っていうの。私そっくりでそょ?」
「そーそー。このはちゃんの子でね、ちょー可愛いんだよ〜♪」
「ママ大好きっ子だからね〜、私もいつかはこういう子が欲しいなって思うよ!」
「「「ねー♡」」」
どうやら雪ちゃんの事が気になってたみたいです。
まぁ、現役の女子高生で尚且つ同級生の子供ともなれば、それは気にもなるかと私でも思う。
多少は皆とは歳が離れてはいえ、子供がいるっていう女子高生は普通ならいないからね。
しかも赤ちゃんじゃなくて、ここまで大きい子供ともなれば余計に······。
「そっ···そうなんだ······。でも···本当に可愛いわね。」
「ありがとう♪ でも、本当にそうなのよ。よく『目に入れても痛くはない』って例えがあるけど、本当にその通りでね。産んでよかったな〜って毎日思うの♡」
「そ······そうなんだ·······。」
「雪もねー、ママの所に産まれてこれて凄く嬉しいの♪ママはね、優しいしご飯も美味しいし、凄いんだよ!それに〜、髪の毛とか〜お目々とかも一緒なのもうんとうれしいんだ!!」
「雪ちゃん·······。」
あぁ······駄目だ。
2日ぶりというのもあるけれど、こんなにも私が好きをアピールしてくれるのを見ると、涙腺が決壊しそう······。
でも、こんな皆がいる所で泣くわけにはいかないから、何とか堪えなくては!!
(このはちゃんが凄く嬉しそうにしてる······。)
(ホントだね〜。やっぱり、このはちゃんの雪ちゃんの事が大好きなんだねー。)
(うんうん。それにあの表情······。本当に嬉しそうだよ·······。)
(なんか妬けちゃうね。)
(しゃーないよ。お腹を痛めて産んだ娘だもん。私達じゃ、比較にもならないよ······。)
みんなが何かあれこれと言ってくれてるけど、感極まってる私の耳には入らなくて······。
後で聞かなくちゃと思って後日尋ねたら、はぐらかされてしまったのはまた別のお話······。
「良いものなのね?子供って······。」
「そうだね······。大変な面や辛い事も凄く多くて、私も両親の力を借りて此処まで育ててきたの。でも、それ以上に楽しくて幸せだって実感する事も多いから、やっぱり産んで良かったいつも思うわ。」
そう。
それは私のいつも思うこと。
雪ちゃんは比較的手のかからない子だったから、同級生のママさん達の話程は苦労はしてないの。
それでも辛い事や苦労もあったけど、『幸せ』という言葉がその全てを凌駕してくれるんだよね。
「·········そっか······。大変だと思うけど、頑張ってね。応援してるわ。」
そう最後に一言添えて去って行った前園さん。
何だか昨日初めてあった時とは大分印象が変わった気がしなくもないけど·······、関わりが無いこともあって良くは分からずじまいです。
「じゃ、みんな。また明後日、学校で会おうね!」
「うん!またねー♪」
「またねー!お疲れ様ー!」
「バイバ〜イ♪」
そうして、私達は別れた。
学校にお迎えが来てる子や駅まで行く子と様々であるけど、また明後日学校で嫌気に会おうね!と約束をして。
「さて、雪ちゃん、茜ちゃん。帰るよ。」
「うん!」
「はーい。お世話になります。このはちゃん。」
雪ちゃんと手を繋いで、向こうで待ってるお母さんの車へと向かう私達。
今回の帰りについては家が近いのもあって、私が茜ちゃんを送って行く事にしたんだ。
茜ちゃんのお家の事情も関係はしてるけど、何より雪ちゃんが喜ぶのと茜ちゃんが喜んでくれるのも大きいからね。
さてさて。
家に帰って、ゆっくり休んで疲れを取ることにしますか。
それと足りなかった雪ちゃん成分をた〜んと補充しなくちゃね♡
これにて林間学校編は終わりになります。
長くなりましたがお読み頂いて、ありがとうごさいました。
またこの後も、このはちゃんの日常は続きます。
引き続きお付き合い頂ければ幸いです。




