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ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


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ある日の林間学校 ーそれぞれの夜 その1ー (挿絵有り)

ーー 4組のとある女子 視点 ーー



林間学校が始まった。

近隣の県のとある高原に行ってハイキングをやったり、皆で炊事をやったりと仲間と力を合わせて何かを成し遂げるような、そんな予定がいくつも組み込まれているんだ。


まぁこれは、毎年の行事事らしく来年度に控えている修学旅行の事前の練習とか、そう言う意味も込めてなんだとか。

グループと協力や歩調を合わせる、時間を守る、集団でのお風呂や寝泊まり。

修学旅行も当然ながらそういう事はあるから、その前にって事みたいで。


でも······1日目は大変だった。

特にハイキングが······。

道中の道はイメージしてたのよりキレイに整ってたから歩くには良かったけど、起伏があるせいで大して標高を登らない割には大変だったんだよ。

でも······皆で頑張ったかいはあったんだ。


上のゴール地点で見る光景は美しくて、青い空と紅葉に染まって来た山々。深い谷間。

空気もこの季節のカラッとした涼しい爽やかな風と丁度よい気温で、それはもう疲れが飛ぶくらいの良さだった。

皆が思い思いに写真を撮ったりご飯を食べたりしてて、私達も例に漏れずに写真を撮って食べたんだ。


そしてふと視界に入った鈴宮さん。

彼女もクラスメイト達と楽しそうに写真を撮っていた。

井上先生に撮って貰ってたり、個別に2ショットで撮ったりと。

その撮る子全員がそれは嬉しそうに腕を組んだり手を繋いだり、抱き着いて撮ってる子までいるよ······。


「いいよね〜、あれ。」

「うん、分かる分かる。」

「うちらも一緒に撮って欲しいくらいだよ·····。」


分かってはいるんだよ。

皆が言うように、あのクラスが他のクラスと比べても人一倍仲が良いのは。

私達も今年度、体育の授業で一緒の組み合わせになってやらさせてもらってるから、1学期に比べて3組の子とも仲良くなれた。

休憩の時も以前はバラバラだったけど、今は一塊で仲良く談笑とかする様にもなったから、当然鈴宮さんとも話す様になったんだ。


だからかな?

あの光景を見ると余計に羨ましくなって、辛くもなる。

普通に写真を撮って欲しいなと心では思ってても、そこに踏み込めない弱い私に······。





  ーーーーーーーーー




「ねぇねぇ?まだいるかな?」


「いるんじゃない?20分しか違わないんだから······。」


「だよねー。」


そういう話をする私は、只今大浴場の脱衣場にいる。

今回のお風呂は1組から順に時間をずらして入浴する方式になってるんだ。

これは中学の時もそうだったけど、混雑防止のため。

脱衣場のロッカーの数も限りがあるし、何よりもその先のシャワーの数の問題もありで······。

私達はさ、髪を洗うのも身体を洗うのも時間がかかるでしょ?

だけどシャワーとかの数は限りがあるから、一斉に行くと渋滞を起こすんだよね。

それに一般のお客様もいらっしゃるから、そういった方への配慮も兼ねてずらして入るの。



「おー♪ これが大浴場! あれ······?普通?」


「うん、なんか普通だね?」

 

入ってみた最初の感想がそれだった。

大きな浴槽に洗い場があって。それとサウナと水風呂も有るみたいだけど、私には必要がないかな。だって、興味がないから······。

で、そんな感想も皆も同じだった。


「あれ?鈴宮さん達いないね?」

「ホントだ····。ロッカーは閉まってる所があったからいるには違いないとは思うけど、誰もいない??」


そうなんです。

ここの浴槽には3組の皆は誰もいないんだよね。

かといって、洗い場にいるわけでもないし······。


「ねえ、あれじゃない?あそこの扉に露天風呂って書いてある。」


「本当だ。じゃあ、向こうにいるのかもね。」


クラスメイトが見つけてくれた、別の浴槽への入口。

きっとそこに皆がいると私達は確信して、ササッと身体を洗うのだった。



向かった先のお風呂で女神様がいた。

それは鈴宮さんなんだけど、裸の鈴宮さんに魅入ってしまったのは私だけではない筈······。


そこは露天風呂風の造りのお風呂だったんたけど深さはさほどでもなく、平均身長の私が浸かって胸のすぐ下にお湯が来るくらいだった。

だから当然私より少し背の高い鈴宮さんも同様な訳で、その綺麗なお胸を晒してるんだよ。

白い肌にうす〜いピンク色の先っぽ。

メラニン色素がないというのはこういう部分にも作用してるのかと、遠目ながらもまじまじと眺めちゃったよね。


だって、本当に美しいんだもん。

大きくて形の良いおっぱいに色も良くて、汗か湯なのかは分からないけど濡れてるから、みょ〜に色っぽくて······。

ふと自分の胸を見て凹む·····。

形、大きさからでも太刀打ち出来ない。

色もちょい濃い目。

競ってる訳ではないけど見比べしちゃうと、同じ女の子でもこうも差があるのかと思ってしまわずにはいられない····。



そしてよく分からないけど、諸貫さんが鈴宮さんに抱きついてるんだよね。

最初はグズってたみたいだけど仲直り?したのか、その後はご機嫌で。


「あれ·····羨ましいよね〜。」


「うん······。」

「だね。」

「あれってさ、噂の幸せーっていう抱きしめなんでしょ?しかも、生だよ、生!」

「発言がエロいよ!?」

「だって仕方がないじゃん?! あんなのを見せつけられちゃったらさ·····。」


私達は頭を撫で撫ではしてもらった事があるけれど、その先の抱きしめというのは流石にないんだよね。

体育祭の時とかそれ以外でも、時たまそういう風にしてるのを目撃した事があるけどさ、そういう時にしてもらってる子は本当に幸せそうな表情をしてるんだよね。


いつか聞いた、撫で撫で以上の幸せ。

それを一度でも体験してみたい私達と、そんな極上の体験をよりによって裸のその胸にくっつく諸貫さん·······。

羨ましく、そして凝視してしまうのは、もはや抗えない······。



暫くして鈴宮さんをはじめとした3組の面々は、お風呂から上がるみたいです。

私達より先に入っていた鈴宮さん達は、時間的な物も影響してるから仕方ないのだけどね。

だけどしいて言えば、もう少し一緒に入っていたかったのが本音。



サバァっと湯から立ち上がって······。


「「「「えっ!?」」」」


挿絵(By みてみん)


その唯でさえ均整のとれた鈴宮さんの身体の、裸が露わになった。


(ちょっ····ちょちょちょ········前!前を隠さないのー?!!)


他の皆がタオル等で前を隠してるのに対して、鈴宮さんと····諸貫さんはそのままなんだよ。

何で何で??って思いつつも、3組の誰もはそれに突っ込まないし。もちろん私達も。

つーか、見てるよね!?

まあ······私もガン見しちゃってるけどさ······。


バッチリと見たそれ。そして後ろ姿······。


「「「「ハァ······。」」」」


皆でため息をついちゃった。


「ああも凄いとは思わなかったなー·····。」

「ほんとほんと!洋服越しでも良かったけどさ、邪魔物がなければやっぱり凄いというね······。」

「だね。しかも出てる所はしっかりあってくびれもあるし、しかも綺麗! ······あれ、なかったよね?」

「うん、なかったね。」

「剃ってるのかな?脱毛??」


他にも話すことはあるんじゃないの?って思わなくもないけど、皆の話題は先程の鈴宮さんの事一色。

でも仕方ないよね。

上級生はよく分からないけど、少なくとも私達同級生と下級生には有名で注目されてる生徒だからね。

私の部の1年生でも、鈴宮さん目当てで入学したって子がいるくらいだもの。

そんな鈴宮さんの一生で一度見れれば運が良いくらいの裸を見てしまえば、いくら同性といっても話題の中心にもなっちゃうよ。



「しかも、知ってる?あれで子供がいるんだってよ?」

「知ってる知ってる!有名だよね!!」

「確か·····来年、新1年生になるとかじゃなかったっけ?」

「そうそう!新1年生であってるよ。しかもさ、鈴宮さんそっくりの白い髪の毛に赤い目で、超可愛いんだってさ!!」



そう。

この鈴宮さんに子供がいるというのは、もはや有名な話。

私は直接は見てはないけど、鈴宮さん自身がテレビで話したのもあるし、そもそも隠そうともしてないからね。

そして学校側も、子供がいるからって何か問題視した訳でもないみたいだから······。

まぁこれが在学中に妊娠したとかなら問題にもなっただろうけど、鈴宮さんの場合は入学前の事だからね。

しかもテストを受けて面接をしての、一般試験で入学を勝ち取った組らしいから。

だから学力も全く問題ないし、今だって学年1位っていう成績らしいからねぇ······。



「あの若さと美貌とスタイル······、あれで子持ちなんだから自信なくすなぁ〜······。」

「それ、言うなって······。私だって同じ気持ちなんだからさ。」

「私もだよ。」

「うちもだね。」


私も皆と同じ気持ちだよ。

聞いた話だと、妊娠・出産後はそれ以前と体型が変わるとは聞く。

まぁあれだけお腹が膨らんで産む訳だから、皮膚だって伸びるだろうし骨盤だって歪むとは思う。

それなのに、あのスタイルだからねぇ······。



「私さ、じぃ〜っと見てたんだけど鈴宮さん、お腹に傷がなかったんだよ。」

「ん?それがどうしたん??」


うん。ホント、それがどうしたんだろ?


「いやね、ないってことは帝王切開をしないで普通に赤ちゃんを産んだって事になるわけでね。中学生になるかならないくらいでそれは凄いなと思うんだ。」


「うんうん。」

「なるほど?」


今、6歳くらいの子がいるんだから、計算すると確かに中学生になるかならないかくらいで産んだことになるよね。

まぁ、それも普通で考えれば凄いし、ある意味では恐ろしい事でもあるけれど······。

(この達は20歳というのを知りません。)


「未熟な身体で出産ってのもあるけどさ、ほらあれ······鼻からスイカとかって例えがあるじゃん?」


「ああ、あるねぇ〜。」

「あるある。」


「スイカは流石に大きすぎるから、小ぶりな林檎くらいが丁度よいかもしれないけどさ、そのくらいのを産むわけよ。股からね。そう考えるとやっぱり凄いなって思っちゃってさ······。」


私だって多少の知識はあるから知ってる。

産む時に子宮が10センチくらい開くことを。

だから赤ちゃんも通常ならそのくらいの大きさな訳で、それが股から産まれてくるんだよね·······。

ホワホワホワっと、先程の鈴宮さんの後ろ姿が脳裏に思い出された。


くびれた腰にプリッとしたキレイなお尻。

今よりもっと子供の時にそこから産んだんだよねーって、想像しちゃって······そしてチラッと自分の股を見て······。

皆でお風呂に入るから、きちんと手入れをしてきたそこ。

鈴宮さんと諸貫さんみたく、私もエステでも行こうかな〜?なんて思ったそこから、小ぶりの林檎か······。


うん!無理!!

とてもじゃないけど、そんなのが出るとは思えないや。

でも······私の母も、世のお母さん方も皆が産んでる訳で······。



ザバァ······



「あれ?どうしたん?」


「ゴメン······。私、先に上がって部屋に行ってるね。何か····のぼせそう······。」


「うん、分かった。無理しないでね?」

「一緒に行こうか?」


「いや、大丈夫かな·····。ありがとね。」


そう、皆に話してお風呂を先に上がる私。

どうやら鈴宮さんに当てられてしまったっぽいです······。




  ーーーーーーーーー




「ねぇ?起きてる?」


「······起きてるよ?」

「起きてる······。」

「うん。」


就寝時間を過ぎてそれなりの時間が経った頃、私は何となく声を掛けてみたら皆から返事が帰ってきた。

私達の部屋は私を含めた4人部屋でその全員から返事が来るという、まさかの展開だった。


「何か·····寝付けなくてさ······。」


「うん、うちも同じ。」

「私もだよ。」

「私も寝付けない·····。」


皆も私と同じで寝付けない様だった。


「目、瞑るとさ、鈴宮さんの裸が思い浮かんじゃって、寝れないんだよ······。こんなの変だよね??」


「いや······私もそれは同じだよ。」

「私もそう······。」

「あれはさ、やっぱりインパクト大き過ぎるよ······。下手なアイドルとかのグラビア写真とかより、よっぽど魅力的だったもん······。」


「「「だよねー······。」」」


女なのに同じ女の子の裸を見て、寝付けなくなってる私達······。

ほんと、なんなんだろうね? コレ······??


「どうしよっか?全く寝れる気配がしないけど、電気を付けるのは不味いよね?」


「そう······だね。万が一、先生に見つかるとヤバいからそれは止めよっか?」


寝れないなら電気を付けて話でもするか?と考えてみたけど、バレた時のリスクが大きいので止めにした。


「スマホでも弄ってるかな······。」


「あー······、やっぱりそれしかないか?」


「うん。そうなるかも? そうすれば、その内に寝落ち出来るかもよ?」


「アハハハ······。確かにそれはあるかもね。」


自分のベッドで偶にやってしまう、それ。

いつもはそれで「やっちゃった〜」って後悔する時もあるんだけど、今晩は逆にそれに賭けるしかないみたい······。



はぁ······。

鈴宮さんか·····。相変わらず素敵で凄い人だ。


私達でこれなんだからあの子達は一体どうしてるんだろ?と、考えずにはいられない、そんな夜だった······。



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