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ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


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19/236

ある日の休み時間② 高1 (挿絵有り)

2023.10.23 加筆修正しました

ある日のお昼休み。



「また席借りてもいいかなー?」


「ああ、いつものね。はい、どうぞ〜。」


「ありがとー。いつもありがとね。」


私の席の側の男の子に席を借りてもいいかな?と尋ねる私。

こんな事をやってるのには訳があって、それはこの後のお昼休みにここでみんなとご飯を食べるからなんだ。

それなんで男の子に席をお借りして、使わせてもらってるという訳なんです。

勿論側に女の子もいるけれど、その子はそこで食べるから足りない分を補うような意味で。

でもそうすると今度は男の子が教室で食べるのに席が足りなくなっちゃうから、そこは私達女の子の席を貸してるよ。

借りるだけ借りて、こちらが貸さないのは悪いもんね。



借りる事に承諾を頂いて、早速机を寄せます。

そしてみんなも集まって来て、いつもの様にご飯を食べ始めます。

私は変わらずパンです。

お弁当は傷みがちょっと怖いのでね。

だけどやはりバランスが気になっちゃって、普段持ってくる水筒とは別にパックの野菜100%ジュースを持ってくるようにしたんだ。

これなら多少は補えるし、パックもゴミとして捨てられるから荷物にもならないしね。


ご飯を食べ始めます。そして同時に始まる会話。

学校の事だったり日常の事、今話題の物や人の事だったりと色々なんだけど、今日は違ったんだ。

その違いとは私についての事を聞かれたんだけど、内容が思いもしなかった事を聞かれたんだ。



「ねぇ、このはちゃん?このはちゃんの、そのスタイルって何をどうしたらそうなるのかな?」


「え!?私の······?」


「うん······。制服姿でも何となく素敵だなって思ってはいたんだけど、体育の時の着替えで見てたら素敵だなーって思っててさ。トドメはこの間のプールかな。あの着替えも水着姿も更に綺麗で魅力的でプロポーションも抜群だっていうのが良く分かってさ。」


「ああ!それ私も思ってた!」

「わかる分かる。なんかコツとかあるの??」


彩ちゃんにそんな風に言われたよ。

それに同意するかのように、他のみんなも口々に素敵だったとか綺麗だったとか······。

まさか、そういう風に思われてたなんて思いもしなかったなーと思う私。

そして前々から更衣室で感じてた視線の正体も理解した。

これだったんだなーと。




挿絵(By みてみん)



しかし、コツと言われても困ったなぁ······。

本とかで読んだり見たりして参考にはしたけど、基本自己流だし、スポーツジムとかに行ってやってた訳じゃないんだよね。

それにさ、雪ちゃんを見ながら隙間時間にコツコツやってただけだからさ。 


1人で黙々とやるのもあれば、雪ちゃんと一緒にやるもの。

例えば抱っこしながらスクワットとか高い高い、ある程度成長してきてからは、また別の遊びの中で雪ちゃんを乗っけてトレーニングを兼ねるとかね。


そんなんだから、あんまりみんなに教えられるような事はしてないんだよなぁ······。



「私は自己流だよ?ジム行ってた訳でもないし、それが正しいのか正しくないのか分からないくけど、それでも聞く??」


みんなに確認してみます。


「それでも聞いてみたいなー」

「私もー」


ん〜······じゃあ、参考程度ってことで話してみようかな。

一人で黙々とやってた事なら、みんなでも出来るからね。



「まず、わた…し…」


そう言いかけた所でふと、教室の中が目に入ったんだよね。

そしたら他の女の子も何だが聞きたそうにしててさ。


「みんなも話を聞く〜?」


「え?いいのー??」

「マジ?聞きたいなー!」

「やったーー!」


これは誘った方がいいなって思って、声をかけてみたんだ。

そしてらやっぱりみんな聞きたかったみたいで、喜んでくれたよね。

「自己流なんでそれでもよければね?」と一応、前置きは入れたんだけどね。

そしたらそれでも意外と大所帯になりました。


教室には当然ながら、男子グループも居たんだけどさ。


「ちょっと男子、外行ってて!」

「そうそう!これからちょっとプライベートな話をするから、男子は聞いちゃダメだかんね!」


「うそー!?マジかい······」 


そう言って男の子を廊下に追い出してたよね。

今どきの女の子すごい。




では、改めて。

みんなを見渡してから、静かに語りはじめます。

みんなもワクワク、ドキドキって感じみたい。



「まず初めに、私は健康診断以外は基本的に体重計には乗りません。だから、今の体重は詳しくは知らないんだ。」  


「「「えぇー?!」」」 


「マジ?なんで??」


「うっそーー!??」


みんな驚いてる。それもそうなるよね〜と私は思う。

でもそうなんだよ。

厳密に言うと入学して比較的直ぐに健康診断があったから、その時の体重は知ってる。

でもそれから2ヶ月ぐらい経った、今の体重がどうなってるいるかは知らないんだよね〜。



「BMI指数って知ってる?」


「何それ?」

「なんか聞いたことあるかも??」

「BMI······標準とか肥満傾向だとか分かるやつだっけ?」


「そそ。それね。」


試しに確認してみたら知らない子もいたけど、知ってる子もいたね。



「体重知って計算してBMI指数を知って健康に役立てるのはいいと思うんだけど、パッと見で普通体型ならそんなに重要じゃないと思うんだよね。で、スタイル目線でいくと体重っていう数値、邪魔だと思うの。」


「どうして?」


「脂肪と筋肉って重さが違うの知ってる?」


これも確認がてら聞いてみたら知ってる子もいたみたい。



「この例えは大雑把だけど、脂肪1キロがバレーボールだとしたら筋肉は野球ボールってイメージすると分かりやすいかな?つまり、同じ重さなら筋肉はギュッと引き締まってるけど、脂肪はより大きくてブクブクしてるの。」


「ほうほう」

「なるほどねー······。」



「で、これを見た目(スタイル)観点でいくと、彩ちゃんちょっとゴメンね」


「ん?なーに?」 


彩ちゃんをちょっと例えにして、話をすることにします。

彩ちゃんに後でお詫びしないとね、と心の中で思いながら。



「例えばだけど、彩ちゃんが60キロになったら、どういう風にみんなから見えると思う??」


「私が60キロ······?太って見えるかな?控えめに言ってもぽっちゃり体型に見えそうだよね??」

「彩の身長で60キロはそう見えるかも······。」

「ぽっちゃりも太ってもってどっちも微妙なラインだけどねー?」


「そう。これが普通の60キロならそう見えるかもしれないの。だけどこれが、筋肉質系の60キロならぽっちゃりじゃなくて、もう少しシュッとして見えるんだよ。」


「「「「「おお!!」」」」」

「それ凄いね!」

「彩!試しに60キロ行ってみよ?!」

「えぇーー!?ヤに決まってんじゃん!!」


おぉ!というみんな。

親しくなった彩ちゃんを例えにしちゃったけど、みんなには違いとしてイメージは出来たみたい。

もっと分かりやすい子として茜ちゃんというクラスで1番小さくて可愛い女の子がいるんだけど、まだそこまで親しくなってないからさ。

つい彩ちゃんにしちゃったんだよね。


『親しき仲にも礼儀あり』


そんな言葉もあるように、あとで彩ちゃんにお詫びしないとね。

 


「そんなんで、見た目(スタイル)を気にするなら筋肉をつけた方が基礎代謝も含めていいわけね。基礎代謝が増えれば消費カロリー量も上がるから、同じ量のご飯を食べても脂肪が付き難くなるからね。

だけども、さっき述べた様に筋肉は重たいから体重計に乗ると数字が大きくなるの。」


「つまり、見た目(スタイル)と体重の数値は当てにならない、体重が同じなら筋肉をつけてる方がスタイルは良し!と私は思ってます。」


再び「おぉ!」とか「なるほどー」というみんな。


「数字なんて言わなければ分からないんだから、脂肪ぷにぷに体形より重くても筋肉ありで引き締まってる体形、理想としては女性としての丸みを保ちつつ引き締まってる感じかな。決してマッチョじゃないよ?あとは他人から自分をどう見られたいのか、見せたいのかを意識する事が大事かな。」


「意識?難しそうじゃない??」


「そう難しくもないよ?スタイルよく見られたいって常に意識すれば、食べ過ぎとかも気を付けるようになるし、姿勢とかもキチンとしようってなるから。」


「あ!じゃぁ、授業中のこのはちゃんの姿勢が良いのもそれがあるの??」


「そうだよ。姿勢······背筋を伸ばすとか歩き方とか、そういうのもよく見せるのには重要だからね。モデルさんのショーがあるでしょ?あれなんかもそうだよね。」


「「「「おおお〜〜!!」」」」



またまたみんなから歓声が······。

そうな大層な事は言ってないと思うんだけどなぁ······?

まぁそれでもみんなが納得というか分かればそれでいいかな。取り敢えずは。


そして、この筋肉関連。

筋肉つけて体型(スタイル)がよければ別に体重の数値が多くても私はいいと思ってる。

脂肪による肥満は健康問題を起こしたりしやすいけど、こちらならまだ健康的だと思う。


まぁこれは、私なりの解釈だけどいいのかな〜?と思いつつ。


「それを実行しようとすると、次は運動なんだけどやっぱり外せないかな。」


「やっぱりそうなるよねぇ〜」

「それがキツいんだよねー」


ちょっとテンション下がるみんな。

だよね。運動系はやり続けるの大変だもん。分かるよ。


「その点は運動部の子はいいと思うけどね。日頃の練習とかで鍛えてるから筋肉とかもあるからさ。」


「おし!!」

「やった!!!」

「イェ~イ♪」


運動部に入ってる子から、歓声が上がったよ。

おまけにガッツポーズ付きで。


「あとは、食事のバランスもやっぱり大事かな。タンパク質とかビタミンとかね。」


「あぁ、なるぼど」頷くみんな。


「だからダイエットとかで食事制限なんてバランス崩すから逆に悪いと思うんだよ。それに今の私達は成長期だからしっかりと栄養をとって身体を整えれば、ホルモンがよく出てで胸の大きさにも影響が······」


ガタッ!

ガタガタッ!


「え?」


何々?!

どうしたの?

みんなして立ち上がっちゃってどうしたの? 


「ちょっと、このはちゃん!そこんとこ詳しく!!」

「そうだよ!胸がなんだって?!」

「大きくなるの?!なるんだよね??」


えぇ〜〜!?

胸って言ったら凄い食いついてきたんだけど······。

気持ちは分からなくはないけどさ······。


「じゃあ···まず「キーンコーンカーンコーン······♪」······あ。」


「うっそー?!このタイミングでーー??」

「信じられなーい!!」



言いかけた所でお昼休み終了が来ちゃった。

みんなも凄く残念がってたけど、仕方ないよね。

そう思ってたんだけど。


「このは先生、次また宜しくお願いします!胸を!!」


なんて言われちゃった。



ノリがいいのか、何なのか分からないけど、楽しいクラスです。




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