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ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


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ちょっと先の未来の出来事① (挿絵有り)

2023.10.20 加筆修正しました

2025.9.1   加筆修正しました

「雪ちゃ〜ん、お風呂出来たから入るよ〜。」


「はーい。」 


時間はまだ夕方だけど、私は雪ちゃんとお風呂に入ろうとしている。

というのも、先程までプールに行ってたから。




季節は8月の夏真っ盛りの今日。

雪ちゃんも大きくなって、この間小学校に入学したんだ。

そして今は夏休み。

夏休みと言えば学校のプール。私が小学生の時にもあったけれど、それは今も健在で行われている。

私の時は地区毎に時間が割り振らてれた気がしたけど、今は学年で区切ってやってるみたい。


そしてそれに雪ちゃんも毎回楽しそうに行ってるんだよね。

内容としては夏休みというのもあり、泳ぐのというよりは自由に水遊び的な方に面舵をおいてるみたいだけどね。

そんなプールに行ってきた雪ちゃんが、家に帰ってきてこんな事を言ったんだ。


「ママとプール行きたいな。」


その一言で撃沈した私は「じゃあ、今度行こうか♪」と、二つ返事で行くことにしました。


さて、何処へ行こうかしら?

一応、市内に室内プールがあるんだけど、あそこはやや狭めなんだよね。

スライダーと流れるプールがあるけど、雪ちゃんは身長制限で無理だし。

そうするとやはり県営のプールが無難かな。



以前······と言っても去年なんだけど、クラスの友達と一緒に遊びに行ったんだよね。

それなりの規模のプールがあって、子供向けはもちろんの事、スライダー数種類、流れるプールに波プール、50メートルプールとかなり多い。

おまけに料金が安いというお財布に優しい有り難い仕様だし。

浮輪を持ってワンタッチテント持ってと、そこそこ荷物はあるものの、車があるっていうのはやっぱり便利だね。



さて、肝心のプールだけども、とても楽しかったよ♪

スライダーは滑り台タイプの物で去年も滑れたので問題なかったし、着水の時は先に着水した子が雪ちゃんを見てくれたので大丈夫だった。

そして何より雪ちゃんとこういうプールで遊べたのが、1番の幸せ♡



そして冒頭のやり取りに戻ります。

お家に戻って来てからのお風呂。

暑いからシャワーでもいいんだけど、プールの後というのもあってのんびりと浸かりたい気分なんだよね。

まぁ、かなりぬるめのお湯にして浸かるつもりなんだけど。


お湯が張り終わるまでに、水着やタオルを洗濯にかけます。

消毒なんかで使ってる薬剤の関係もあって、こういうのは直ぐに洗うに限ります。

まだまだ使う予定があるからね。  

それから浮き輪も軽くシャワーで洗ってから陰干し。

テントは大きいので庭で同じく軽く流して広げときます。

そんな道具の処理をしてるとお湯が張り終わりました。




雪ちゃんを呼んでお風呂タイム開始です。


最初は雪ちゃんの髪の毛から洗いから始めます。

シャワーで軽く流してからシャンプーをつけて優しく洗います。

ちなみにこのシャンプー、コンディショナーは家族みんなバラバラ。

自分好みの香りの物をそれぞれ買ってきて使ってるんだ。

私は香りより髪質的にしっくりくるようなのを見つけて愛用してる。

雪ちゃんも私と同じなので、そのまま同じのを。



「きちんと目を瞑っててね。痛い痛いしちゃうからね。」 


「うん。」


と、返事していつものように両手を目に当ててギュ~っと瞑る雪ちゃん。

これも今より幼い時と全く変わらないね。

お陰というのか分からないけど、シャンプーハットを殆ど使わなかったよ。

小さい時はタオルを目元に当てて洗ってだし、自分で出来るようになると今みたいに手で隠すスタイルになったから。

この感じだとそろそろ自分でも洗える様になるかな······?

でも、なんだかんだでそんな仕草も可愛いです。



シャンプーで洗い終わった後は、コンディショナーと続く。

こちらも優しく丁寧に。

終わったら直ぐには流さずに、そのまま身体を洗います。

馴染ませておくついでに身体を洗って、纏めて流そうというそんな感じ。


雪ちゃんも肌が繊細だから両手にボディーソープをつけてさわさわ、さわさわ。

優しく優しく、でもちょっとイタズラも入れて。


「きゃ~♪くすぐった〜い♪」


雪ちゃんが嬉しそうに、でも本当にくすぐったいみたいで暴れてる。

脇と横腹。

誰もがくすぐったく感じるポイントだけど、雪ちゃんも例外なく同じで。


こちょこちょこちょ、さわさわさわ······


反応が面白くてついついやってしまう私。


「ままぁ〜、くすぐったいよぉ~やめて〜」


「大丈夫。終わったよ。······はい、おーけ。湯船に入っててね」


頭からシャワーをかけて綺麗にする。

これ以上やると怒られちゃうし、泣かれそうだからこれで終わりにします。

プリプリしてるのも可愛いんだけど、泣かれちゃうのは本意じゃないからね。

何事も引き際が大事。名残惜しいけどさ。



雪ちゃんの後は私です。

長い髪は気に入っているけれど、お手入れは大変。

洗うのも手間がかかるし、乾かすのも時間がかかるから。

それでももう慣れたものなので、テキパキと終わらせて雪ちゃんの待つ湯船へ入ります。


「まま〜♪」


湯船の中で待ってた雪ちゃんが早速寄ってきた。

雪ちゃんをクルッと前向きに変えて私の足の間に座らせて一息つきます。

これがいつもの入浴の基本スタイル。

この後浸かりながらお話をしたり、お風呂玩具で遊んだりすると動くから変わるんだけどね。



「雪ちゃん、プール楽しかった?」


「うん!楽しかったー。」


プールがどうだったかな?と思って尋ねてみました。

まぁ、答なんてプールで遊んでる時から散々聞いてはいたけれど、それでもやっぱり改めて聞きたいんだよね。

そしたらやっぱり答えは同じで楽しかったみたい。

可愛い笑顔でそう答える雪ちゃんは、本当に嬉しそうだった。



それからは色んなことを話してくれました。

波のプールは波が大きくて上下にゆらゆらするのが楽しいとか、流れるプールはどんぶらりと流れるのがよかっただとか。

総じて満足してくれたみたいで、行って良かったなと思う。

私も楽しかったし、また行ってもいいね♪



その後は学校の事や友達の事を沢山アレコレと話してくれた。

新1年生というのもあって、イベントが目白押しみたいで。

身体測定があったり1年生歓迎会があったり、校内探検や遠足。

その他細かいのを入れると色々とあるみたいで、その都度話は聞いてはいたけど今日、メインで話してくれたのは学童保育での事。



雪ちゃんは学童保育に預けてるんだ。

1年生だと給食を食べて終りの半日授業というのも多いし、夏休み等の長期休暇の事もあるから。

私もなるべくは見ていてあげたいけど、さすがにそれは無理だしお母さんも同じで。

だから学童保育にお願いしてあるんだ。


でもこれがかえって良かったみたいなんです。

同級生のお友達もそれなりに来てるみたいで、楽しく過ごしてますよって先生が言ってました。

そして夏休みの今も、お弁当と宿題を持って平日は基本毎日通う雪ちゃん。

宿題も出来て、友達とも遊べて。

おまけに学童保育の方でもイベントなんかを企画してあるみたいで、それも楽しみなんだって。


私としてもこうして安心して預けられる場所があるというのは、大変にありがたくてとても助かります。




そんな雪ちゃんの学童の出来事を聞いたりしながら、そろそろ上がろうかなと思った時。


「ねぇ、まま?」


「ん?なーに?どうしたの?」


雪ちゃんがさっきまでのトーンと違う、少し神妙な面持ちで聞いてきた。

なんだろう??何かあったかな??


挿絵(By みてみん)


「ままみたいに、髪の毛伸ばしてもいいかな?」


「私みたいに?」


「うん。」


返ってきた言葉は思ってもみなかった事だった。

まさか髪を伸ばしたいと言うとはね。

今までは短かったけど特に不満とかは言ってなかったし······。



「どうしたの?何かあった?」


「何もないよ?ままがね、長くてきれーだなっていつも思ってたの。お友達もね、ままの事きれーだねって言ってくれたんだよ。だから雪も長くしたらママみたいになれるかなって思って······」


そうなんだ······。

雪ちゃんがそんな風に私を見ていてくれたなんて、なんだか嬉しいな。

それにお友達もそう言ってくれてるのなら、雪ちゃんから見て恥ずかしくないママでいられてるのかな?


「そっか〜。雪ちゃんがそういう風に思ってくれたなんて、ママは嬉しいな。でも、ママと同じ白色でイヤじゃない?みんなと違うんだよ?」


この手の質問も以前に聞いたことあって、その時はまだ幼稚園で良く分かってなかったみたいだけど、今だとまた違うのかな?

それに私がアルビノでも普通はそうそう遺伝しなみたいだし、仮にしてもここまでそっくりにはならないからなぁ······。

だから将来雪ちゃんが子供を産んでも、黒髪の普通の子が生まれる確率が高い。

やっばり私達は特殊なんだと思う。



「ううん、イヤじゃないよ!逆に嬉しいもん。みんなと違って黒じゃないけど、凄く綺麗な色してるから好き!ままと私だけの色だもんね!だから、まま、気にしないでね!」


「そっか〜。ありがとう、雪ちゃん。」


思わずギュッとしてしまったけど、仕方がない。

だってとにかく、雪ちゃんが可愛くって仕方がないんだもん。

それに気遣いも出来るようになって、そんな成長が嬉しくてつい抱きしめちゃう。


「じゃあ、伸ばしてみよっか。あ、そのついでに明日から髪の毛を洗う練習もしていこうね?」


「練習?」


「そ。短い内から練習して出来るようになれば、伸びてからも上手に洗える様になるからね。」


「分かったー!」


そういう訳で、雪ちゃんの髪の毛伸ばし計画は始まるのでした。

私の楽しみの1つが減ってしまうけれど、雪ちゃんのお願い&成長の為だもんね。

ママは見守ることにします。





数年後、身長も伸びて髪の毛も長くなった雪ちゃんと私は、よく姉妹に間違われる様になるのでした。

いつも読んで頂きありがとうございます。


イラストについてですが、こんな雰囲気だなって感じで思って頂けるとありがたいです。

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