↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
174/240

ある日の誕生日③-2 20歳高2(挿絵有り)

「♪〜♪ ♪♪〜〜♪」



つい今さっきまで私に対してイラついてる様な態度を見せてた妹が、やたらとご機嫌になってる。

そのあまりの変わり様に、私と私の旦那である悟も呆気にとられてる······。

唯一動じてないのは父さんだけなんだけど、その父さんの一言で妹の茜ちゃんがああなったんだよねー······。


「ねぇ、父さん? 父さんはその『鈴宮このは』さんって子を知ってるのよね?」


先程の父さんの言葉から考えれば、父さんは既にその『鈴宮このは』さんと言う子と面識があるに違いない。


「あぁ、知ってるよ。前に·····茜が夏休みに入った頃だったかな?家に遊びに連れて来て泊まっていった事があったんだよ。その時に紹介されてな。」


「へぇ〜、あの茜ちゃんがねぇ······。 同性とはいえ泊まりに連れてくるほどの仲良しな子なんだ······。」


父さんに問いただしてみればあっさりと教えてくれて、しかも泊まりに来るほどの仲の良さみたいだと······。

これには正直かなり驚いた。

母さんが亡くなって以来、表面上は明るく振る舞っていた茜ちゃんだったけど、小・中学校時代に友達を家に連れて来たという事や話は聞いた事がなかったからね。

それが高校生になって、初めて連れて来たと思ったら泊まりだとは······。

 


「茜ちゃん、茜ちゃん。その鈴宮さんって子はどんな子なの?」


父さんに聞いてみてもいいけど先ずは茜ちゃん、妹の口から直接どんな子なのか聞いてみたくなった私。


「ん〜·····一言で言うと、とっても素敵な子だよ! 美人で綺麗で、とーーーっても優しいの!!」


「うは·····。」


その言葉を言うなり、妹が姉である私が今までで一度も見たことないような、すっごい嬉しそうな表情をした。


ナニコレ!?


茜ちゃんにこんな表情をさせてしまう様な子なの??

そんな茜ちゃんの様子に、益々その鈴宮このはさんという子に興味が湧いてしまった私。


「その子の写真とかは持ってる?持ってたらお姉ちゃんに見せてくれないかなー?」


「え? うん、いいよ。えっとねー······。」


友達なら写真の1つや2つくらいはあるだろうと思い聞いてみれば、やはりあった模様。

はてさて、一体どんな子なのやら······。


「はい、これ。どう?素敵でしょー??」


そういって見せてくれた子は、女である私から見ても凄く綺麗で美しい子だった。

腰まである長い髪の毛に白い髪。

歳をとってから出てくる様な一般的な白髪とは違って、艶と輝きのある白い髪の毛。

何この子?こんな子······いや、こんな人っているの?

いや、居ないよね?

一瞬、外人さん?とも考えたけど、オール白髪の外人さんなんて見たことも聞いたこともない。


それに追い打ちをかけるように惹かれるのが、その瞳。

アジア系なら黒色が一般的で欧米系なら青系の瞳もあるけれど、この画面に写っている子は瞳が赤かった······。

髪が白くて瞳は赤色······。

 

私がその容姿に言葉を失ってるのと同様に、スマホを一緒に覗き込んでいた私の夫も絶句してる始末。

まー、女である私がそうなるんだから男である夫がそうなってしまうのも無理はない·····のか?


「父さん······。この子で合ってるの?」


「ああ、間違いないよ。父さんも最初は驚いたけど、実際に話してみたら茜の同級生という割には凄くしっかりとしてて、キチンとした子だったよ。それに茜の事を大切にしてくれてる子だったね。」


「そうなんだ······。こんな子が茜ちゃんのクラスメイトねー。ちなみにあれよね?外国人とかではないのよね??」


「うん、日本人だよ。血の繋がったご両親も日本人だからね。」


無いとは思うけど、妹のドッキリという可能性も考慮して父さんに確認をお願いしたけど、間違いはない模様で······。

うん、本当に凄いわ。

しかもこの容姿で日本人だなんて······。

世の中って、分からないものねー······。



「でも、何でその子がこれから家に来るの?誕生日だから?」


「うーん······。それは私も分からないの。誕生日って話はした事ないから知らない筈だし、他のクラスメイトにも話した記憶はないからその線からってのもないと思うし。」


そんな鈴宮さんが何で茜ちゃんに今から会いに来るのか不思議に思い、改めて聞いてみたけど当の茜ちゃんもその辺りは分からないみたいで······。

まぁ、父さん曰く悪い子ではないみたいだから、一先ずは良しとしとこうかな?

実際に来てみれば分かることだしね。



「そうそうそう!このはちゃんってね、こーゆーのもしてるんだよ!」


そう言ってスマホをまた操作しだして、新たな画像を見せてくれた。

そこには真っ白なウェディングドレス?を身に纏って微笑んでる女性がいた。


挿絵(By みてみん)


「うわー!綺麗だねー!ねぇ、茜ちゃん? これって、ウェディングドレスだよね?」


「そーそー。ウェディングドレス! このはちゃんね、写真のモデルさんを偶にやってるんだよ。 で、このドレス姿もその仕事の1つで撮ったんだって!」


「おぉ!それは凄いね! モデルさんなんて中々出来る物じゃないよ!!」


あーあ·····。

夫がやたらと茜ちゃんと盛り上がってしまった。これだから男ってイヤねと思ってしまう······。

綺麗だとかスタイルが良いだとかで、直ぐに目移りするんだから······。

まぁでも、今回はさすがに無理というものか。

妹と同い年にしてあのスタイル。おまけに日本人離れしたあの美しい容姿。

私ですら惹かれてしまうくらいなんだから、それを夫にするなというのは無理というものだよね。



「このはちゃんってね、生まれつきの症状でこういう姿で産まれたんだって。自分で望んだ姿じゃなくてね。で、苦労もいっぱいあった筈なのに凄く性格も良くて優しくしてくれて、私に良くしてくれるの!」


それから怒涛の勢いで鈴宮さんの事を話し出す、我が妹の茜ちゃん。

出会いからどう仲良くなったのか、その後の優しくしてくれた事。

それはそれは、とーーーっても嬉しそうに語ってくれたよね。


「あとねー······、そうだ!このはちゃんって、子供がいるんだよ!」


「「「······ええぇぇーーー!!!?」」」


今日1番のビックリ!!

なんじゃ、そりゃ?!


「ちょっとちょっと、茜ちゃんや? 鈴宮さんって、あなたの同級生でしょ?」


「そうだよ?そう言ったじゃん? 1年生の時からのクラスメイトだもん。」


少し言葉遣いがおかしくなったけど、そんなのに構っている余裕はない。

あまりの驚きに平常心でいられないんだよ!


「来年ね、小学1年生に上がるんだって。夏休み中にプールにも一緒に行ったんだけど私の事を『茜おねーちゃん』って言ってくれるから、これがまた可愛くってさー!」


「はぁ?!」

「はいぃぃぃ!??」


茜ちゃんのぶっちゃけ発言にパニックになる我が家の面々。

えーと····何だ何だ??

茜ちゃんと同級生······と言うことは今年17になるわけで、子供が来年小学生??

つまり、今年の誕生日がくれば6歳になる訳で·········ん???

イヤイヤイヤ·······まさか····いや、でも、どう計算しても10歳そこらで産んだ計算になるんですけど!?

10歳そこらと言えば、小学生4年生あたりだぞ?

早い子なら初潮が来ててもおかしくはないけれど、でもそれはほんの少数でしょ······?

一般的には12歳前後辺りに始まるのが普通で、そんな早くに来るのは稀だと私は思う······。

その事だけでも驚きなのに、その歳くらいで妊娠??

········あり得ない········。

いくら今時の子が進んでるとはいっても、その歳で妊娠とか······ねぇ······。


それに、あの容姿と父さんや茜ちゃんの話から見えてくる、その鈴宮このはさんと言う子の性格的な物からかけ離れた出来事に理解が追いつかないよ。

だってさー、話を聞く限りだとその歳で子供が出来るような事をやる様な子には見えないんだよ······。



ピンコン♪



どういう事なのか聞こうと思った矢先に、茜ちゃんのスマホから通知の音が鳴った。


「あ、このはちゃんからだ。えーと······近くに着いたらから玄関先まで出てこれる?だって。ちょっと行ってくるねー♪」


そう言って慌ただしく行ってしまった、我が妹。

どうやら通知は妹のLI◯Eからで、その相手は例の鈴宮さんだったらしいね。

ポカーンと、妹の出ていったリビングの扉を見つめる私。

そして沈黙が支配する、リビングルーム。



「······父さんは知ってた? その、子供がいるって話。」


「いや、初聞きだったよ。」


だよねー。

私達と一緒に驚いてたもん。あれが知ってた上での驚きだったら、演技の才能があると思うわよ?

そう思わせるくらいの驚き方だったもの。


「でもまぁ······それも何か理由があるんだろう?さっきも少し話をしたけど鈴宮さんって子は、本当によく出来た子でさ。考えもしっかりしてるし、茜曰く勉強も凄く出来る子なんだって。学年1位で尚且つ茜は鈴宮さんに勉強を見てもらってるとか······。お陰で随分と成績が上がったって喜んでたよ。」


「はぁ〜······。それは凄いわねー。容姿も良くて勉強も出来て、おまけに性格も良しと来たか。まるで漫画のヒロインみたいね?」


「だな。それに、あの茜の表情を見ただろう?鈴宮さんの事を語る時のあの活き活きとした笑顔。家に来た時もそれは嬉しそうに喜んだり照れたり·····あの子のああいう表情はすごく久しぶりに見たから私も驚いたし、嬉しかったよ。」


うん。

それは私も同じ。

母さんが亡くなって大きくなるにつれて、あそこまでの笑顔を見せることがなくなったからね。

見せても何処かカラ笑いみたいな感じで、私自身も辛かったけど母との思い出が禄にないあの子はもっと辛かったハズ。


「だからかな。茜のあの笑顔を引き出してくれた鈴宮さんには凄く感謝してるんだよ。それに、家に泊まりに来たのは1回だけど、逆に鈴宮さんのお宅にはちょこちょこ泊まりに行ってるみたいでさ。それだけ親密な仲みたいなんだよね。」


「へぇ〜······。それはまた随分と仲が宜しい様で······。」


本当に今夜は驚きっぱなしだ。

途中までは普段通りのお祝いだったのに、たった1つのLI◯Eから一気に雰囲気が変わった。

特に茜ちゃんがね〜。



「そういえば、こんな事もあったよ。」


「えっ? 何が??」


何かを思い出したかの様に言う父さん。

まだ何があるんだろうと身構えつつ、でも興味が抑えられない私。


「鈴宮さんな、ああ見えて料理とか家事もしてるんだってさ。で、勉強も出来てあの優しい性格だろう?男の子だったら茜のお婿さんに欲しかったなって言ったら、茜に怒られたよ······。」


あはははと、笑う父さん。


「そりゃー·····、いくら何でも茜ちゃんも怒るでしょ?それは父さんが悪しい、鈴宮さんにも失礼よ。」


「だって仕方がないじゃないか〜。そのくらい良い子だったんだから。おまけに茜もかなり懐いてるし、あんなにコロコロ表情が変わる茜を見てるのも嬉しかったんだし·······。」


まぁ、父さんの気持ちも分かるけどさ。

そりゃあ、私だって茜ちゃんには幸せになって欲しいとは思ってるよ。

私だって今の夫と知り合って結婚して、そこで寝てる我が子にも恵まれて忙しいけれど楽しい毎日を過ごしている。

私だって母さんが亡くなって辛かったし寂しくもあったけど、夫と知り合えて変わったからね。

そういうのが茜ちゃんにも来てくれたら嬉しいなと私も父さんも、付き合いはまだ短いけど夫だって思ってる。


だけど、まぁ·····女の子だっていいんじゃないの。

友達という括りにはなるけれど、あれだけ楽しく幸せそうに付き合えているんなら、学校を卒業した後も良き友人としてその後も付き合っていけるでしょ?

同性とはいえ良き友人としてずっと付き合っていける、そんな子が1人いるだけでも随分と違う物だと私は思うな。



「私もその子に会ってみたいかも······。実際に見たらどんな子なのかしら?」


ほんと、興味が湧いてしまった。

父さんがそれだけ認めて、茜ちゃんが変わった子に。


「うちの方に顔を出してれば、いつか会えるんじゃないかな?学校が始まったから良くは分からないけど、夏休み中も家で勉強を一緒にやってたりとかしてたらしいからさ。」


「なるほどね〜。でも、そうなると今度は冬休みか···な?随分と先だわ······。」


自分の時の事を思い出しながら考える。

学校の終わりとなれば午後の4時近くになる筈。場合によってはそれよりも遅くはなるだろう。

そして普通ならばそのまま帰宅で、よその家に寄って勉強なんてそんな時間ならまずしないわね。

するなら休日だけど、通常時の宿題なんて家でやった方が楽だし効率がよいし。


うん······。

やはり冬休みまでは無理かな?

·········あとはまぁ······何か理由をつけて一緒に食事?

茜ちゃんとは偶に一緒に食べるからそこは問題ないけれど、向こうが子持ちなら1人だけってわけにもいかないわよね〜·····。




ガチャ···



そんな事を考えてるとリビングルームの扉が開いて、茜ちゃんが戻って来た。


「あ、お帰り、茜ちゃん。鈴宮さんは何だった······の?」


驚愕した。

振り返って言葉をかけて顔を見れば、そこには泣き腫らしたような顔をした妹がいたから。

先程はあれほどウキウキとした体で部屋を出て行ったというのに、やっと戻って来たと思ったら泣いていただと!?


「ど······どうしたの!?茜ちゃん! 一体何があったの!!?」


思わず声を荒げて問いかけてしまった。

だって、仕方ないじゃないの!

その位衝撃的だったし、可愛い大切な妹の事だもの。

それは取り乱してしまうというのも仕方のない事だよ······。


茜ちゃんに声をかけつつ、私も自分を抑えるのに必死になる。

はてさて、茜ちゃんに一体何があったのか?

何を語ってくれるのか??




今年の茜ちゃんの誕生日は波乱がまだまだ続きそうだね······。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。