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ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


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ちょっと昔の出来事①-2 14歳(挿絵有り)

2023.10.19 加筆修正しました。

「だたいまー!お爺ちゃん、お婆ちゃん!」



扉を開けて元気に挨拶をしたら、両親と妹を除くみんなが私を見て固まってしまった。

だよね〜と思う。

だって私の腕の中に見慣れない子がいるんだもの。

しかもそれが赤ちゃんときたもんだから。



そんな中、1番に復活したのは陽菜ちゃんだった。

パァァァって超円満の笑顔を浮かべて立ち上がって。


「赤ちゃんだ〜!見せて見せて!!」


そう言って駆け寄って来た陽菜ちゃん。


「ちょっとまっててね。」


「うん!」


そう伝えると頷いて私の隣で待っててくれる。

それでも待ち遠しいのか、背伸びして雪ちゃんを覗こうとしてるけどね。


さすがに立ち状態で見せるのは危ないので、どこがいいかな?と周りを見渡して、お母さんの隣が空いてるのを見つけた。

お母さんの側に行って座るとお母さんが覗き込んできて、


「あれ?、雪ちゃん起きたのね?」と。


「うん。玄関までは寝てたんだけど、さすがにこのやり取りで起きたみたい。」


そう。

さっきまでの寝てた雪ちゃんは、この一連のやり取りで目を覚ましたらしくその可愛い赤い目をパチクリしてた。

でも、まだ泣くところまではいかないみたいてちょっと一安心。

少し揺らしながら先程からそわそわしてる陽菜ちゃんに合図を出します。


「びっくりしちゃうかもだから、そ〜っとゆっくりね?」


「う···うん。」


おっかなびっくりと手を伸ばしてくる陽菜ちゃん。

その様子を見ながら、葵が雪ちゃんを見た時と似てるな〜と思い出す私。

思い返せば私も初抱っこの時はビクビクしてたなーと、改めて思い出した。

そう考えると慣れって凄いよね。



「可愛い〜♪」

「髪の毛白色だねー」

「ほら、手足もぷにぷにだよ〜」


葵も加わって2人して雪ちゃんの手足を触ったりして、キャッキャしてる。

一人っ子の陽菜ちゃんは雪ちゃんに興味津津で、刺激が強かったみたいです。



そんなやり取りをしてる間にお婆ちゃん達も復活してきたようで、お母さんに色々と質問もとい尋問じみた事を聞いてた。


裕子(お母さんの名前)、あんた3人目産んだのかい?」

「貴女、GWは来なかったし、一言言ってくれればお祝いでも贈ったのにも〜······。」


お婆ちゃんと叔母さんがお母さんに確認と小言を言ってる。

産んだ事、それなのに報告が無かった事。

ただ聞いてて思うのは1つ。

産んだのはお母さんだという認識で。

()()()()()()()()()



「何言ってるの?母さん、姉さん。産んだのは私じゃないわよ。」

 

「「え!!?」」

「じゃあ······誰だって言うんだい?裕子さん??」


「この子はね、このはの娘なのよ。」


「「はあぁぁぁーー!!?」」

「「えぇーー!?!?」」


また驚くみんな。

今日1番の驚きだね。

雪ちゃんを触ってた陽菜ちゃんもビックリして、私と雪ちゃんを交互に見つめてる。


「裕子、お前冗談にも程があるぞ?」

「そうよそうよ。いくらなんでも、このちゃんにそれは無いでしょーに······。」

「嘘をつくならもっとマシな嘘をつくんだね。」

「·········マジで??」


本当の事なんだけどなー······。

誰1人としてお母さんの言葉を信じてない。



「ほっ···ほら、このは。お爺ちゃんお婆ちゃん達に紹介してあげて。」



驚くのは想定してたんだろうけど、予想外の剣幕というか雰囲気にお母さんがちょっと焦りだした。


「うん。陽菜ちゃん、ちょっとごめんね。」


お母さんに返事をしてからお爺ちゃん達の方に改めて向き直す。

そして姿勢を正す。

雪ちゃんもよく見えるように抱き直して。


「お爺ちゃんにお婆ちゃん、伯父さんに伯母さん。この子は私の娘の『雪』って言います。宜しくお願いします。それと、今日まで報告出来なくてごめんなさい。」


丁寧に頭を下げて今日まで報告出来なかったことを謝ります。

お父さんとお母さんも一緒に、「申し訳ありませんてした。」と言ってくれて。

暫くの間、沈黙が続いてた。

そしてその沈黙を破ったのは伯母さんだった。


「このはちゃんは確か······14歳よね?」


「うん。4月で14歳になりました。」


「雪ちゃんは今どのくらい?」


「2ヶ月半くらいかなー?」


えーとって、何やら考えてたけど······。


「ねぇ、裕子、説明してくれる?」



やっぱりと言うか、当然と言うか、お母さんに説明が来た。

まぁ、そうだよね。

どう考えても普通じゃない。

それにGWは会いに来なかったけど、お正月は来てたし伯母さん達にも会ってる。ご飯も一緒に食べたしね。


その時を思い出してたのかもしれないけど、あの時はお腹も目立ってないし、私の態度もごく普通。

だからあの時に妊娠してたとは万が一にも思わないだろう。

本人である私ですら、まだ気づいてもいなかったんたから······。



お母さんがみんなに簡潔に説明をしてくれました。


正月に帰ってから暫くして変だな?と気付いた事。

検査の結果、妊娠が判明して私が産みたいと決めた事。

事件性があった為に報告が今まで出来なかった事。


みんなが黙って静かに聞いてくれた。


「······と、言うわけでこの子、雪ちゃんは間違いなくこのはの子供で娘だよ。混じりっけのない100%の。病院の先生も生命の奇跡だ!とか人類の神秘だ!とかって興奮してたけどね」


「ほら。これが私の母子手帳だよ。」


そう言ってバッグから母子手帳取り出してお婆ちゃん達に見せる。

これがあれば一発だもんね。


「へぇ~、良く分からないけど凄いこともあるんだねぇ」

「事件性がなくて良かったよ······」

「ホントね〜·····心臓に悪いわ。」


と、お婆ちゃんや伯母さん達。

事件性って所でかなり動揺してたけど、その後に大丈夫と聞いて明らかにホッとしてた。

心配かけてごめんね。


「お婆ちゃん、一卵性双生児っていうそっくりな双子があるでしょ?あれの親子版って考えると分かりやすいよ。」



雪ちゃんを産んでから暫くした後に分かった事。

神秘とか奇跡だどか、そんな言葉でしか言い表せない事が起きて私は雪ちゃんを()()()()()()()

らしい、というのはその仕組みが分からないから。


精子と卵子が必要なのに、精子なしで妊娠した。

そしてそれはDNA結果をみて明らかになった。

     ⇓

じゃあ、卵子のみで妊娠?

     ⇓

そんなバカな!?


と、いう訳で先生たちは大混乱らしいけどね······。


色々と混乱をもたらして申し訳ないですって言ったら、逆に

「医者として医療に関わる者として、これ以上にない奇跡に遭遇できて嬉しいですよ。この生命の謎を解き明かして世界に役立てる事が出来るようにこれから研究します!」

って、嬉しそうに語ってたのが印象的だった。


でも私は、訳が分からなくてもそれはそれで余計に嬉しかった。

理由は分からなくても、そんな奇跡的なことを起こしてまで私に逢いに来てくれた雪ちゃん。

そう思うと今以上にこの子の事が好きになってしまった。

親バカだね、私って。



その後、落ち着いた後はみんなで代わり番こに雪ちゃんを抱っこして。


「可愛いわねー」とか「このちゃんにそっくりね〜」とか。


ワイワイとお話をして、お爺ちゃんが私と雪ちゃんのお祝いで晩御飯はパーっと食べるかーって言ってくれた。

葵と陽菜ちゃんが「やったーー!」って喜んで。

みんなが私達を受け入れてくれて嬉しかった。


途中で雪ちゃんが泣いて、「ミルクあげてくるね〜」って席を外して戻ってきたら、またみんながかわるがわる抱っこしたりとか。


本当に受け入れて貰えて嬉しかった。




  ーーお母さん視点ーー



「このはちゃん、すっかりいいママしてるわね。」と、姉さん。


「あなたがこのはを産んだ時とはえらい違いだよ。」と、母さん。


うっ、となる私。痛いところをつくな······。

それによく覚えてるわね······母さん?



「あなたは、このはがいい子で手間が係らずに子育てを出来て助けられた感が強いから、今度はよくサポートしてあげなさいよ?」


確かにそうなのよね。

私は元々おっちょこちょいの性格で、このはが初めての子でテンパってたんだよね。

だけど、このはが非常にいい子で手間のかからない子だったから、かなり助けられた。

逆に葵は手がかかったけど、2人目というのもあって落ち着いてできたのはある。

このはもお姉ちゃんとして、手伝ったりとかしてくれたから。



「もちろんそのつもりよ。でも、本当に凄いのはこのはよ。この子、雪を産むって13歳で決断して、そらからは凄い努力をしててね。学校は休んでも勉強が遅れないように勉強するし、家事も子育てに関する事も進んで学ぼうとするのよ?凄くない??」


「それ聞くと確かにこのはちゃん、凄すぎね······」


「でしょ?それにご飯だって、晩御飯はずーーっとこのはが作ってるのよ?なんでそんなに頑張るの?って聞いたらさ、『将来、雪ちゃんに美味しいご飯とかお弁当を作ってあげたいの。それに父親のいない雪ちゃんの為に、恥ずかしくない素敵なママで居てあげたいから!』なんて言うのよ。14歳の子がよ?私、自分が恥ずかしくって······。」



そう······。

本当にこの子は頑張ってる。私達が心配するくらいに。

それだけの想いや覚悟といったものをあの時、『産ませて下さい』と頭を下げた13歳の時に決め、今もその誓いを実行してるのだろう。 


私は娘が誇らしくなる。きっとそれは、夫も同じ。

だから、私達は私達の全力でこのはと雪を支えると誓う。



「それに······こんな寝顔見たらさ。何も言えなくなっちゃうよ」 


「そうね〜、このはちゃん、凄く幸せそうな顔してるしね」



挿絵(By みてみん)


いつの間にか雪と一緒に寝てしまった娘。

疲れてたんだろうね。ゆっくり休みなさい。

幸せそうな表情をして寝ている娘を見ながら、あの時産ませてあげてよかったと改めて思う。


「ところで父さんに母さん。どうも思う?」


「どう、とは?」と、父さん。


「雪ちゃんよ。父さん達から見たらひ孫でしょ?こんな元気で若い時にひ孫見れるなんてそうそうないわよ?」 


「あら!そう言われればそうね。孫には恵まれたけど、ひ孫は考えてもなかったからね〜」 


「そうだな。孫とは変わった可愛さがあるな。」


と、母さんと父さん。

一般的に孫は見たいなーと思っても、ひ孫までは考えないと思う。

30歳で子を産んだと仮定して、子がまた30歳で産むとすると60歳。孫が成人して80歳か······。


ましてや今の時代は、結婚しない若者も多いから結婚してくれるだけでもありがたい時代だもんね。


そんな中で父さんと母さんは、60そこそこでひ孫だからねー。

元気にいてくれれば、その先も見れるかもしれないし······。


「それにだけど、多分雪ちゃんはこのはとそっくりになるわよ。間違いなくね。だから可愛くなるわよ〜。」


私は雪ちゃんの可愛さをここぞとばかりアピールします。

このはそっくりな容姿になるのも、約束されたような物だから将来が楽しみね。


「父さん、母さん。元気に長生きしてね。あと20年ぐらいで玄孫見れるかもしれないから。」




「カシャ! カシャ!」


鳴り響くシャッター音。写真をとる母。

最近出来た悩みは、迫りくる容量不足をどうするか?だった······。

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