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ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


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ある日の夏休み①-8 20歳高2(挿絵有り)

更新が遅れて大変申し訳ございませんでした。

「あー···冷たい!そして美味しい♪」


「ホントだね〜。夏って冷たいだけでも美味しいって感じるんだから不思議だよね。」


冷やしておいたペットボトルの麦茶をこのはちゃんに渡して、私はミネラルウォーターを飲む。

ゴクゴクゴクと。

お風呂で温まった身体とエアコンで冷えた室内の空気、そして飲み物。

この3点が合わさって、ただの麦茶とミネラルウォーターが凄く美味しく感じるの。

それ以外にも隠し味はあって、それは私限定にはなるけれど隣にこのはちゃんがいるから。

それも、初めて見るこのはちゃんのパジャマ姿をね。






身体を拭いた後、髪を乾かす前にお互いに服を着た。

この時期は暑いからそんなに着る必要もなく、私はシャツとショートパンツというラフなスタイル。

シャツ1枚だけでもいいんだけど、一応お父さんの目があるから下着の上からショートパンツを履くようにはしてるんだ。


このはちゃんはというと、パジャマを持ってきたらしいです。

このはちゃんらしいというか、しっかりしてるよねと私は思う。

まぁ、こういう所もまた素敵に見えるんだけどね。


そして、そのパジャマ。

全体的にピンク色の配色で、このはちゃんの髪色と相まってとっても似合ってた。

パジャマ1つでこれなんだから、何を着ても似合うはずだよなって1人ウンウンと頷きながら納得ししてたよ。



「茜ちゃん。それ身につけてくれてるんだね?」


「これ?うん···というかあの時買ったのしか持ってないからね。」


このはちゃんの言うソレとは、私が身につけてる下着。

一緒に買い物に行った時に買ったのをメインで身につけてるからね。

他のは······前の地味なショーツは残してある。生理の時に使うようにと。

あとは捨てちゃった。

元々サイズも合ってなかったし、ダサかったからね。


「サイズとかは大丈夫だった?」


「うん。ピッタリだから着心地もよくて快適だよ。ありがとね、このはちゃん。」


「ならいいんだ。また駄目になったり足りなくなったりしたら、買いに行こうね?付き合うからさ。」


「うん。その時はまたお願いします。それと、その時はまた楽しもうね。」


また私の買い物に付き合ってくれると言ってくれる、このはちゃん。

そんなやり取りをしながら嬉しくなりつつ着替えて髪を乾かして、私の部屋へと向かったんだ。

途中でこのはちゃんには先に行ってもらって、私は冷蔵庫から冷やしといたペットボトル飲料を手に持ってね。


そして、今に至る。





「ねぇ?茜ちゃん?」


「ん?」


「茜ちゃんのアルバムってあったら見せてくれない?」


「アルバム??」


「えっと、卒アルのほうね?定番だけど昔の茜ちゃんを見てみたくってさ。」


「いいけど···そんなに面白みはないよ?」


そう言いつつ、このはちゃんの希望を叶えるべく私はクローゼットの奥をガサゴソと探す。

中学のは直ぐそこにあったけど、小学校のはどこにしまったかなー?なんて思いながら。

小学校を卒業してもう4年も経つし卒アルなんて見返しもしなかったから、ぶっちゃけどこにしまったのかも覚えてないんだよね。

でもしまうとしたらここしかないから、ここの何処かにある筈なんたけどね······。


「見つからなかったら別にいいよー?」


「大丈夫ー。あるにはある筈から·····。ただしまって随分と経つからどこだったかなーって······あ!あったあった!!」


ゴソゴソとやってる私を、後ろからこのはちゃんが声をかけてくれるけど何とか無事に見つかった。

出てきたのは、薄い黄緑色の表紙のそれ。

厚手のしっかりとした表面に『平成〇〇年度 〇〇小学校卒業アルバム』と書いてある。

そして校舎の写真と真ん中にデカデカと()の中に絆という文字を入れて。

ちなみに中学校の方も同じような作りだったけど、こちらは濃い青色っぽい色だった。


「あったよ。このはちゃん。」


「ありがとね、わざわざ見つけてくれて。こっちおいで?一緒に見よう?」


挿絵(By みてみん)


このはちゃんが私のベットの上で横になりながら、ポンポンと側を叩いて私を誘ってくれた。

足は足でプラプラさせてて、普段の凜としたこのはちゃんとは違うこのはちゃんがそこに居て、これはこれで何かイイ······。


「う、うん。」


そして私はふらふらと吸い寄せらて行く。

ぽすんと座って、このはちゃんと並ぶように横になる。

このはちゃんの顔がすぐそこだけど、ちょこっとだけ慣れた。


「こっちが小学校のでこれが中学のだよ。あまり面白くはないとは思うけど、見るの?」


こういうのは正直、あまり面白くはないとは思うんだよね。

個人写真はみんな真面目な顔で写ってるし、イベント写真とかはどのくらい写ってるか数えたこともないから。


「面白いとかはあまり関係なくてね。ただ茜ちゃんの小さい時を知りたかったの。それには別に卒アルじゃなくても良いんだけど、でも、卒アルは定番でしょ?」


そっか······。

このはちゃんはそういう意味で見たいと言ってくれたのかと悟った。

そう言われれば確かにな〜って思うからね。

私だってこのはちゃんの小さい時、要は私の知らないこのはちゃんを見たいと思うもん。


去年の文化祭の時に少し昔の写真を見せてもらったけど、あの時のこのはちゃんはとっても可愛かった。

今は美人って言葉がしっくりくるけど、あの写真のこのはちゃんは可愛いが似合う女の子だったからね。

だから私ももっといろんなこのはちゃんを見てみたいなとは思うんだよね。



「茜ちゃんは何組だったのかな?」


「えーと······2組だったかな?」


「おっけー!」


数年前なのにクラスを思い出すだけで、ちょっと時間を要した。

そのくらい私の中では記憶が薄いのだろうか?

まぁ、中学もそうだけど楽しかったという思い出もあるにはあるけれど、どうも印象としては薄いんだよね······。

逆に······


「やった♪茜ちゃん見っけ!キャ~♪可愛い〜♡今より髪の毛短かったんだね!」


「そうなんだ。この頃は髪を洗うのとかちょっと苦手だったから、少しでも楽に出来るようにとショートだったんだ。」


このはちゃんと一緒に6年生の時の写真を見る。

そこにはショートヘアの今より幼い顔をした私がいた。

でも不思議と恥ずかしさはない。

まぁあれを見られた後だから当然かと、1人納得したけどね。


「なるほどね〜。でも、これはこれで本当に可愛いよ♪私が最初に抱いたイメージと合ってる。」


「イメージって······?」


「1年の2学期途中くらいまで、茜ちゃんって運動の好きな活発な子ってイメージが強かったの。」


「あー······分かるかも?確かこの時も何かに打ち込んでた様な気がするな······。」


小・中学校とどっちも運動系の部に入って活動してた記憶はある。

ただこの時は······。


「中学の時もそうなんだけど、特定のスポーツが好きって訳じゃなかったんだ。ただ単に身体を動かすの好きでやってけど、今は振り返れば何かに打ち込んで寂しさを紛らわせたかったのかも······。」


今になって思うと間違いなくそれだ。

今の部活だってそれを目的に運動部に入ったと考えれば納得がいくから。


「じゃあ、今の部も?」


「そうだね······。当時はそんな自覚はなかったけど、今考えればそれが1番しっくりくるかな?」


少し不思議には感じていたんだよね。

運動は好きで楽しいけど、競技的には好きっていうほどのスポーツでもないのにやってた事に。

ごめんなさい······部の皆。


このはちゃんがそっと頭を撫でてくれて、ちょっと落ち着いた。

やっぱりこのこのはちゃんの隣という位置が1番いい。

凄く落ち着く。


その後も引き続きアルバム見ていくこのはちゃん。

「これはなーに?」と聞かれたけど、意外と答えられたので私も驚いてる。

修学旅行は鎌倉だったけど、これはこのはちゃんも同じだったらしく、この辺りの学校はみんな鎌倉かーってなったよ。

ちなみに中学もこのはちゃんと同じで、奈良・京都だった。


ただ話を聞くとこの時のこのはちゃんは、修学旅行を行かなかったんだって。

そもそも妊娠出産と子育てで学校をテスト以外休んでたらしくて、中学の思い出というものが殆どないとか。

それを聞いたら悲しくなっちゃったよ。


「でもね、それがあったお陰で私は雪ちゃんという、かけがえのない存在に出逢えたの。そして·····。」


私の頭を撫でて顔を見つめて、こう話した。


「そして、茜ちゃんという私にとって大好きで可愛い子と出逢えたの。だから私は後悔とか悲しいとか、そういうのは一切ないよ。そういう訳だから、そんなに悲しそうな顔をしないでね。」


赤い瞳が。

ルビーみたいな綺麗な赤色をした目が、私をじっと見つめてる。

このはちゃんと、うんと仲良くなって約半年。

まだまだ短い期間だけど、私には分かる。

このはちゃんは嘘は言っていない。全部本気でそう思ってると。

そう全部。

だからこのはちゃんの言葉は私に響く。


私はこのはちゃんに沢山の事を貰ってばかりだ。

特に仲良くなってからは······。

だから何か返せるものはないのかな?と考えた事もある。

でもなかなかコレだ!というものは、見つからなくて。

でも、今日1つ見つかったかもしれない······。



「このはちゃん······。」


「どうしたの?」


「あのさ、直ぐって訳には行かないけどいつか一緒に旅行でも行かない?」


「旅行??」


「うん。あ、別に旅行じゃなくても普通に温泉とか観光とか······要は好きな所に遊びにでも行って、出来たら泊まりとかどうかなって。このはちゃん、修学旅行とか中学の思い出とか殆どないって言ってたから、私とどうかなって······。」


パッと思いついた事だから、何を言ってるのか最後の方は訳わからなくなったきた。

でも、このはちゃんにも似たようなとは言わないけど、そんな共通の思い出みたいなのを作りたいなって思ったんだよね。


「雪ちゃんもいるから温泉とか観光地とかじゃなくて、ディ◯ニーとかで遊んで泊まるとかも楽しいかもしれないし······。」


「茜ちゃん······。ありがと。そうだね···茜ちゃんとならそういうのも楽しいかもしれないね。雪ちゃんも茜ちゃんには懐いてくれてるしさ。いつか行ってみようか?お泊りで遊びにさ。」


「ほんと!?」


「うん、本当。ちょっとずつ貯めてさ、そうだね〜···そんな遠くないうちに時期にでも、どこか行けたらいいかもね♪」



やった!

やった、やった!!

このはちゃんとお泊りで、どこかに遊びに行く約束を作れたよ。

元は修学旅行に行かなかったという言葉で、どこかに泊まりで思い出が作れればなーって思いついたんだけどさ。

それが後々の思い出として残ればなっていう、そんか思いでね。


結果は上々だった。

後はそこに行くまでにやらなくちゃいけない事があるけど、それはまた頑張ればいいだけだしね!




  

  ーー このは 視点 ーー




「ふあぁぁ〜······。」


「眠い?」


「うん···ちょっとだけ·······。」


茜ちゃんの部屋でお泊りの話をした後も、卒アルを見たりして楽しんでたんだよね。

小さい時の茜ちゃんを知る事が出来て嬉しくて、つい話が弾んじゃってさ。

そういう時間て楽しいから時が過ぎるのもあっという間でさ、気づいたら茜ちゃんがあくびをしてたんだ·····。

気付いてあげられなくて、ごめんなさい。



「寝よっか?」


「イヤっ!」


「いやって······だって眠いんでしょ?」


「眠いけどぉ〜、寝たら直ぐに朝になっちゃう〜·····。それはイヤだー······。」



眠いんだから寝よって誘ったら、それはイヤだとゴネ始めた。

何で?って行けば、寝たら直ぐに朝になってお別れになっちゃうからだとか。


全く······。

きちんとしてて大人っぽい所もあるのに、こういう子供っぽい所もある茜ちゃん。

ギャップが凄いなーとは思うけど、そういう姿を見せるって事はそれだけ私の事を信頼してくれてるんだろうなと思う。

勿論それ以上の私に向ける感情にも気が付いているけどね。



「はいはい。ゴネても駄目ですよ。私も一緒に寝てあげるから、寝んねしようね?」


「うん···。」


ズルいかな?とは思ったけど、茜ちゃんの心の中にある甘えたいという部分を使わせてもらった。

つまりはお母さんに甘えたかったという気持ちをね。

私としてはお母さんの代わりに支えてあげたいという気持ちがあるから、嘘という訳ではないけどね。



元々ベットの上で話をしてたから、横にさせるのは楽だった。

明かりを常備灯にして薄暗くして、薄い夏用のタオルケットをかけてあげる。

エアコンが効いていて涼しいけども、その風が当たったりでもすれば風邪を引いてしまったりお腹を壊してしまう事もあるからね。

だから夏場とはいえ、タオルケットとかは手外せない。


そして茜ちゃんの隣に私も潜り込む。

ちなみに今回は茜ちゃんを壁際にした。

どっちがどうというのは決めてなかったけど、茜ちゃんの転落防止といざとなれば私が下で寝ればいいだけだからね。


「このはちゃ〜〜ん······。」


「は〜い。私は隣にいるよ。」


「今日は色々とありがとう·····とっても楽しくて···幸せだったよ······。」


「茜ちゃんも私を楽しませてくれて、ありがとうね。ご飯も美味しかったし楽しめた。お風呂も賑やかに楽しく入れたし、良い事沢山だったよ。」


「···うん。」


「ゆっくりとお休み···。寝るまでギュッとしててあげるから······」


そう伝えて私の胸元へ抱きしめる。

雪ちゃんも今より小さい時は、よくこうして寝させてたなぁと思い出す······。

今はスッと寝ることもあるけれど、それでもこうしてあげることも、まだまだあったりもするし。

頭を撫でながら暫くしてると、スゥ~スゥ···と寝息が聞こえてきた。

······どうやら寝たようだ。


余程疲れてたんだろうね。

ま、あれだけの事を頑張ってもてなしてくれた訳だから、それは疲れもするよね。


「ありがとう、茜ちゃん。お休みなさい。」


チュッ♡


あ······。

ついいつもの癖で、おでこにキスをしてしまった······。

でも···まぁ、いっか。

おでこならノーカン。茜ちゃんも許してくれるよね?

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