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ママは女子高生♪  作者: 苺みるく


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ある日の面接①-1 高2(挿絵有り)

暖かい陽射しは通り過ぎて、外はもう暑く感じる様になってきた今日この頃。


私はそこまで実感はないけれど、お母さん達やお婆ちゃん達に言わせると昔、えーと···そんな昔でもなく私が産まれた20年前ちょっと前ならまだそこまでではなかったんだってさ。


桜も今では3月の下旬には満開になって散ってしまうけど、あの頃は4月の入学式の頃に満開になってその桜の下で入学式の写真を撮ったものよ、なーんて言ってたから。

夏場はもう随分と前から暑いけど、この4月の下旬辺りから急に暑くなるのは特にだってさ。

それだけ温暖なり気候の変化がおかしくなってきてる証拠なのかもしれないけど······。


そんな陽射しの中、私達はみんなで和気あいあいとお昼ご飯を食べてます。

教室の中はエアコン完備だからカーテンをかけて、陽射しを遮ればさらに快適だしね。

そんなんだから、みんなはあまり教室外には出たがらない。

廊下は暑いし、5階という不便さもあって尚更です。




そんな中、私はというと時計を確認してそろそろかな?と思い、腰をあげる。

そんな私の仕草にキョトンとするみんな。

······あれ?知らなかったっけ??


「今日、私の番だから行ってくるね?」


皆に声をかけて、出掛けてくる旨を伝えます。


「あれ?このはちゃん······今日だっけ?」


「うん、そうだよ。忘れてた?」


「ごめんごめん。すっかり抜け落ちてたよ〜。」

「そっか。今日はこのはちゃんかー······。」

「「「いってらっしゃーい」」」

「頑張ってね〜!」


「はい。何を頑張るのが分からないけど、行ってきますね。」


「あはは······。確かに何を頑張るんだろ?変な事を言ってるね、私。 」


ピラピラと皆に手を振って、皆に見送られて教室を後にします。

廊下に出て階段を降りつつ歩く。

行き先は隣の棟、職員室のある方の小さな会議室みたいな所。

そこで今日のお昼休みは高橋先生と面談です。


これは以前に配られた進路調査表を元にした、1回目の進路相談面接なんだ。

まぁ今はまだ決まってない子も多いいから、今回は軽い内容みたいなんだけど私はもう決めてるので、1回目と言いつつしっかりと伝えるつもりです。

後から慌てるよりは今からキチンと準備出来るなら、した方がいいもんね。


それと今回の面談の時間もお昼休みと放課後を使い、少しずつやっていくそうです。

初回だから一人当たりそんなに時間は掛からないと、先生は言ってたけどね。

それでも人数が人数なのでどうしても時間はかかるし、3年生になればもっと本格化して三者面談なんかもあるみたいで、そっちの方が大変みたい。

まぁそれはまだ来年の話だけど、取り敢えず今回私はお昼休みを希望したの。

だって放課後は忙しいからね。

雪ちゃんのお迎えもあるし、場合によってはそのまま買い出しにも行かなくてはいけないから。





  ーーーーーーーーー



コンコン。


「おう、入っていいぞー。」


部屋の前に到着して扉をノックすると、中から先生の声がしたのと同時に入室の許可も出たので、挨拶をして室内へと足を踏み入れます。

中では高橋先生が机を挟んで座って待っていて。


「鈴宮か······。お昼休みに来てもらって悪いな。あぁ、そこの椅子に座ってくれ。」


「いえいえ。私としては放課後よりお昼休みの方が都合が良いので、逆に助かります。失礼しますね。」


先生が、一言目にお昼休みに来てもらった事へのお詫びをしてくれた。

私としては、別に気にしなくてもいいのになーとは思う。

だってわざわざお昼休みと放課後どっちがいい?って、私に聞いてくれたくらい気にしてくれたのにさ。

昼休みを潰してしまったのを思ってくれての事なのかもしれないけど、それなら先生だって同じだからね。

ホント、気の利く優しい先生だよね。



「時間も惜しいから早速行くか。この間書いてもらった進路希望調査だけど、◯◯大学の教育学部か······。この時点でここまで具体的に決めてるとは、鈴宮らいというのか······さすがだな。」


先生がこの時点で具体的に書いた事を褒めてくれたけど、別にそんなことないのになぁ···とは思うけどな。


「そうでもないですよ?現に1年生の3学期初めくらいまでは全く違いましたから。」


「そうなのか?······ちなみにその時の進路希望って何だったんだ?」


「就職です。」


「就職かー······。これまた予想外のものが出たな。この希望調査を取る前に聞いてたら、かなり驚いてたと思うぞ?」


「そんなにですか?まぁ、進学コースで就職ってのは珍しいのかな?とは思いますけど、何もそこまでは······。」


先生も大袈裟だなーとは思う。

確かに進学コースに入っておいて、それなのに就職なら珍しいとは思うけど·······。


「いや、これが普通の生徒なら別に珍しくはないさ。今のご時世、入学前と入った今とで生活環境が変わったりして、進学を諦める生徒とかもなにいたりもするからな。

だけど、それが鈴宮だと違うんだよ。

鈴宮、お前自分の成績は分かってるだろ?」


「ええ、まぁ······。」


「3学期末の時点で学年トップの生徒が就職希望なんて知ったら、俺どころかこの学校の先生全員が驚くよ。その位、鈴宮は凄いんだからな。それに一部の先生の間じゃ、東大だって受かるんじゃないかって言われてるくらいだしな······。」


「そこまで評価されてるんですか······。些か過大評価な感じがしますけど······。」


評価して貰ってるのは純粋に嬉しいけど、東大は流石に行き過ぎじゃないかなー??って思う。

まぁ、仮に合格したとしても通う気はないけどさ。


だってそれは、遠いから。それだけの事。

◯◯大学だってそれなりに距離はあるけど、一応県内だしね。

それにここは全部が集約された所だから、後々にキャンパスを移動する必要とかがないって大学の案内に書いてあった。

つまり、4年間がここで解決出来るというメリットがある。

他の大学は、まだわからないけど。



「ま、そんな訳だ。で、本題に戻って◯◯大学の教育学部とあるが、もしかしてというか、それしかないが教員免許か?」


さすが、先生。

そこを突破して来た現役先生だから、すぐに理解してくれた。


「そうです、先生。私、高校の数学の教師に成りたくてここを一応ですが選びました。理由としては自宅から通える範囲であり、4年間をこの場所で完結出来るという点です。あとは群馬の方も選択肢として考えていますが······。」


「なるほどな。自宅から通うとなると選択肢的にはそうなるか······。となると、さっき話に出した東大は選択肢としては無いのかな?」


高橋先生がさっき話した先生達の間での話題のことを聞いてきたけど、ここはキチンと言っておく事にする。

変に期待されても困るしね。


「はい。無いですね。先程の言ったように東京だと自宅からもちょっと時間も距離も遠いですし、免許を取るということならもっと近場でも取れるのでここでいいと思ってます。」


そう話すと高橋先生はちょっと残念そうにしてたけど、こればかりは譲れないんですよ。

諦めてください、先生。


「そっか、分かったよ。じゃあ鈴宮は今のところ、この大学というこで頭に入れとくな。実際はまだまだ時間的余裕があるから資料請求したりオープンキャンパスとか行って情報を仕入れて見るのもいいと思うぞ。実際に行って向こうの先生方に分からない事や疑問に思ってる事を、質問したり聞いてみたりするのはかなり為になるからな。」


「さすが先生。経験者は違いますね!」


「あははは。ま、そりゃ〜な。でも、俺が通ってた時よりも大学事情は大分変わってるから、やはり直接見て質問してみるのが1番いい。

俺の時はもう20年も前の事からなぁ······。」


笑いながら話す高橋先生。

でもその学校事情云々は、わかる気がするな。

実際に部活動とかの指導でも、昔と違って体罰とかパワハラとか色々と叫ばれるようになったのもここ最近の事だもんね。


挿絵(By みてみん)


その後は先生に色々と質問したりして話が弾んだ。

途中で気になった時間と次の子についても、今日の昼休みは入れてないから大丈夫だとも言われたんだ。

なんでも私の話はきっと長くなるだろうって予測してたらしいです。

さすがです。よく分かってらっしゃる。



「でもまぁ、鈴宮が教員になりたいって思ってくれたのは先生としては嬉しいかな。」


「そうなんですか?」


ちょっと意外とだった。

先程の就職か進学かって内容なら理解はしたけど、教員というピンポイントで言われるとあれ?って。


「ほら、鈴宮はお昼休みとか自習が出来た時にクラスの皆に教えていただろ?あれが先生達の間でも評判で、教え方が上手いとか分かり易いとかって言われてるんだよ。それに実際にクラスの平均点が他のクラスよりかなり上がってるから尚更にな。」


「そうなんですか······。たしかに皆からは分かり易いとかって言われますし、実力が上がってきてるのは実感としてありますけど······。先生方からもそのように評価されてるのは知りませんでした。あ、じゃあ、自習の時によく先生が後ろで見てたのもその影響で?」


初めて自習の時間に教えてた時に、見回りの先生が後ろでずーっと見てるのを暇なのかな?と思ってたんだよね。

その後も自習の度に来た先生もみんなが後ろで終わるまで見てたから、途中から変だなー?とは感じてたんだ。



「恐らくそうだな。みんな鈴宮のやってることに興味があって見てたんだろうよ。···あれだ、教育実習ってやつ。 そのミニ版みたいな?あれだって担当教師が後で見守ってるスタイルだしな。そうだ···教育実習といえば······」


そしてまた何かを思い出して語り出した高橋先生。

なんでも教育実習の仕組み?が大学によっては違うかもとの事。

私のイメージだと母校で教育実習をするのがあるのだけど、大学によってはそういうシステムを採用してないかもだって。そしたらそれに従うしかないけど、先生個人的にはここに教育実習に来てくれれば嬉しいって言ってた。


あとは免許も中学だけとか高校だけを取るって子もいるらしいけど、高校を取るなら中学も基本は取れるから両方取得しといた方がいいぞだって。

これは中高一貫の学校もそれなりにあるから、そういう学校を狙うなら有利らしいです。

その分少し大変にはなるかもしれないけど、折角同時に取得できるなら取得しときたいなと私は思った。



「······うん、若干話がずれた気がしなくもないが、これも鈴宮の中で進路が決まってるからだな。纏めると現時点では◯◯大学の教育学部と。間違いないな?」


「はい。まぁ大学の方は今後替わるかもしれませんが······。」


「それは大丈夫だ。まだ1年間、時間があるから良く調べてよく検討するといいさ。色々と比較してその上で、自分に合った大学に行くのが一番いい。あとはそうだな······引き続きこのまま学力をキープして貰らうのがこちら側としてのお願いかな。あと、大学関連だとそろそろオープンキャンパスの申し込みとかも始まるかも知れんから、今年行くならその辺のチェックを忘れずにな?」


「はい。分かりました。先生、ありがとうございました。」


先生にお礼を伝えて、今日はこれで終わりかな。

私としても先の方針が決まってたのもあって、中々いいお話も聞けたし有意義な時間だった。

先生も仰ってたけど、まだ時間があるからよく調べたりして色々と検討してみようと思う。

その一つとして、オープンキャンパスもいいよね。

学校の雰囲気とかそういうのを知るのも大事だけど、聞きたいこととか知りたい事なんかもあるからさ。




「あ、鈴宮ちょっと待って! 実はまだ話があるんだ。」


そう考えながら席を立とうとしたら先生に止められた。

はて?話??


先生の感じだと進路の話は終わった感があったんだけどな?

不思議に思いながら席に座り直す私でした。

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