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彼女の作為、あるいはカルネアデスの板

作者: 幸人

ある作品のレビューを投稿したのですが、書き直したいと思って一度削除したらスパム防止のエラーで投稿出来なくなってしまいました。


作品名は出していませんが、読んだ事がある方には分かると思います。

一読すると爽快なざまあ作品です。


クズ勇者はざまあされ、主人公は自らの手を汚す事なく幸せになる。


ですが、良く読み込んでみるともしかして単純な話では無いかもしれないと気付く事ができます。


この作品は主人公の一人称と会話文でほぼ構成されています。

そう、登場人物が嘘をついている可能性があるのです。

また、それぞれの思惑が重なりあった結果だった可能性もあります。


彼女は本当に真実を知らなかったのでしょうか?

婚姻の約束を利用して勇者を誘導していた可能性もあります。


彼は旅立ち前の調べで真実に辿り着いていたのでは無いでしょうか?自らが好意を持つ主人公を救うために婚姻を避けたい彼女と共謀した可能性もあります。

あるいは単純に報奨金の取り分を増やす目的だったのかもしれません。


そしてただ一人無関係を貫き勇者の行動を非難した彼女が最も罪深いのでは無いでしょうか?

作者様の呈示されたこの場面に正解はあったのか?

わざわざコピーマンという諜報活動に適した魔物の存在が作中に示されています。

この事で勇者ができる選択は非常に限られていました。

自分か聖女(好きな人)か無関係の人間か(ただし魔王領奥地まで連れて来れる)。

必ず誰かを犠牲にしなければならない場面で他者を選んだ勇者を責める資格は主人公にしかなかったのでは無いでしょうか?



作者様はどこまで意図してこの物語を紡がれたのか、とても興味深いです。

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