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三八二年 動の一日

 ライナスの町は山の中腹に位置していた。そう険しくない山ではあったが、食堂と宿のすぐ裏手には山林が広がっている。

 南方の宿場町からは、馬で平地を五時間と山道を三時間程。ミルドレッドへはさらに山道を一時間となると、南から北に抜けるには山中で暗くなる危険がある。

 ミルドレッドから一時間という距離のわりにライナスの宿に客が来るのは、そういった理由もあった。



 南方の調査帰りのジェットたちがライナスに着いたのは、既に薄暗くなった頃であった。

「おかえりなさい、エト兄さん」

 迎えたククルをむぎゅっと抱きしめ、ただいま、とジェットが返す。

「今回は泊まっていくからな!」

 カウンター右端に座るウィルバートに向けてそう宣言すると、呆れた顔で見返される。

「報告書、仕上がってるんですか?」

「ちゃんと書いたって」

「あとで部屋に持ってきてください」

 そう続けたウィルバート。その視線が少し冷たくなる。

「で、ジェット。そろそろククルを離したらどうですか?」

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― 新着の感想 ―
嫉妬ですなあ。 気安く抱きつくんじゃねぇ! と。
[良い点]  ウィルバートはジェットにも焼きもち?  ( *´艸)  ていうか、最近テオの影が薄い気がします。  どうなるのか、ちょっとドキドキ。
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