麻酔注射によって気分が悪くなる人
麻酔注射によって気分が悪くなる人
麻酔注射によって気分が悪くなる人
は時々 います
僕は 麻酔を打つ前に なんとなく
{この人 やばいかも}
というのも 事前に 患者さんの雰囲気で わかります
でも僕の経験で麻酔を打って
一番 ショックが起こりそうな人で多いのが
あまりの歯の激痛で 前の夜 眠れなかった
睡眠不足 激しい疲労感 激しい痛み
食事をすると歯が痛いので
朝 昼 晩 の食事をとらず けっこう その日の夜遅くに
激痛を伴ったまま 来院されている人
また 空腹状態で
ボルタレン ロキソニン などの強い鎮痛剤 を
服用しても痛みがひかない という理由で
服用ルール を守らずに短時間の間に
何度も たくさん服用している人
結構 歯科に対して
激しい恐怖心 がある人
上記のこれらの人は 麻酔注射後
何らかの ショック が起こりやすい
ただ やはり空腹状態で 血糖値が下がっていて
顔色が悪く (青白い)
眼の下にクマ(睡眠不足 疲労感)
僕が 一生懸命説明していても
どこか うわの空か あまりの歯科恐怖症で
こちらに耳を傾けず
こちらに非協力で
治療を受けるべき患者さんとしての態度がなっていない
「こわいこわい」を連呼している場合
そしてあまりの激痛状態
だと 麻酔を打った後
一気に 意識がもうろうとしたり
顔色も 一気に青ざめて
変な汗が出てくる
また 目の下に がっぽりとクマが出て
こちらの問いかけ に反応しない
または 異常な 細かい激しい動きで 手のふるえ {振戦}
が起こり 胸が苦しい とか心臓がバクバクする
とか言い出す
呼吸が荒くなる人もいる
その時は すぐに 脈をはかりながら
今どういう状況か 問いかけ を行い
お水 をゆっくり飲ませる
過去に 目がいってしまって 問いかけにも応じず
水を含ませても ダラダラこぼしている人がいた。。。
低血糖を疑ったら
意識もうろう状態でも
僕の隠し 飴ちゃん(飴玉) やチョコレート
を即座 に 口に含んでもらって
噛むのではなく ゆっくり お口の中で
ねぶってもらう
自分の力で 膝をあげ
体操座り みたいにして目を開けてもらい
その状態をキープしてもらう
それができずに 意識が朦朧としていたら
即座にその場で 治療イスからおろし
床に横に寝かせ 吐いて 吐しゃ物で 窒息しないように
大きなバスタオルをひき 顔を横に向けて寝てもらう
突然 吐いてもいいように ゴミ袋も用意して
「気分が悪かったり吐きたかったら この袋の中に
遠慮なく吐いていいからね」という
冬でも夏でも 「寒い 寒い」
と言い出したら 毛布 暖房器具 を出してきて
ガンガン温めてあげ 手をさすってあげる
そして監視しながら 脈をはかる
続けて こちらで 優しい声で 誘導しながら
大きく吸ったり吐いたりさせ 呼吸を整えさせる
落ち着いたら またお水をゆっくり 含んでいただいて
気を落ち着かせる
酸素ボンベで酸素マスクを着用させて
落ち着くまでしばらく僕の監視下の元
ゆっくり呼吸をしてもらったり
または酸素マスクなしでも
呼吸法で ゆっくり 大きく吸って吐いて を続けてもらう
意識が戻ったり 唇のチアノーゼ 顔色
呼吸 が戻って
こちらの問いかけ にも 反応できはじめても
複数回 水を少量でもゆっくり 何回かに分けて
飲んでもらい パニックになった気持ちを落ち着かせて
呼吸をゆっくり でも大きく 吸ったり吐いたり
を続けてもらう
そして 静かな湖 を想像してもらって
気持ちを落ち着かせる
だんだん 呼吸を普通の呼吸に戻していく
脈も 意識も 呼吸も 顔色も
動悸 も 気持ちも 落ち着いてきたら
患者さんに ゆっくり優しく説明して
治療中断の許可を取る
落ち着いてくると
その段階まで来ると 悪い作用を おこした麻酔なのだが
一時期でも その時点では
不思議と 激痛は緩和している
そして 誰か迎えに来てもらうか
自分で帰るというのなら
本当に落ち着くまで
待合室で 子供広場で少し 横になってもらい
毛布を掛けて 30分から1時間 くらい
こちらも 体調の急変がないか 様子 を見ながら
待機してもらい 意識 気分 気持ち が
完全に落ち着いたのを確認後
患者さんの意思で 帰宅させる
帰宅時 血糖値をあげたり 気を落ち着かせる目的で
帰宅時途中のコンビニで あったかい(なるべく冷たいのは控えてもらう)
砂糖入りの甘い 缶コーヒーか 果糖の入ったジュース
をゆっくり飲んで 本当に落ち着いてから
また再度 車を運転して帰宅してね
と伝える
そして その日の終わりに 再度
その後の体調の変化がないかの電話をして 確認をする
ということを僕は 行っています
一度 麻酔をして 何らかの ショックが起こった人は
また同じように再度 ショックがおこる可能性が
かなり高いです
なので たとえ 僕の病院ではなく
他の歯科医院で 治療時 麻酔注射を打つ時は
今回のことを必ず その病院の先生に伝えるようにと
念を押します
ただ こういうショックを起こす人は
何らかしらの 誰も気づけない
健康診断でもわからない 見えない隠れた疾患がある
と僕は思っているので
僕は 正直 そういう人の治療は 怖いので
なるべく麻酔を打たない治療のみ
(歯ぐきの掃除や 簡単な虫歯の治療など)
のみの対応を 受け付けて
あとは 遠まわしに 遠まわしに
当院での治療をお断りします
あまりに難しそうだったら 大学病院で
心電図で図りながら
脈拍などを図りながら 治療してもらうように
紹介状 を書きます
最近の僕は そういう難しい対応を迫られる患者さんは
なるべく 手を出さないようにしています
経営のためと言って どんな患者さんでも 受け入れ
ガンガン治療すればいいというわけではないと
僕は 思います
その患者さんが 安全安心 で歯科治療を受けることの方が大切
重要だと 僕は考えます
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・血管迷走神経反射→血圧低下と【徐脈】です。
ショックは通常血圧低下と【頻脈】ですので、
どちらも下がるのがショックの中では、
迷走神経反射と考えて下さい。
・アナフィラキシーは初期は頻脈ですが、
血圧は低下します。
ここで鑑別は難しいです。
アナフィラキシーと来たら、
皮膚の異常や息苦しい(気管支収縮による)や薬剤注入【直後】
(即時型アレルギーですよね)
・局所麻酔中毒は頻脈、多弁、興奮ですが、
最終的に徐脈、血圧低下します。
これは、恐らく上2つと比べて鑑別しにくいでしょう。
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合併症の説明
術中合併症として、下記の合併症の発生に注意する必要があります。
呼吸器合併症
低酸素症(SpO2 の低下)
・気道閉塞/舌根沈下・呼吸抑制/呼吸停止
・むせ(咳反射)
・誤嚥性肺炎
循環器合併症
血圧上昇/血圧低下
・頻脈/徐脈
・心停止
・不整脈
・血管迷走神経反射
その他の合併症
悪心/嘔吐
・不穏/興奮状態
・血管痛/静脈炎
・アナフィラキシー
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施術後に確認すべき内容は下記の通り
術後帰宅許可の目安
術後は下記の状態を確認し
問題がなければ帰宅が可能となります
帰宅後の注意事項や
緊急時の連絡先が記された印刷物を渡す
●バイタルサインが安定している
●人・場所・時間等について認識する
基本的精神運動機能が回復している
●基本的運動・平衡機能が回復している
(自他覚的にふらつきなく
通常速度歩行が可能
または閉眼両脚直立検査で30秒間立位保持可能)
●術後出血がない
●疼痛がない
●嘔吐や吐き気がない
麻酔注射によって気分が悪くなる人




