表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/2

プロローグ ※挿絵有※

初めましての方は初めまして!

なろうの中でもなろうらしくない文を書いています。

でも今回はなろうぽい作品にチャレンジしたいと思いますのでお付き合いいただければ幸いです。

今回も@nyoronyoro様のイラストを使用させていただいております。

気になる方は是非フォローしてくださいませ。

 闇夜の中に異形が蠢く。

 都会の片隅の中で。

 黒いセーラー服に血の様に赤いスカーフを纏った少女が一人。

 その異形と対峙している。

 淡く光る月明りの下。

 それに向かって漆黒の闇の翼をはためかせる。

 少女を照らす月明りを真っ黒に染め上げる様に。

 少女は無表情でその言の葉を紡ぐ。



「狩りなさい、ヤタ」


挿絵(By みてみん)

 言葉に呼応するように黒い翼の鴉は異形のモノをその翼で、嘴で刈り取っていく。

 いつもの様にヤタは異形のモノを仕留めたと少女は思った。

 力のない妖だと油断していたのもあった。

 しかし少女がよくよく観察すると妖の周りの景色が歪んでいた。

 まずいと思った瞬間にはもうすでに遅かった。

 少女は使役している鴉と共に、異空間の彼方へと飲み込まれていた。

 そして。


 残されたのは何事もなかったように輝く月明りだけだった。



 ―――


 その世界は"記録(メモリア)"に縛られていた。

 生きとし生けるもの全てに"記録"というパラメータが設定されていた。

 "記録"を失ったものはこの世から"存在"そのものが消えてしまう。

 "記録"は様々なことで消費されていってしまう。

 大怪我、過度な運動、病気、老化等々……。

 "記録"は、再び新しい"記録"を積み重ねていくしかない。

 失われた"記録"を回復させる手段は存在しない。

 それが"記録"という呪い。

 その世界は、そんな呪いをかけられた世界だった。


 少年は最強の力を持っていた。

 しかしそれは諸刃の力。

 少年の力、それは"記録"を力にする力。

 少年はその力を使い続けやがて全ての"記録"を失った。

 失った、はずだった。


 少年は失った"記録"を取り戻すため、目を覚ました街で奉仕生活を続けていた。

 それが失った過去の自分の"記録"を取り戻せる事だと信じて。

気軽にご感想評価を頂けると嬉しいです。

評価は★1でも構いませんっ。

よろしくお願い致しますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ