アイデアメモ:レンチン点心
点心の美味しさの根源は「蒸す」という調理法そのものにあります。
水蒸気で加熱することにより、食品はふっくらとした食感となり、ジューシーさも損なわれません。コメでさえ「蒸したコメを食べたら炊いたコメは食えない」と言われるほどに差があります。
一方で、日本で「蒸す」調理法があまり浸透しなかったのは火加減の難しさに原因があります。温度管理可能なかまどがなければ作れない蒸し料理は、囲炉裏と鍋で調理をする旧来の日本式家屋には不向きだったのです。
さて。時は移り、時代は令和。
今やどのご家庭にもあるのが電子レンジ。電化製品ならば温度管理はお手の物でしょう。
これを使えばご家庭でも簡単に蒸し料理を楽しむことができるはずです。
耐熱性の黒いプラトレイを2段式にして下の段にゲル化剤で軽く固めた水もしくはだし汁を仕込み、これが電子レンジで熱せられて水蒸気となって上の段の食品を加熱するようにすれば、(直接照射によるレンチン加熱が多少は上の段にも入りますが、純度の高い水である下段はいろんな食材の入っている上段よりも電子レンジの加熱原理であるマイクロ波の水への吸収効率が良いので、上段へのマイクロ波の影響はかなり小さくなります)、点心の蒸し構造に近似したメカニズムで食品を加熱することになります
問題はどのように下から上に抜ける蒸気の流路を作るかだけなので、パッケージを工夫すればレンチン食品の味のクオリティを大きく引き上げることができるでしょう。
蒸しご飯、外食産業の定食屋とかでも導入してみて欲しいですね。