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木刀で行く異世界生活  作者: 伊藤エクレア
2/4

第2輪ぐだぐだ道中━ギルドまで━

という訳で暇になった春休みな投稿

「…救ってくれないだろうか」

 

 異世界転移して召喚した奴が『王の所に挨拶しに行くよ!』とか言って連れてこられた今日この頃。

 

 アーサーの隣に立っていた黒い鎧の騎士がフォローいれるまで沈黙が続いた。

  

 「マーリンさぁ、確かによく噛むっていってたけどさぁ…一言目からは無くない?」

 

 「仕方ないよ。だってアーサーだもん。」

 

 「お、おい貴様ら!我の前でなにをコソコソ話している!

 はっきりとものを言わんか!」

 

 などと言ってくるアーサー。

 いやでも言うと流石に…

 

 「会ってすぐアーサーが噛むから驚いたって話」

 

 この宮廷魔術師様は何も怖くないらしい。自国の王にタメ口からの爆弾発言とは…

 

 「バカっ!なに言っているニート宮廷魔術師!違いますよアーサー王!そのっアーサー王が噛むのは……フォローできません」

 

 「うぅ…アグラヴェインまでフォローしてくれなくなった!」

 

 とうとう涙目になるアーサー。

 なんとなく隣の黒い鎧の騎士━━アグラヴェインが苦労人なのはわかった。

 

 「王よ!本題!本題に戻りましょう!大丈夫ですから!」

 

 この言葉で本来の目的を思い出したアーサー。ごほん、といままでの失態をそれで切り替えて━

 

「異世界から召喚されし勇者よ!

 我と一緒に世界をすくってきゅ…」

 

 「…王よ。後は私が。」

 

 うん、お願い。とアーサーは呟き沈黙。

 

 「では、私アグラヴェインめが。

 勇者殿。貴公を読んだ理由はほかでもない、世界を救ってもらいたい。」

 

 「噛まないんですね。」

 

 玉座からピキッ、と心にヒビがはいる音が聞こえた。

 

 「極力遠慮してくれ!王は豆腐並みのメンタル強度なんだ。

 で、だな。この国は冒険者が集まりできた国だ。だから貴公には━━ギルドに入ってもらうことになる。」

 

 な、なんだってーー!


まあこちらとしたら国の認める安全ギルドに入れるんだし不満はZeroなんですけどね。

 

 ━━ほら、王よ立ち直って!ギルド行きますよギルド!━━

 

 町並みはイメージする中世ヨーロッパのそれだった。

 

 石造りの道とそこに並ぶ活気に溢れた露店。

 

 これだよこれ!こんな異世界生活してみたかったんだ!

 

 「ふふふっ、喜んでくれて何よりだよ椿くん」

 「しれっと人の心よんでんじゃねぇニート魔術師」

 

 ぶふっ、と前から吹き出したような音が聞こえた。

 人のミスなら笑うアーサー王、マーリンとの口喧嘩勃発。


そんなぐだぐだ道中もある道の一角で終わりを告げた。

 

 そこにあったのは三階建ての建物の大きな建物。おそらくギルドだろう。

 

 「よし、行ってこい椿君!君の初ギルドだ!」

 

 目を瞑り胸を張り、おそらく『やった噛まなかった!』とでも思っているアーサー王がドンッ、と結構な勢いで背中を押してきた。

 

 「えっ、ちょっまって!」

 

 バッチリとドアにぶつかった。

 こんなんで大丈夫なのだろうか…。

もうね、更新頑張ろう

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