第2輪ぐだぐだ道中━ギルドまで━
という訳で暇になった春休みな投稿
「…救ってくれないだろうか」
異世界転移して召喚した奴が『王の所に挨拶しに行くよ!』とか言って連れてこられた今日この頃。
アーサーの隣に立っていた黒い鎧の騎士がフォローいれるまで沈黙が続いた。
「マーリンさぁ、確かによく噛むっていってたけどさぁ…一言目からは無くない?」
「仕方ないよ。だってアーサーだもん。」
「お、おい貴様ら!我の前でなにをコソコソ話している!
はっきりとものを言わんか!」
などと言ってくるアーサー。
いやでも言うと流石に…
「会ってすぐアーサーが噛むから驚いたって話」
この宮廷魔術師様は何も怖くないらしい。自国の王にタメ口からの爆弾発言とは…
「バカっ!なに言っているニート宮廷魔術師!違いますよアーサー王!そのっアーサー王が噛むのは……フォローできません」
「うぅ…アグラヴェインまでフォローしてくれなくなった!」
とうとう涙目になるアーサー。
なんとなく隣の黒い鎧の騎士━━アグラヴェインが苦労人なのはわかった。
「王よ!本題!本題に戻りましょう!大丈夫ですから!」
この言葉で本来の目的を思い出したアーサー。ごほん、といままでの失態をそれで切り替えて━
「異世界から召喚されし勇者よ!
我と一緒に世界をすくってきゅ…」
「…王よ。後は私が。」
うん、お願い。とアーサーは呟き沈黙。
「では、私アグラヴェインめが。
勇者殿。貴公を読んだ理由はほかでもない、世界を救ってもらいたい。」
「噛まないんですね。」
玉座からピキッ、と心にヒビがはいる音が聞こえた。
「極力遠慮してくれ!王は豆腐並みのメンタル強度なんだ。
で、だな。この国は冒険者が集まりできた国だ。だから貴公には━━ギルドに入ってもらうことになる。」
な、なんだってーー!
まあこちらとしたら国の認める安全ギルドに入れるんだし不満はZeroなんですけどね。
━━ほら、王よ立ち直って!ギルド行きますよギルド!━━
町並みはイメージする中世ヨーロッパのそれだった。
石造りの道とそこに並ぶ活気に溢れた露店。
これだよこれ!こんな異世界生活してみたかったんだ!
「ふふふっ、喜んでくれて何よりだよ椿くん」
「しれっと人の心よんでんじゃねぇニート魔術師」
ぶふっ、と前から吹き出したような音が聞こえた。
人のミスなら笑うアーサー王、マーリンとの口喧嘩勃発。
そんなぐだぐだ道中もある道の一角で終わりを告げた。
そこにあったのは三階建ての建物の大きな建物。おそらくギルドだろう。
「よし、行ってこい椿君!君の初ギルドだ!」
目を瞑り胸を張り、おそらく『やった噛まなかった!』とでも思っているアーサー王がドンッ、と結構な勢いで背中を押してきた。
「えっ、ちょっまって!」
バッチリとドアにぶつかった。
こんなんで大丈夫なのだろうか…。
もうね、更新頑張ろう




