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村3

かなり間が開いてしまい、申し訳ないです。

今回は短いですが次からはもっと長く書きます。

しばらく二人で静かにお茶を飲んでいると、階段を降りて来る音が聞こえた。

ガチャリ、と音をたててドアが開くと、剣を持ったレイナールが入ってきた。

「おはようございます。ハンナ様、ドレイル殿」

「おはようごさいます、レイナール様」

ドレイルも同じように挨拶を返す。

「そんな、ハンナ様!そのような呼び方。レイナールと呼び捨てにしていたたいて結構です」

「そ、そうでしたね。レイナールさん」

詰め寄るレイナールにハンナは若干たじろぎなから言い直した。

ハンナがこうもあっさり引いたのには理由がある。



騎士団が村を出発したのち、レイナールもハンナの家に世話になることとなりハンナの家に帰宅した。

その際、レイナールはハンナに感謝の言葉を述べた。

「ありがとうございます!ハンナ様。お世話にならせていただきます。ご用があればのに何でも申し付けてくださいませ!」

ハンナは笑いながらレイナールに言った。

「そんなに気にしなくてもいいですよ。それに別に様なんてつけなくて呼び捨てでいいですよ、レイナール様」

その言葉にレイナールはハンナに一気に詰めよると大きな声を出した。

「いけません!ハンナ様!ハンナ様のお父上には我々全員がお世話になっております!それにハンナ様のスキルは我々から見ても天賦の才能のスキル!その方を呼び捨てだなんて出来るはずがありません!」

ハンナは若干笑みを引きつらせながらも反対意見を言う。

「でもさすがに軍人でもない自分が騎士であるレイナール様に様づけで呼ばれることは周りにもあまり・・・」

「いいえ!そんなことは!・・・」

「いえそれは・・・」

「いやむしろ・・」


そんな感じのやり取りを延々と繰り返し約30分程経った頃、ようやくハンナが折れた。

それからと言うもの、ハンナは様づけに対し何も言わなくなった。

レイナールも少しは折れたようでハンナがさん付けすることをしぶしぶ承知した。


レイナールが席に着くとドレイルは、そっとお茶を出した。

レイナールは一度ドレイルを見ると、おとなしくそれを飲んだ。

初日に比べれば多少は警戒心を解いてはもらえたようだ。

だかドレイルに対する監視の目をゆるめることはなく、ドレイルが行動するそのすぐ後ろをいつもぴったりとくっついている。そして風呂とトイレ以外は大体の値で見張られていた。

レイナールは性格はあんなのだがどうやら諜報のプロのようで実際ドレイルの監視も、彼自身が本気で気配を探しても見つからないくらい完璧に気配を殺していた。

だが後ろを振り返れば彼女がこちらを見ているのが見えてしまっているため大して意味はなかったが。


「それで今日はどうされるんですか、ドレイルさん?」


ハンナの質問にドレイルは視線をハンナに向けた。


「今日も畑の方をやろうかと思いまして」

その答えにハンナは若干申し訳なさそうにした。


「いつもすみません。おかげでかなり助かります」

「いえいえ、こちらも楽しいですから」

そう彼は笑いながら告げた。

この発言はドレイルの本心だった。

ドレイルは今まで戦いとそれに必要なことしか経験してこなかった。

知識としてはいろいろなことを学んでいたが、実際にこうして戦い以外のことをするということ自体がなかったのである。

そのため今までにやったことがなかったこうした農作業が楽しくて仕方なかった。


しばらく談笑を続けるとハンナが立ち上がり、台所へと向かった。

それに続きドレイルも台所に立った。


「お手伝いします」

「あ、どうもありがとうございます」

そう言ってハンナはドレイルに指示を出す。

レイナールは椅子にすったまま、二人を眺めお茶を飲んでいた。

最初はレイナールも私も手伝うと言って手伝いをしようとしていたのだが、彼女の作ったものがあまりにもひどかった為、戦力外通知を言い渡され今はこうしておとなしく座っているわけだ。


(ふ、ふーん。別に悲しくなんてない…)


料理をする(出来る)二人をうらやましそうに見ながらレイナールはいじけたように椅子に座りお茶を啜っていた。


次はもっと早く投稿出来るようにします。

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