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077_カルスト台地の朝日

まだ日が昇っていないのだろう。

ドアのノックの音で目が覚める。

昨日寝る前にコボルトの付き人にお願いしておいた事なので。素直に起きる。

日が昇る前に移動し、みんなで鉄隕石の場所で朝日が昇るのを見るためである。

身支度を整え、宿のロビーで女性陣を待つ。

しばらくして、女性陣もロビーに集まった。

宿を出ると、『あんこ』が待機しており。『あんこ』付きなのだろうコボルトも数名待機していた。

「朝早くから悪いね」

『わっちは主の従者ですよ。気にしなくて良いっす』

「それじゃ行こうか」

あんこと共にみんなで鉄隕石の場所まで移動する。

日が昇ってきたのであろう。うっすらと明るくなってきたが、まだまだ暗い。

チーム『いてこます』とダンジョン探索した時。使用したロングスタッフに照明魔法を付与して、ミカエルとナンシーに持たせる。

集落を出て十数分。丘を登り鉄隕石に全員のぼる。

座れるように大きな木材を並べ。昨日と同様にお茶の準備をする。

薬缶じゃ足りなそうなので鍋で作ることにした。

徐々に日が昇り。そして太陽が顔を出した。

みんな何も話さず。ただじっと太陽が昇り始めるカルスト台地を眺める。

この場所から眺める景色はなかなかのものだった。

少しガスがかったカルスト台地を日が照らし始め。切り立った岩の影が徐々にはっきりしていく。

カメラがあれば良かったのになぁと。

スナップ写真に興味が無い俺でもそう思えるほどの壮大な自然を感じさせる一時だった。

完全に日が昇り切り。準備していたお茶が沸いたので。柄杓で木のコップに注いでいく。

「王都では見ることが出来ない景色でした」

「日が昇るのは海でも見ましたが、趣が違ってすごく良かったです」

「ホルギュカの大草原で見る朝日も楽しみです」

女性陣がお茶を片手に各々感想を述べあう。

誘って良かった。断られても俺は見に来ていたけどね。

こういったいつも体験できない事には、出来るだけ体験したいのである。

さて、朝日を堪能するイベントが終了したし。二度寝したい人も居るだろうし現地解散にしよう。

俺はここに残り。鉄隕石の回収と、建築作業をしようと思っている。

残ったのは『あんこ』とコボルトの付き人数名。

朝ごはんの時間までに、どこまで作業できるかな?

まずは鉄隕石の回収。このままインベントリに入るだろうか?

これから実施する事を伝え、少し離れる様に促す。

鉄隕石に触れ、インベントリに回収する。・・・出来たよ。

見えていた部分と、地面に空いた穴を合わせると。小さな平屋の一軒家分はあるだろうサイズ。

早速鉄とその他に分離する。

結果はは鉄と、不燃物に分かれた。

この不燃物。他に有用な鉱物に分離できないだろうか?

憶えている元素周期表を頭からイメージする。

追加でニッケルとガリウム、イリジウムなどが分離出来た。

多めにとれたニッケルって何に使えるんだ?よくわからない。インベントリの肥やしになるかもしれない。

分離でずに残った不燃物と、インベントリにあったゴミなどを、隕石後に投棄する。

まずは魔法を使い、地下室になる部分を成形し。階段を忘れずに作る。

難しく考える事も無いだろう。地下部分の壁は魔法による一枚岩。木組みの強度とか考える必要もない。

床になる部分に木材を加工し梁を並べ、その上に床板を並べる。

地上部分の壁を作り窓穴と扉用の穴を開ける。

屋根は、風対策や雨対策。いろいろ考えるのは面倒。豆腐ハウスにしよう。

という分けで、上下左右、全面魔法による石の棺桶。もとい豆腐ハウスの完成だ。

地上部分と地下を分ける床。扉と窓は簡易的に木製の物をインベントリで加工して付ける。窓や扉、部屋のブース分けなどは後で専門職の人にお願いしてもらおう。

魔法で作った石とはいえ、石なんで。石ノミなどで削ったり穴を開ける事が出来る事は温室を作った時に確認済み。

それからガラス窓は止めておく。盗難もそうだが修理とかできないだろうしね。

「ふう。これで俺が出来る事は終わりかな」

呆然と見ていた付き人のコボルト達に、出来上がった豆腐ハウスに招き入れ、指示を出す。

窓と扉。パーティションなどは、専門の職人にお願いして欲しいとね。

あ、屋根上に上れるように階段作らないと。

外に出てサクッと屋根に上る階段を作る。

ついでに階段には手すりも忘れずに作り。屋上にも手すりを作ってと。

これで完成かな。

今だ呆然としているコボルト達。

朝ごはんになるし。そろそろ戻ろうか。

屋上に『あんこ』が乗っても大丈夫!を確認して、集落に戻る。

付き人のコボルト達は、何か言いたそうな顔をしているが。気にしない。


朝食の後。散歩がてら集落を見て周る。

あんこのために観光客が訪れていないが、俺たちに普段の生活を見せてくれるためなのか、土産屋などのお店なども休むことなく開いている。

ちなみに、荷物は俺のインベントリがあるので、買いたい物があったら遠慮なく購入するように伝えてある。ミカエルやナンシーには給金もしっかり払っているので、何か購入する事も可能なはずだ。

土産屋には、ちょっとした石細工や観光記念品の名前が彫り込んであるコボルトの木像など様々だ。

俺が気になったのは、ロックキャンサーの剥製?だ。

手のひらよりちょっと大きいサイズ。持ち上げると中身は無いことが分かる。

なんでこんなところに?と疑問が出て。確認してしまった。

すると嬉しい回答が。

どうやらこの辺にはロックキャンサーが多く生息しており、ラッド並みによく見かける魔物なんだとか。

ちょっかいを出さなければ無害な魔物なので、注意を促す必要が無いため俺たちに話していなかったと謝罪されてしまった。

いやいや。そういう話じゃなくてね。

インベントリから蒸してある殻が真っ赤なロックキャンサーを取り出し、説明する。

あんこも蒸し調理をしたロックキャンサーを食べるという話を。

案の定。ロックキャンサーは好んで食べるものではないらしい。

カニってよく考えたらスカベンジャー。腐肉食いなんだよな。

結局、エネルギーを取り込む方法が俺たちと異なるだけなのか、好みの問題なのか不明だけど直接腐肉が体を成形するわけじゃないので、ゾンビみたいに忌避する相手じゃないと思うんだよね。

病原体の塊のネズミを、良く焼けば食べられるって人も居るんだし。

一応調理方法と、食べ方を店の店員と付き人のコボルトにレクチャーしておいた。

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