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075_大空からパレット

盗賊から奪った戦利品。

囚われていた女性達に確認し。遺品や私物を返還する。

お金も少々。女性陣からは衣服を少々。俺達からのプレゼント。

囚われていた女性達から、話を聞いた女性陣。

聞かないで欲しかった。情が出たら困るだろ。

強く生きてくれ!俺は聖人じゃないんだ。


二つのグループが合流した結果が、あの盗賊の人数だったらしい。

方やあのバラックを拠点としていたグループ。

もう片方は、ホルギュカの大草原を拠点としていたグループ。

彼女たちが捕まったのはホルギュカの大草原。

護衛が、半数以上の盗賊を返り討ちしたが、無念にも捕まり。

そこから、方々連れ回され、あのバラックに着いたのが昨日。

コボルトにも聞いたが、最近やってきた盗賊だろうとの事。

運が悪かったとしか言いようがない。

そんな彼女たちを乗せた車列は、ガドローズのカルスト台地のコボルトの集落へ向け進む。

森を抜け、小川を渡り。木々がまばらに生える大きな岩がぽつぽつとある丘陵に出た。

あと二日も移動すれば目的地のコボルトの集落だ。

その前に旅行の目的地。カルスト台地にある巨大鍾乳洞がある。

鍾乳洞へは集落到着後、『あんこ』の歓迎式典の後。

囚われていた女性達とお別れしてからになる。


今俺は盗賊と遭遇したこともあり。女性陣でも対処できる護身用の武器を考えている。

この世界における近接武器、遠距離武器。共に戦うとなれば技量が必要。

なので、安易に銃となったわけだ。

魔石にから得られるエネルギーを物体を加速させるエネルギーに変換するだけ。

レールガンっぽい感じかな?バレルで物体を加速させる。

普通の銃は銃弾後部の薬莢の火薬が燃焼することで、ガスが発生し前方の弾頭が押し出される。

バレルはそのガスによって押し出される弾頭を、より長時間押し出すために、長ければ長いだけ加速する。もちろんライフリングなどの溝による弾頭を回転させ、弾道の安定化などいろいろな役割があるが。

だが、バレルが長いと取り回しが難しかったり重かったりデメリットもあるので、用途にとって様々な長さになる。

女性の護身用だし拳銃だよな。

弾薬の装填とか複雑な機構にはしたくない。

あ。魔法世界だし。光学レーザーガンなんてどうだろう。

高エネルギー発光体を作って。その光を特定の向きの指向性の光に変換して。ついでにその光の力を増幅する。

絶対。化学のレーザー原理とは違うぞ。こんな素人が思いつく様な物じゃないはずだ。

だけどここは魔法があるし。何とかなるんじゃない感がある。

俺が知らない魔道工学技術も必須になるだろうし。家に帰ってからかな。

アンさんに作ってこらったクッキーとお茶で小腹を満たし、雑談を楽しんでいたその時。空に向けコボルトの護衛が叫ぶ。

「空から魔物だ。注意しろ」

掛け声が響き渡るとともに、車列の移動速度が上がる。

野外で飛翔する魔物に襲われた場合。森や洞窟などの空から襲われない場所に逃げ込むしかない。

しかし現在は見渡す限り、身を隠す様な場所は無い。

この付近に身を隠すことが出来る場所はあるのか。護衛のコボルトに確認したが、良い返事は無かった。

駄目だな、今回も俺と『あんこ』が対処するしかなさそうだ。

「止まってくれ。俺が対処する。逃げ込める場所が無い以上、このまま逃げても被害が出るだけだ」

車列は俺の言葉を聞き、素直に停止する。

俺は停止した馬車から飛び降り、頭上を旋回している魔物を見る。

・・・あれ見た事ある鳥なんだけど。

『パレットっすね』

「パレット?なんでこんなところに?」

パレットは俺や『あんこ』が気が付いたことが分かり。旋回を止め空から降りてきた。

『お久しぶりです。ジャン、あんこ』

「こんな遠くまで、何か緊急の用事でも?」

コボルト達は馬車の横に降りたったパレットに、俺が気さくに話し始めたのを見て、どう反応していいのか困っている様子。

「あ、この魔物は知り合いの従魔。足環が付いてるでしょ」

足環を確認して、コボルト達の気が抜け、地面に座り込む者。「驚かすなよ」など愚痴を言う者など様々だ。

この辺で飛翔する魔物は珍しく。数年前にワイバーンが通過したのを目撃しただけで、被害は出ていないらしい。

なんでだろ?木も少なく空からなら獲物が探しやすいのに。すさまじい違和感があるが、今はそういう場所なのだと納得しておく。

『アイからジャンにお願いがあって、それを伝えるために飛んできたわけです』

「こんな遠くまで?」

「いえ。ジャンを探す時間を含めて三時間程度ですよ。帰りは二時間程度でしょうか」

「マジで」

『はい。それでアイからのお願いですが。これからアイとジャンの言葉の仲介をしますので』

あー。パレットはアイさんと、どんなに離れていても念話出来るんだったね。

アイさんの話を纏めると。借金の相談。

なんでも王都の従魔市場で前に見かけた『クリーピングオッター』が可哀そうで、買い取りたいので、お金貸してと。

パレットを仲介して話をし、情に負けたらしい。

確かにあのカワウソ。『あんこ』が泣いてるって言ってたし、気にはなってたけどさ。

あれ、子供なのに成獣になったら大きさがファミリーワンボックスカーなんだよな。

とりあえず俺は今、王都に居ないので、現金が出せる所は、ヘルミナの娼館になる。

ヘルミナに確認し。一筆書いてもらう事にした。

お金なんて、今の俺にはどうとでもなり、時間さえあればいくらでも用意できるのである。

ヘルミナもそれを分かっており、すんなり娼館で立て替える指示書を書き記した。

パレットに手紙預け。アイさんに娼館の番頭に渡すように伝える。

一応番頭には、本当の緊急時には『金のあんこ像』を売却しても良いと伝えてあるので。問題は無いだろう。

ナタリーとヘルミナの金の像はダメだ。あれは彼女たちへのプレゼントだしね。

アイさんは戻ったらお礼と。借りたお金は必ず返すからと、パレットを通じて何度も言っていた。

そして、手紙を受け取ったパレットが、大空に羽ばたき、北に向けて飛んで行った。

もう見えないや。

しかし、あのでかいカワウソどこで飼うんだろう?

そんな疑問を話しながら、コボルトの大集落に向けて移動を再開した。

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