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027A_アイ

日があるうちに港町ビメリュスに着くことが出来ました。

ハンターギルドに顔を出した後、従魔と宿泊可能な宿を探さないといけません。

従魔連れの旅行客はそれほど多くないので、宿探しは結構難儀します。

ハンターギルドで紹介してもらえた所にすんなり泊まれたら、助かるんですけどね。


ハンターギルドは町の入り口近くにありました。馬車も駐車できる大きなスペースが横にある建物です。

そこに馬車を止めさせてもらい。パレットに馬車をお願いしてハンターギルドに入ります。

魔物の討伐部位が入った袋を忘れずに持っていきます。二度手間はしたくありません。

パレットの足には、良く見える位置に足環が付いてます。

これはマジックアイテムでサイズが変わります。

それにこの足環のおかげで、どんなに離れていてもパレットから私の位置が分かり、念話ができ、視覚と聴覚の共有が出来るんだとか。

しかも念話は、私からもできちゃうんです!

仕組みは分かりませんが便利で大助かりです。

なので隠し事は出来ないのですが、困ったことはありませんし、何よりパレットを何より信頼しているので、隠し事なんて不要です。

ギルドの中は、なにやら騒がしいです。何かあったのでしょうか?

先に要件を済ませてから確認してみましょう。


カウンターに向かい、討伐部位を引き渡す。それと共に従魔と宿泊できる宿を紹介してもらう。

お金を受け取り、騒ぎの説明を受ける。なんでも町のダンジョンの魔物が現れたらしい。

町のダンジョンに魔物が現れたのは数十年ぶり。

マナ溜が枯れていることが確認されて以降、観光資源として整備。ツアーを実施していたが、魔物発生を検知し外部に逃げ出さない様に閉じ込める対魔機構が作動した。

運悪くツアー客が閉じ込められ、救出隊の結成をハンターギルドで行うのか教会で検討会議が実施されているらしい。


私の従魔パレットは鳥類なので飛べないダンジョンは不適格。万が一ダンジョンの外に魔物が出てきたら対処に協力しましょう。


その旨を職員に伝え、ギルドを後にする。

紹介された宿に向かう途中。パレットにも騒ぎになっているダンジョンについて話をしてみる。

「パレットはダンジョンじゃあまり活躍できないし、お断りして良かったよね?」

『うむ。飛びにくいからな。今は様子見で良いだろう』

「明日は朝から市場で食祭探しね。良質な植物油が手に入らないかなぁ。久々に天ぷら食べたい」

『天ぷらか。あのサクサク感がたまらん』


宿に到着しチェックインする。大型従魔との相部屋が空いていたのでそこにしましょう。

馬車は宿に預かってもらいます。お馬さんの手入れもやってくれるそうで、親切な対応ですね。

お馬さんには名前を付けていません。この世界の馬は魔物が多いこともあって、直ぐに食べられてしまいます。

私は馬車を購入した時。お馬さんに名前を付けようとしたのですが。馬売りの方に止められました。

馬は消耗品と割り切れないなら、馬車を運用するのはお勧めしないと。

旅をしながら、お馬さんが食べられる話は、どこでも耳に入りました。

この世界の悲しい現実です。事実このお馬さんは二代目になります。

一代目のお馬さんは、パレットと私が離れている隙に、魔物に襲われました。

パレットは狩りに。私は川で洗い物をしていました。

馬の悲鳴が聞こえ、当時の私は隠れる事しかできず。パレットが戻って来た時には。すでに息絶えていました。

少しでも一緒に旅をした仲間です。すごく悲しかったです。

それから私は、お馬さんがパレットが戻ってくるまで守れるぐらい強くなる決心をして、いろいろな武器を試し、訓練し、単独でオーガークラスのCになりました。

今は馬は、レイジングホースっていう魔獣です。大きいだけで馬と変わりがない見た目です。

ただ気性がとても荒く、人が手なずける事が出来ません。

なんで馬車を引いてるかと言いますと。パレットのおかげなんです。

パレットの足輪。あのマジックアイテムは私だけじゃなく、知能がある魔物には念話が出来るらしく、説得してくれたらしいんですよ。

このお馬さんは少しだけ手伝ってくれるそうなんです。

なので、二代目のお馬さんにも名前はありません。

普通のお馬さんは悲しくなるので、また購入するのは躊躇われます。

なので馬車を引く、強い魔獣の物色もしています。

時間が出来たら、この町の従魔市場にも顔を出してみましょう。


話を戻して、部屋は一階だそうです。大型従魔との相部屋ですから当然ですね。

パレットは鳥なのに器用に歩くんですよ。動画で見たフクロウみたいに。

夕食前に水浴びをしっかりして、旅の汚れを落とします。

パレットも水浴びさせてあげたいのですが、さすがに宿では迷惑でしょう。なので諦めてもらいます。

本人は水浴びするなら川か湖じゃないと嫌だそうです。

確かに依然見た時はすごかったです。

水しぶきが周囲に飛び散るんですが、台風の時の横殴りの雨を思い浮かべたぐらいです。

晩御飯は部屋出ししてもらえたので、パレットと一緒にいただくことにしました。

私は一般的なパンと肉野菜のスープ。パレットには、なんの肉だろう?生肉でした。

寝る前に、少しパレットとお話しして就寝です。

今日もお疲れさまでした。

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