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105_古代米

やはりと言った感じで、ダンジョンシード討伐は完了した。

自主トレ用の鉄棒で思いっきりぶっ叩いての討伐である。

そして帰りが待っている。襲ってくる魔物の数は少ないとはいえ、来るまでに打ち漏らしなどが居るので、エンカウントはするのである。


数日後


「外だ――――」

シードダンジョンがあったのは、マングローブの中。

人族が出入りしにくい場所だった。

なので、外に出てもうっそうと茂った木々で、薄暗いはずなのだが。

ダンジョンの真っ暗な闇から出てきたら、そりゃすごく明るく感じるものだ。

「腹減ったっす。ご飯にしないっすか?」

「セーフハウスに戻ってからにしようぜ。食ったら眠くなる」

「じゃ、サクッと全力で行くっす」

ファウラとツービーの姿が一瞬で見えなくなる。

まぁセーフハウスの場所は分かるだろうし、大丈夫だろ。

そして、ものの十数分で到着である。

これ、神具の鞍じゃなかったら、かなりヤバかったよ。

ただ走るだけじゃなく、木々を避け。飛び跳ねるを混ぜ合わせて、競走馬以上のスピードで走る『あんこ』。

ファウラ達が着いてこれるわけがないのだ。


セーフハウスに到着し、まずは洗浄魔法。

ダンジョンに潜っていると鼻が馬鹿になって、体臭が分からなくなる。

女性陣に会う前のエチケットは忘れずにだ。

「お帰り。お疲れ様」

いち早く出迎えてくれたのはナタリーとヘルミナだ。

ダンジョンを出て『あんこ』で移動中に念話で外に出てきた感動を伝えたのだ。

アイさんはパレット共に米探しで出かけているとの事。まだ見つかっていないらしい。

抱き合っている所にファウラとツービーがたどり着いた。

さて、そろったし。ご飯だよな。

以前作った鉄隕石から作りだりた鉄板を使っての焼肉パーティーだ。

『あんこ』達のご褒美にはこれが一番。

俺の手間はグリルの作成とインベントリから食材を出すだけなので、楽ちんだ。

『あんこ』達の肉はミカエルとナンシーに焼いてもらい、俺はナタリーとヘルミナの接待を受ける。

両手に花での焼肉。疲れた体に冷えたエールが染み渡る。

ちなみに焼いている肉は『にくうし』がメイン。

これでほぼ在庫切れだ。どこかで『にくうし』を一頭買いしないとな。

俺はお腹が膨れたので、風呂に入る事にする。

『あんこ』達はまだ食べ続けているので、ミカエルとナンシーに任せる事にする。

風呂でもナタリーとヘルミナの接待は継続中。

もちろん何も隠さず混浴でだ。ただしエロは禁止。日中昼間からってのもあるけど。近くに人が居るので、音とか気にしちゃうだろうしな。

ゆっくり風呂につかり。少し眠くなってきたので、上がって仮眠をとる事にした。


目が覚めると辺りは薄暗くなっており、そろそろ夕食時。

一緒に横になっていたナタリーとヘルミナも起き上がり、外に出る。

グリルなどはそのまま。鉄板や器は洗って有る様だ。

そこにアイさんが居る事に気が付く。

「お疲れ様。大変だったみたいね」

「臭いがね。何か対策を考えないともう無理」

「私も臭いのはちょっと」

「だよね。何か魔法のアイディアあったら教えてね」

「うん。分かった。それでお米だけど。やっぱり時期的に見つけられなかったわ」

「仕方ないよ。古代米って穂が出来るのは八月ごろ。半年時期がずれているから」

「そうなのね。残念だわ」

そんな悲しそうな顔しないでくれ。俺も米には未練がありまくっているので。

「明日一日探して、次にありそうなところを目星付けて。夏にまた探しに行こう」

明日見つからなくても帰る事にする。

この場で、俺がダンジョンシード討伐したことを、知られたくないってのが大きい。

有名になるって言うのは、面倒事が増える可能性があるからだ。

見た目に比例して強いって言うのなら、問題ないけど。俺の見た目はガキだからな。

陸で夕食を採った後。全員船に引き上げて就寝となった。

食材の提供は俺。料理はアイさんとナタリー。

焼き魚と煮物。

塩味だったけど、アイさんが野菜から出汁をしっかりとった煮物が美味かった。


米探し最終日。

朝早くから『あんこ』に騎乗し、カワウソと共に日当たりが良く海から離れた湿地を探す。

泥をインベントリに入れ、米を探し。泥を捨てる。

そしてついにその時が訪れる。

古代米がインベントリ内で泥から見つかったのだ。

俺は夢中で、その周辺の泥をインベントリに収納する。

アイさんにも念話で報告し。作業を継続する。

数が多ければ、多いほど良い。

栽培に失敗する事や、種として使えない場合の事を考えておかないと。

そもそも米なんて作った事無いから、試行錯誤が必須なんだよ。

そして夕暮れまで米探しを行い。片手の拳程度の量を得る事ができた。

これだけあれば、なんとかなるんじゃないだろうか?

まずは古代米を育て収穫するまでを目標として。

次が品種改良。

これが時間が掛かる。

俺が目指すは味よし、穂につける実の量が多い物。そして病気に強い物。

それそれを隔離して、受粉させて、良い物を選んで掛け合わせる。

これを繰り返すわけだが。なん世代かかるのかまったくもって不明なつらき道である。

突然変異とかもあるしな。

生きている間に美味しいお米食べたいなぁ。

とりあえず、古代米を増やさない事には始まらない。

そんな事をアイさんと話ながら帰路に就くことになった。

少なくとも目的は達成したし。気分よく王都に帰る事ができる。

明日は、まるまる海の上の人となるのか。

カワウソに放出した分の魚を釣り上げないといけない。

ぶっちゃけ釣るのはコボルト達の仕事だけどな。

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