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100_続カワウソ

クリーピングオッター。

通称カワウソは俺達に危害を加えないと約束し。子供を取り戻すための協力を依頼してきた。

ぶっちゃけアイさんから理由を説明し引き取って連れてくるだけなんだけど。

とにかくカワウソの子の現状を確認すべく。アイさんに遠距離念話魔法を使う事にする。

「アイさん今よろしいですか?」

「びっくりした!ジャン?今どの辺にいるの?」

「今はアデルシアン湿地帯でクリーピングオッターに囲まれています」

「え?もしかして『みなも』のご両親?」

「感が良いですね。それを確認すべく念話致しました」

さて、どうやって両親と子を確認しあうかだが。

「子供を安心させるのが先だと思うので、何を説明すれば良いだろう?」

取り囲んでいるカワウソに質問する。

親らしき個体が自分の特徴を伝える事を提案してきたので、素直に聞きいるが、長い説明は勘弁してくれ。

カワウソ親、俺、アイさん、パレット、カワウソの子。

こんな感じで伝言ゲームになるので、簡潔な内容にしてもらおう。

・・・結論から言うとうまく伝わらなかった。

伝言ゲームじゃ伝わらないよな。何か証明できる様な決定的な内容が無いと。

しかし取り囲んでいたカワウソの方は、ほぼ間違いないと認定して様で多少落ち着きを取り戻した。

もう大丈夫だろうと俺は障壁魔法を解除する。

そして、今後のカワウソの子の送迎についてアイさんと相談をすることになった。

「最速の方法を考えたんだけど、パレットにこっちに来てもらって、手紙をコボルトの商会長に渡してもらう。これしかないと思う」

「そんな事で良いの」

「コボルトの商会が、王都からここまでの送迎を手伝ってくれるはず。なのでアイさんはいつでもカワウソの子を送り出せる様にしてもらえればと思う」

「わかったわ。今パレットに飛んでもらうね」

アイさんが、どんな気持ちでカワウソの子を、俺から借金をしてまで購入したのか分からないが。ただの親切心からだけじゃないはず。

このことを踏まえてカワウソ達と要相談だな。

「それじゃ一旦念話を切るね」

「うん。『みなも』の毛をパレットに持たせたから。ご両親に確認してもらってね」

「了解」

そうして念話切る。

「パレットが飛んでくるので、見える所に移動しようか」

恐らく海上の船を目印にするので、探す時間はそう掛からない。

三時間もあれば到着するのではないだろうか。

コボルトの集落近くには、王都から二時間って言ってたしな。


上陸した桟橋付近で、パレットをカワウソ達と待つ事になった。

「質問して良いか?」

俺はカワウソ達に『奴らの餌』の発言について確認することにした。

カワウソ達の説明によると、マナ溜でヒルによるスタンピードが発生したと。

そして現在も継続中らしい。

「蛭のスタンピードかよ。ここの漁村が壊滅したのもそのせいか?」

「え?スタンピードですか?」

俺たちの上陸に協力してくれた、コボルトの水夫が驚きを隠せずつぶやく。

「カワウソの情報だとそういう事らしい。実際この付近に生物はおろか魔物も、このカワウソ以外確認できないんだ」

『あんこ』も渋い顔になってる。食えない事が分かったんだろうな。

『渋い顔しているな。やっぱり食えないよな蛭ってさ』

『弱い食えない。周囲の魔物も居なくなる。害しかない魔物っす』

念話で『あんこ』に確認したが、多分魔石しか取れない魔物なんだろうなと理解した。

パレットか来るまでもう少し時間かかるだろうし、食事でもしながら待つ事にする。

出来合いの料理をぱくついて、のんびり待つ。

カワウソ達にはブリを出してあげる。帰りの海路でもトローリングでいくらでも入手できるので、腹いっぱい食べてもらおう。

『あんこ』がパレットに気づき。教えてくれる。

海上の空に浮かぶ黒い点が徐々に大きくなり。パレットが桟橋に着陸する。

予想通り三時間ってところかな。

『ジャンさんお待たせしました。こちらがアイから『みなも』の体毛となります』

念話の神器が付けられた足の逆に、小袋が縛り付けてあった。

パレットから小袋を外し、中身を確認する。

刈り取った毛だね。

カワウソ達に小袋を渡すと、器用に中身の毛を確認する。

臭いで自分の子とハッキリ確認できたらしい。よかったよかった。

パレットには俺の手紙。ギドン商会長エンバさん宛の手紙を託す。

ビメリュスのコボルトに手紙を渡せば、エンバさんまで手紙が届き。

パレットが念話をせずとも対処してくれるだろう。

コボルトは素直で、余計な事を考えずに済むので助かる。

他の人族だと、紛失や文書の改竄など警戒する必要が出てしまうので面倒くさいのである。

その点俺のバックには『あんこ』が控えているので、そういった心配は一切不要。

コボルト達は誠意をもって動いてくれる。

俺もこそ誠意に答えなきゃなぁ。

飛び立つパレットを見届け。アイさんに念話する。

「もしもし。アイさん。ジャンです。たった今パレットから小袋を受け取りまして、コボルト宛の手紙を託しました」

「本当ですか?朝念話を貰ってから三時間ぐらいですよね?」

「はい。そのぐらいです」

「私もこの前まで、パレットがそんなに早いって知らなかったので、本当にびっくりです」

「パレットには、ビメリュスのギドン商会に飛んでもらってからの帰宅になります」

「分かりました。パレットが戻ったら。私も王都から出発しますね」

「え?」

「ですから、『みなも』を親御さんの元に送らないと」

「アイさんこっち来るんですか?」

「そのつもりですよ」

「了解です。こちらに到着するまでに何とかしときます」

絶対に米探しに参加するよ。それまでに安全確保という事で、スタンピードの対処しとかないと。

猶予は十日ぐらいか?『あんこ』に相談し蛭殲滅作戦を企画しなきゃならなくなった。

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