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097_グレーターオーストリッチ

小一時間『あんこ』に騎乗し美味い鳥肉を目指して進んでいたが。一向に目的の鳥にはたどり着かない。

不安になり『あんこ』に止まるように指示を出した。

「あとどれくらい?」

「もう少しです」

「聞き方が悪かった。今走った距離と同じくらい走る?」

「その倍ぐらいっすかね」

ああ。これはダメだ。一旦宿に戻って明日仕切り直そう。

「ナタリー達が心配するから、明日仕切り直そう」

「そうっすか?もうすぐっすが」

「良いから良いから」

こうして、宿へ引き返す。明日朝早く出発しよう。


宿へ到着し、夕食は郷土料理?なるワニ肉を食べて明日の予定をちょっと話す。

「明日、『あんこ』の要望で美味い鳥肉を取りに行ってきます。ちょっと遠出になるので、『あんこ』とブラックウルフ達で行ってくるよ」

「鳥肉ですか?」

「『あんこ』が美味いと言う鳥肉ね。『あんこ』が美味いと言う肉に外れは無いので、期待して良いよ」

「楽しみに待ってますね」

そうして部屋に戻って、ナタリーとヘルミナと共に、久々の夜の運動をそつなくこなし就寝する。


翌朝。早速『あんこ』に騎乗して、美味い鳥肉に向けて走り出す。

見覚えのある道を西に向け疾走。そう大草原に逆戻りしている。

「『あんこ』さんや。こっちは大草原じゃないですか?」

「そうっすよ。あの鳥は大草原に居るっす」

「そうなんだー」

なんで大草原に居る時に狩ってこないかな?

まぁちょっとぬけてる『あんこ』だし。気にしても仕方がない。

そうして、しばしブラックウルフ達と大草原を疾走する。

『あれっす』

『あんこ』が立ち止まり、念話で話しかけてきた。

なんで念話なんだろ?あんこの鼻先を見るが何も見えない。

『まだ距離があるっすから、望遠鏡?って物で見てくれっす』

言われるがまま魔道望遠鏡を取り出し、指示された方向をズームアップしていく。

ダチョウ?だな。指を指して、『あれ?』と言わんばかりに『あんこ』の目を見る。

俺も念話で話す事にする。

『なんでこんな距離で止まったの?』

『すぐ逃げるのでなかなか狩れないっす。ブラックウルフ達と追い立てて狩るっす』

『あんこの足なら単独で行けるんじゃないの?』

『無理っす。あいつの足は、わっちより早いっす』

だからここにいた時に、狩ってこなかったのか。

『じゃ、俺はここで待っていればいいのかな』

『そうっす。運送と料理をお願いするっす』

そして『あんこ』から俺への指示は、しばらくしたらお茶でも飲みながら、立ち上がったままで、ダチョウの方を凝視して欲しいとの指示だった。

良く分からないが、言われた通り実行しよう。

『あんこ』とブラックウルフの相談が終わり、狩りが始まった。

気配を消し、風下に遠回りで移動。

探知魔法のマナスキャンで『あんこ』とブラックウルフ達の位置を確認して待つ事しばし。

動きが止まった。開始の合図だろう。

俺は立ち上がってお茶を飲みつつ魔道望遠鏡でダチョウをガン見する。

お、ダチョウがこっちを見たよ。この距離で気が付くのかよ。

この警戒心じゃ『あんこ』単騎じゃ無理だわな。

言われていた通り、ガン見を続ける。

マナスキャンで確認すると、『あんこ』達が移動を開始した様だ。

ダチョウと『あんこ』達の距離が徐々に縮まってゆく。

ただ見ているだけの俺を警戒しているのか、ダチョウは俺を見るのを止める事が無く、ただじっと俺を注視している。

お。『あんこ』が魔法を使った様だ。

ダチョウの首から血しぶきが上がる。

しかしなんか違和感が・・・。あまりにも『あんこ』達が小さく見える。

足ににかぶりつくファウラとツービー。動きを阻害して『あんこ』をサポートしている様だ。

もしかして、あのダチョウってとてつもなく大きいのか?

魔道望遠鏡などインベントリに仕舞い。『あんこ』達に向かって歩き出す。

魔道望遠鏡無しで、戦っている姿が見える様になって、ダチョウの異常な大きさが際立つ。

キリンやゾウより大きいだろう。

そのダチョウの両足に、しっかり噛みつき離れないファウラとツービー。

邪魔でうっとおしいだけで、動くことは出来る様で、注意は『あんこ』にだけ向けられている。

『あんこ』にツービーごと蹴り上げる足。

華麗に避け、カウンターとばかりに首に向け飛びつき牙を突き立てる。

こんな感じでダチョウからすると、死闘がしばらく続き。ついに倒れる。

ダチョウの動きが止まるころ。やっと現場に到着する俺。

倒れているダチョウは鯨サイズであった。

こんな大きさじゃ。今の『あんこ』が単独で狩るのは難しいだろう。

大人になったら楽勝だろうけどさ。

「『あんこ』このダチョウが美味い鳥肉?」

「そうっす。こいつ美味いんすよ」

『あんこ』は満足そうに答える。ファウラとツービーは疲れてぐったりしている。

全力で噛みついて離れなかったんだろうな。

少し休んでから帰るとするか。

インベントリから作り置きの焼いた肉の塊と、水を器に出したあげた。

さて、ダチョウをインベントリに仕舞い。確認する。

『グレーターオーストリッチ』。確かに大きいダチョウだな。

「『あんこ』ダチョウ解体しちゃっていい?」

「いいっすよ。今食べるんすか?」

「いや。帰ってからみんなで食べようぜ。『あんこ』達の雄姿を騙らなきゃならないし」

「主。だったら一撃で仕留められたっすよね」

「たぶん出来た。でも確実に新魔法のデボーンを使うだろうな。こないだ試してた骨抜きの魔法な。あれ使えば足止め終了。後はどうとでもなるし」

ファウラとツービーが何とも言えない顔になってる。

「いや、お前たちのストレス発散のための狩りだろ。俺が仕留めたら意味がない」

「さすが主。わかってるっすね。帰ってからの焼肉が楽しみっす」

「もう少し休んでから帰ろうか」

こうして美味い鳥肉の討伐は完了したが。魔物なんでハンターギルドに報告する必要あるんだろうか?

これは帰ってヘルミナに相談が必要な事案だな。

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