第7話『魔法②』
その夜、色々な魔法を試してみる事にした。
手から炎を出せば手が熱くなるし、手から離して炎を出すと思うように火力調節ができない。
光魔法はただただ眩しいだけだし、黒魔法に至っては使い方すら分からない。
魔法というものはそれほど便利なものではないらしい。
それに、魔法を使う度に血の気が引いていくような、なにか暖かい物が体から抜け落ちていくような不快感がある。
魔導書によるとこれが魔力というもので、幼児でも扱えて当たり前の物なんだとか。
その魔導書によると、魔法とはイメージそのもの。
よくアニメや漫画で見るような詠唱は、必ず必要なものではないが、詠唱によりイメージを確固たるものとする事が出来るらしい。
ということは、自動で勝手に発動する魔法なんて規格外なのでは? とも思ったが、便利な分には困らないので問題ない。
それよりも問題なのは自動攻防が無差別に発動してしまうことだ。
便利だが、それ以上に危険な魔法だ。
敵意があるというだけで発動されては困る。
そういった魔力や魔法の暴走は、幼子がよくやるミスらしい。
体が小さくなってしまったのも相まって、調節しづらくなっているのだろう。
一朝一夕で何とかなるものではないようだ。
さて、粗方情報が揃ったが……私は今後どうすれぱ良いのだろうか。
いつまでも廃村で過ごすという訳にはいかないだろう、先程の魔物以外にも、人の死体や血の匂いを嗅ぎつけて、魔物が集まってくるかもしれない。
山へ逃げるのもひとつの手だろうか。
自動攻防を制御するのにも山篭りは最適だろう。
食事も動物や果物があるだろうし、最悪、魔物も食べれるかもしれない。
今後の方針が決まったところで、私は眠りにつくことにした。
明日から始まる日々の不安をかき消すように、目を閉じた。




