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1 プロローグ

久し振りの投稿です。

久しぶり過ぎて投稿方法を色々とミスってしまいました。予約投稿が難しかったです。

体調をみながらボチボチやっていきたいと思っております。

宜しくお願い致します。

 地の底から響く轟音はまるで神の怒りのようだ。

 振動が足元に響き終わりが近づいて来る事を否応なく知らされる。


 間に合うか!?


 持ちうる限りの力を総動員して魔術プログラムを打ち込んでいく。

 

「コンスタン、急いで!時間がないわ」

 

 ルイーズが大事な宝物にそっと手を触れ悲しげな瞳で見つめている。

 

「わかっている。もう少しだ」

 

 私は脱出ポッドの設定を再度確認して内蔵されている魔晶石に限界まで魔力を注ぎ込んだ。

 残された時間は多く無く、出来ることは限られていたがせめて少しでも何かの助けになればと汎ゆる情報を組み込んだ。

 

 そして最期にもう一度そっと小さく愛おしい我が娘の額に唇で触れる。

 

「愛しているよ、エメラルド」

「私の娘、エメラルド」

 

 ルイーズも涙を流しながら我々の宝物、エメラルドにキスを贈り、静かに眠るその手にキーを握らせる。

 

 激しい爆音が響き感傷に浸る時間も容赦なく奪われ急ぎポッドの蓋を閉じた。と、同時に装置が作動しポッドは滑らかに発出チューブの中に勢いよく吸い込まれて行く。

 

「せめて君も一緒に脱出出来れば良かったんだが……すまない」

 

 傍らのルイーズの肩を引き寄せモニターに映し出されたポッドが天空に向かって遠ざかる映像を見ていた。


「私とエメラルドが乗るにはポッドが小さ過ぎたわ。それにあの娘はきっと大丈夫……大丈夫よ」


 自分に言い聞かせるようにルイーズが呟き私も頷いた。


 モニターに映るポッドは空高く打ち上がりあっという間に小さくなり眩しい光に包まれると見えなくなった。それでも私達はそこから目をそらさずに見つめ続ける。


 爆音は間近に迫り激しい光と熱を感じたと思った瞬間に意識が遠ざかる。


 エメラルド、君はきっと大丈夫だ。


 

 

読んで頂きありがとうございます。

面白いと思って頂きましたら、ブクマ、いいね、評価を宜しくお願い致します。

心の糧になります。

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