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窓を開くと  作者: とさか
鮮明な記憶
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13/29

緑に足を踏み入れる

症状もやっと落ち着いてきたこの頃。

松山(まつやま)くん、小雪(こゆき)ちゃんと一緒に、窓の向こうの景色へ、初めて足を踏み入れる。


松山(まつやま)君は友達がお見舞いに来てくれたらしく、その時に外へ出たのだとか。


外と行っても病院の敷地内だけど。

久しぶりに一面に広がる空が見えるんだ。青くて美しい空、早く見に行きたい。ひなたぼっこでもしようか。



「よしっ!行こうぜ。」

松山(まつやま)君が病棟から勢いよく飛び出す。

私達もそれについて行く。

空は快晴で風が少し吹く、気持ちが良い日だった...。



少し散歩でも......。

普通の人から見ると散歩は大したことではないと思うが、その時の私からするととっても貴重な体験なのである。

それと同時に、自然はこんなにも美しかったのか。とも驚嘆する。


今となって新しく気付くことだなぁ。

学校へ行ってた頃はそんなにも気にすることはなかった。

しっかりと周りを見れていなかったこともこのことに繋がっているのか....。

もっと、後悔しない生活を送れば.......。


鬱気味になるけど、小雪(こゆき)ちゃんが話を変えようとしてくれる。

本当に優しいなぁ...。

久しぶりに人の温かさを感じた。



「久しぶりだね。外に出るのも...。」

小雪(こゆき)ちゃんの優しい声。


彼女も、外出は久しぶりなのか。

松山(まつやま)くんも誘って、日向ぼっこでもしよう。



太陽が全てを照らす。そよ風で揺れる緑、鳥の群れの趣深い鳴き声。





もう、ここで終わっても良いか......

と、油断するほどであった。

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