フロンとライア
フロン
両親失敗により、自分はそうならないと決め、貞潔さが堅く守る主人公。
それゆえに、ヒロインのライアが大切だからこそ距離を置いてしまう。
前の描いた時に、辛そうな絵だったので今度は、もう少し笑ってるフロンに再チャレンジしました。が!小説では動かしやすいキャラなのに絵で描くと表情は本当に難しい人だ…くっ
名前の由来
未熟な者、発展途上、可能性、希望
そんな意味合いのある英単語を探して、たどり着いたのがフロンティアでした
・基本データ
主人公
20歳 (過去編では14→15歳)
次男
髪色>>暗めの茶色
オールバック
瞳 >>金色
身長、髪型などは未設定
14歳までは貴族の息子として育ったので紳士ぽさがある?
姿勢はまっすぐで、態度は落ち着いている
教養も多少。
実を言うと金色の瞳なのはハガレンのエドの影響w
~14歳までは、裕福な暮らしをしつつ家族や使用人から腫れ物に触るような接し方をされる
14-15歳 事実が明らかにされ、屋敷から追い出され孤児院に1年間だけ過ごす。そこでライアと幼い子達に出会う。屋敷暮しでは坊ちゃんだったので基本、料理や洗濯、縫い物などなど何も出来なかったが、孤児院で生きる術は身につけていく。
15-18歳 読み書きできるのもあり、中流階級の主人に雇ってもらい、使用人としての仕事を覚える。
18-20歳 本編の伯爵の屋敷に転職。旦那様は"歌姫"を探しているのだった…。そして、5年ぶりライアと再会する。未だに恋愛拒否は相変わらずで、克服してない。
◎裏話◎
結末まで手を出さない貞潔な主人公を書きたい!
ってことで6年前に書いたものをリニューアルすることになったのですが、生い立ちのせいで、想定外なほど頑なな子になってしまいましたw
というのも、聖書に貞潔な教えが書かれているのに感銘を受けたからなのですが、宗教を小説に絡ませるのは本当に難しそうでした。もちろん私もその空気感は伝えられるほどの力もなく…。
では、読者に納得してもらえる、それに変わるもの……主人公自身が本気で、心から、「性関係を持つのは夫婦の間のみ」という考えを持ってないといけないな…ということで、両親が貞潔さにおいて間違えを犯したことになりました。
フロンは自覚(認めて)してしまったら、どうなるんだろ?って思っていたんですが、いざその場面に来たら、何も変わらなかくて、らしいなって思いました。
「ライアの身体を奪っていいのは、アルバート様でも、僕でもないんです。夫婦のみが許される」
この言葉が、物語のテーマの全てだなと思います。フロンが変わらない信念を貫いてくれて良かった。
たとえ両思いでも、反することを人は許されない神の掟。厳しいかもしれないけど、大切にした分だけ夫婦になった時に、幸せになれるはずです。
にしても、フロンは2011年の初版に比べると性格が変わりました。もともと、人に興味無いような寄せ付けない所は似てますが、あやつは紳士の皮を被った何かです。好きだと自覚すると、歌姫の部屋に行くしキスも迫って、最後には旦那様の車盗んで連れ去るような人。罪の意識もあまりないぽい。窓から逃げる展開好きなんですけど、今回は断念しました…くっ
とはまぁ、何年かぶりに読み返してもう少し紳士な人を書こうと思って、そして漫画である攻めて来る系男子を封印して、積極的に触れ合ったりしないでも、お互い好きになることはあるだろうか?というコンセプトに挑戦して見たかったのもあります。
前回の反動なのか、うっかり生い立ちをあれにしちゃったのとで、とても硬派な主人公になってしまいましたね。そんでもって路地裏の話も付け加えたので、世知辛もなり、ファンタジー感も薄れてるような…?本当はもう少しタイトルのようにおとぎ話や童話の雰囲気みたいに、可愛くしたい願望もあったのに…
なので良いんです。えい!聖書とか神の概念も遠慮なく入れちゃえ!!
ですけど、主人公は軽い性格よりは今の方が好きかなと思います。傷つけたり、逃げたり、自分を呪ったりといろいろあったフロンだけど、作者と共に歩んでくれたなと思います。書いてる当初、生きる意味を目策していたのは実は作者なんですけど、いっぱい吐き出して神の愛を受け入れられるようにもなり、完結一年後の今、フロンの心の闇を、物語が変わらない程度に手直して見たら、今まで好きになれなかった主人公の事を好きになれました。今までごめんよ、フロン!自分を否定させ続けてごめん。
修正前のフロンを知らないと、これで明るくなったのか??って思う方もいるかもそれないけど脱中二病にはなりました!!本当です。
何年もリニューアルして、やや違う性格の主人公を経たけど、今までの中で一番ライアの身を案じていたのは今のフロンです。長年のライアとの月日もあるだろうし!
おまけ
もしフロンに暗い過去がなかったら。ちょっと貞潔さも残しつつ、もしお互い知り合いじゃなかったら版 名前を呼びあわない関係も好きです。ちょっと病んでる?
↓
いろんな言い訳をしながら、始めて蔵書室で彼女を見つけて日以来、僕は何度も会いに行った。
抜け出すことの出来ない屋敷の生活に耐えきれず、彼女はついに涙を流した。彼女の全てを守りたくて、触れられぎりぎりの肌に触れる。まつ毛についた雫をすくいあげると、彼女は止め金が外れたように、弱々しい声で「好きです」と呟くと、僕の頬に口付けをした。
「ごめん……。僕はそんなつもりじゃ」
その気持ちに応えることはできない。そっと剥がし距離を取る。
「だとすれば、何で会いに来てくれるんですか。何度何度も、来てくれて……。こんな事されたら好きになってしまっても仕方ないじゃないですか。私の気持ちが迷惑と言うなら、そもそも貴方は来るべきじゃなかった。……もう来ないで下さい。貴方にあったら私はっ」
「でも、そうしたら貴女は独りで泣くんでしょう?」
「ほっといて下さい。私のことは」
大粒の涙を流しながら彼女は、自分の袖で拭きあげる。どうして僕は貴女に会いに来るのか?
理由なんて、貴女と同じ気持ちだからです。危険を犯してでも、会うことをやめたくは無い。僕は貴女以上にもっと前からそれ以上のことだって本当は求めていた。
「それでも僕は会いに行きます」
「話を聞いてましたか? もう来ないで下さいって言ってるんです」
「会うだけにしましょう。今まで通り会って、たまに貴女の歌を聴く。その時間だけで僕は十分です。……それとも貴女はそれさえ、要らないと言うんですか」
彼女の気持ちに、僕は好きだと言葉では返せなかった。それでも、彼女には気持ちが届いたのか、受け止めるようにゆっくりと首を振る。
「嫌、です。私も会いたい」
会うだけなら許されるんじゃないか。
そんな風に僕らは、これからも誤魔化し続ける。
こんな事で本当には彼女を救うことはできないのに。
「貴女が笑ってくれるなら」
ライア
名前の由来(人の心を明るくする。灯す→ライトアップ→ライア)
ヒロイン
年齢>>19歳(孤児なので、正確な歳は分からないが、フロンよりは同い年か年下かくらい)
過去編では13→14歳
髪色>> ブロンド (夜にも光るような黄色系)
瞳の色>> 青系 (フロン曰く、田舎の町で見える澄んだ青空の色)
孤児院で暮らしてるため、体型は細身
孤児院の場所としては、テムズ川を超えない西側の地域のため、治安の最悪なイーストエンドからはやや離れている。
◎裏話◎
最初に書いた原案の2011年版よりさらに前の時に「幸が薄い」って言われてしまい、リベンジを誓ったヒロイン。
当時は過去編もなかったし助けられるだけの子だったので、それよりは今回、元気な一面も出せてたら嬉しいです。
不釣り合いにはしたくなくて、どちらも見劣りしない性格の2人を目指したら、なんとか、読者さまに可愛い、頑張ってるっていてもらえるヒロインになったようでちょっと安心しました。
フロンの好みから、ライアの性格を作っていったのでわりとさくさく設定をしていたができた。
その分、フロンに重みをかけまいと、好きな気持ちを押し殺して振る舞う役回りにさせてしまってすまんかった。
本当は再会した時は、抱きつきたかっただろうに…
とある人には「長く拒否られてたのに、いつまでもフロンの事を好きでいるのか?」と言われたこともあるのですが、貧しい暮らしの中で仕送りを欠かさず孤児院とライアの身を守ってくれる人は前にも後にも居なかったので、会えなくてもフロンが一番好きだった。という答えで納得してくださると嬉しいです。そしてフロンの生い立ちも理解してるから、嫌いになれずにいたのもあります。あともう、恋愛小説でことで多めに見てください!w
フロンは、ライアがずっと好きで居てくれたことに感謝しなきゃ駄目ですね!
2011年では、キスをされそうになる時も、惹かれていたけどまだ自覚していないヒロインでした。歌姫さんの了解得ずにキス寸前した主人公は、今じゃ考えられませんね。この時のライアは推しに負けて、連れ出されるままに屋敷を出てしまう感じでした。
今作では、過去の時からフロンの事を自覚するのも早かったし、隠しつつも好意はMAXだもんなぁ。
どちらかが居なくなった時に、生きて行けなくなるのはフロンとライアのどちらだろうか?と考えることがあるんですけど、孤児院の妹や弟達を無くした今となってはライアの方がフロン無くしては生きていけない気がしてます。
遠く離れて稼いで孤児院を守るフロンは、ライアの存在が生きがいだし、ライアだってフロンに会えなくても生きていけてたので、二人ともなんとかなりそうだけど、やっぱり僅差でライアなのかな…。
なんて考えてみたものの、お互いに必要な存在ってことで解決!




