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ブギーテイル ~異世界豚鬼英雄譚~  作者: 陽海
第二章 会縁鬼縁編
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【第12話】  活性期④

【前回のあらすじ】


 まさかのドンブリ展開(笑)





 その光景を目の当たりにした瞬間に、

 思考が真っ赤に沸騰した。


 前線を通り抜けた魔獣たちが集落に到達して、十分以上は経過していると見ていいだろう。その間に後方の一部は壊滅状態に陥っていた。


 地に倒れ伏す冒険者やアマゾネスたち。

 それを見下すのは興奮した魔獣たちの群れ。


 なかでも特に俺の血を逆流させたのは、巨猿魔獣の振り上げた棍棒に表情を歪ませる【オビィ】と、その奥で血だらけになって倒れる【タウロ】くんの姿だった。


「ヒビキィ!」


 わかっている。

 このままだと間に合わない。


 隣を疾走する【アブラヒム】に視線で応え、

 俺は肺を膨張させた。


「ブギィイイイイイイッ!」


 吐き出すのは怒りを乗せた〈咆哮/ハウリング〉。

 放出魔力により対象の麻痺効果も見込める音響魔法は、一瞬ではあるが、数十メートル先の魔獣たちを硬直させた。


「行けェ〈操血演舞/ブラッドダンス〉!」


 今度は俺の視線に、

 アブラヒムが答える番だ。


 疾走中に投擲された二本の片手剣は宙を飛翔。

 刃の猟犬となって、魔獣たちに食らいつく。


『ウギャァ!』

『ブルルッ!』


 それぞれ手足に片手剣を生やした猿型魔獣と猪型魔獣は、今度こそ動きを停止した。


(いける!」


 すぐさま〈爆地/チャージ〉を発動。

 足の裏側で爆発が発生。


 炎の推進力を得た俺は、

 一呼吸のうちに十数メートルの距離を詰める。


「ブギィイイイイイ!」


 勢いそのまま跳び上がり、空中で反転。

 火炎を纏った右足を頭上から振り下ろす。


『ウギィ!』


 硬直が解けたアームコングが棍棒を掲げて防御するが、無意味。落雷の如き一撃は棍棒を無慈悲に粉砕し、その下に掲げられてた巨猿の多腕をバキバキと圧し折る。


『ギィイイイイイイイッ!」


 痛みで半狂乱となった巨猿が棍棒を振り回すが、

 そのとき俺はすでに蹴りの反動を利用して魔獣から距離をとっていた。

 代わりに、


「ひゃっはァ!」


 好戦の笑みを浮かべ、

 二本の長剣を握り締めた吸血鬼ヴァンパイアが襲い掛かる。


 深紅の鎧をまとった血剣士は繰り出された魔獣の棍棒を搔い潜りつつ、一閃。血に濡れた銀光が半円を描くと、巨猿の腕が本体から離れて宙を舞った。左右の副腕をそれぞれ一本ずつ粉砕され、斬り飛ばされて、二本腕となったアームコングは狂ったように叫びながら棍棒を振り回す。だが、そのことごとくをアブラヒムは舞うように回避。反撃。血に飢えたヴァンパイアの高速剣舞に、巨猿は防戦一方だ。


(よし、ここはアブラヒムに任せて問題ないな)


 俺は前進。

 背中にオビィの視線を感じるが、

 いま構っている余裕はない。


『ブルルルゥ!』


 何故なら先ほどから俺の熱烈な視線を受けて、

 猪型魔獣『グランドボア』が唸っているからだ。


『ブルルッ、ブホォオオオオオッ!』


 猪型魔獣は刃が突き刺さった前足で地面を抉り、

 砲弾の勢いで駆け寄ってきた。

 上等だ。


(テメエはブッ飛ばすだけじゃ済まさねぇ!)


 接触と同時に、まずはタウロくんの血に塗れた右の牙を叩き折る。


「ふん!」

『ブギィ!』


 その衝撃でグランドボアは姿勢を崩して地面に横転しそうになるが、逃がさない。許さない。反対側にある左の牙を掴んで強引に態勢を立て直させ、そのうえで圧し折る。


『ブルギィイイイイイイイイッ!』


 森に巨猪の悲痛な叫びが響き渡った。


(痛いか? でもタウロくんはなぁ、もっと痛かったんだよ!)


 俺の怒りは収まらない。

 両牙を折られ、戦意を喪失した魔獣の腹底を容赦なく蹴り上げる。ゆうに百キロは下らない巨体が宙に浮いた。ちょうどいい高さだ。がら空きの横腹に、憤怒と体重を乗せた一撃を叩き込む。


「〈大波撃/フルインパクト〉!」


 ブバッ、と体中の穴から体液を噴出した巨猪は、

 数秒ほど滞空して地面へと落下した。


 最期にビクンビクンと痙攣して、

 それきり二度と、動き出すことはない。


「ブフー、ブフー」


 興奮冷めやらぬ俺の荒い鼻息が、

 奇妙な静寂に木霊する。


「「「 …… 」」」


 周囲を見渡せば魔獣どころかアマゾネスさえも、

 突然の事態についていけず呆然としていた。


「おォーゥ、怖ィ怖ィ。やっぱふだん大人しいヤツほど、キレると怖ェってなァ」


 そんな空気を気にせず歩み寄ってくるのは、

 血塗れのアブラヒムだ。


「アブラヒム! 治療、オ願イ!」

「おゥ、任せとけェ。デクノボー、ちィっと痛いだろうが我慢しろよォ」

「……ひゅー、ひゅー」


 息も絶え絶えなタウロくんを、

 真剣な目つきのアブラヒムが触診していく。


「……ひゃはっ、こりゃァまたド派手にやらかしたなァ。骨はバキバキ。内臓はグチャグチャ。血も盛大にドパドパと流れてやがる。間違いなくこりゃァ、死亡確定だぜェ?」

「アブラヒム!」

「あァ、わかってるってェ」


 余裕を崩さないアブラヒムに苛立つが、

 一方でその余裕が頼もしい。


「まあそれは、あくまでこの場に『腕のいい治癒士がいなけりゃ』ってハナシだけどなァ。よかったなァデクノボー、俺様にちゃんと感謝しろよォ? 

 ──〈操血治癒/ブラッドヒール〉」


 吸血鬼ヴァンパイアであるアブラヒムは、

 血液に関する魔法に特化している。


 その一つである〈操血治癒/ブラッドヒール〉が、

〈治癒/ヒール〉以上の速度で傷口を修繕し、

 失われた血液を補填していく。


「……ぅ……ぁ……アブラヒム、様」

「黙ってろォデクノボー。治療の途中だァ」

「ひ、ヒビキ様、ぼ、ぼく、僕は……」

「……言葉、不要、デス」


 ああ、わかっている。

 わかってるよタウロくん。


「僕は、けっきょく……っ!」

「おォっとだからテメエは、大人しく寝てろってデクノボー」


 悔しそうに涙を浮かべるタウロくんの額を、

 アブラヒムは呆れたようにペシンと叩いて。


「……これからァ兄貴分が、死ぬ気で漢気を魅せた弟分のためにィ身体張ろうってンだ。ちゃんと見ていやがれ」


 俺の気持ちを代弁する。


「……べつに、お前たちに恨みがあるわけじゃないんだけどな」


 そして俺の溢れ出る怒気に委縮し、

 身動きできない魔獣たちに告げる。


「でもお前たちは俺の、大事なものを踏み躙ろうとした。それを俺は絶対に、許すことはできない」


 恨みたいなら好きなだけ恨めばいい。

 それでも俺は、お前たちを──


「──殺す」


 そして虐殺が始まった。


        ◇◆◇◆◇◆


 オビィはその戦いを……否、もはや戦闘とは呼べぬ一方的な殲滅を、ただ茫然と眺めていた。


「ブギィイイイイイイッ!」


 彼女の瞳が映すのは、

 憤怒に染まった一匹の豚鬼オーク


 彼が拳を繰り出すたびに、猪型魔獣が吹き飛ぶ。猿型魔獣が砕け散る。狼型魔獣が圧殺される。そこに慈悲はない。葛藤はない。ただ狩る。殺す。摘み取る。奪い取る。生物が生物であるために課せられた業。ゆえにその行為は残忍で、冷酷で、美しくさえあった。


「……」


 そんな彼の一挙一動を、怒りを、慟哭を、

 黄金の瞳は瞬きすら忘れて追いかけ続ける。


「……」


 すでに恐怖はない。

 なのに身体が痺れて動かない。

 心臓がバクンバクンと跳ねて呼吸が苦しい。

 頭の奥がジンジンと熱い。


(いったいオレは、どうしてしまったのだ……?)


 はたして彼女を魅入ったのは、神か悪魔か。

 答える者はいない。


「……大丈夫、デスカ?」


 そして気づけば、彼が目の前にいた。

 いったいどれほどの時間が経過していたのだろうか。


「おォィ、こっちだこっちィ」

「治療班急げ!」

「〈治癒/ヒール〉で間に合わない重傷者は中へ運ぶんだ!」


 すでに戦闘は終結しており、負傷者たちはアブラヒムや駆け付けた黒森人ドルイドたちによる治癒魔法を受けている。タウロを始めとする重傷者は、一時的に解除された砂壁の穴から内部へと運びこまれていた。


「大丈夫、デスカ?」


 繰り返される言葉は、ただ温かい。


 自分に向けられた瞳には敵意などなく、

 あるのは純粋な慈しみのみ。


「……っ! だ、大丈夫だ! 問題ない!」


 と、そこでようやく自分がいまだに地に腰を落としたままだったことに気付いたオビィは慌てて立ち上がろうとした。しかし何故か身体が痺れたままで、力が上手く入らない。足元がフワフワしている。バランスが保てず、崩れ落ちた。


「おっと」


 すかさず伸びてきた太くて逞しい腕が、

 オビィの身体を力強く支える。


「~~~っ!」


 体温がさらに上昇。

 ギンッと、眉間に力がこもった。


「だ、大丈夫だ! 問題ない! 離せ!」

「そ、ソウ、デスカ」


 向けられた視線に、

 腕の主は戸惑うように表情を歪めた。


 それが気に入らなくて、

 口からは本心とは異なる言葉が飛び出してしまう。


「別に、助けを求めたつもりはない。いい気になるなよ、余計なお世話だ」

「おィおィ、それはねェンじゃねェのかビィ~ッチ」


 困り顔のオークの背後から現れたのは、

 負傷人の治療を終えたヴァンパイアである。


「ヒビキが来なけりゃテメエ、まず間違いなくあのエテ公にヤられちまってたぜェ?」

「ふん、そのような心配こそが無用だと言っているのだ。オレはアマゾネスの戦士。戦いで命尽きようとも、悔いることはない」

「うわっ、可愛くねェ~」

「可愛くなくて結構」


 凛々しいとさえ称される自分の容姿が、

 隷妹のように可憐ではない自覚はある。


「それに貴様とて、けっきょくはあの魔獣を取り逃がしていたではないか。人のことは笑えぬはずだ」

「……アブラヒム?」

「ちょいちょい、待てってヒビキィ。べつに俺様が、手を抜いたわけじゃねェってェ」


 思わぬ矛先の転換に、

 今度は血剣士が慌てる番だ。


「だってあの野郎ォ、自分が不利と見るや眷属どもを捨て駒にして逃げやがるんだぜェ? そんな卑怯者ォ、わざわざ追いかけるのも面倒じゃねェかァ」

「シカシ、猿型、魔獣、執念、深イ。手負イ、放置、危険、デス」

「だとしたら上望むところォ、返り討ちにしてやるだけだぜェ。それにそもそもあンときは、デクノボーの治療が優先だったろォ? 仕方ねェじゃねェかァ」

「……ムゥ」


 何か言いたげなオークを、

 ヴァンパイアの口先が丸め込む。


「ンじゃまァ、そろそろ前線に戻ろうぜェ。血と戦いと報酬が俺様を待っているゥ!」

「……オビィサン」


 血剣士とともに去っていく破拳士が、

 最後にオビィに振り向いた。


 不意打ちの視線に、思わず鼓動が跳ね上がる。


「な、なんだ!?」

「心配、不要、理解、デス。シカシ、命、大事、シテ、クダサイ」

「……っ! だ、だから何故、そのようなことを、貴様などに心配されなければならないのだ!?」


 先ほどもそうだ。


 何故、彼はあれほどまでに激昂した。

 何故、彼はこれほどまでに自分にこだわる。


「何故だ、答えろ!」


 自分はいったい、どのような答えを望んでいるのか。

 それは少女自身にもわからない。


「ソレハ……」


 ただ、唯一それを告げられる少年はわずかに沈黙したのちに、小さく「……スイマセン」とだけ零した。


「デハ」


 そして少年たちは駆け出していく。


「……」


 少女はその背中を、

 見つめることしかできなかった。


        ◇◆◇◆◇◆


 そして森の奥から、そんな少女を見つめる凶暴な視線があった。


        ◇◆◇◆◇◆


 ドォーン、ドォーンと、太鼓の音が木霊する。


 戦闘開始から六時間ほど。

 もはや何度となく耳にした音ではあるが、しかし今回は、今までのそれとは違うようだ。


「っ! で、伝令! 伝令ですピョン!」


 仲間から詳細を〈遠話/モルス〉で受け取った、

 兎人ラビリアの少女が破顔して告げる。


「援軍が! 大族長様が依頼したクエストを受けて、冒険者プレイヴァー請負人ワーカーたちが森に到着したらしいですピョン! もうすぐここにもやってくるって!」


 そんな彼女の言葉通り、

 数十分ほどで彼らはやってきた。


「これは……いや、なんとも」


 そして開口一番がこれである。


 いや、彼らとてギルドでクエストを受けて、自ら望んで魔生樹の活性期となった森へとやってきた冒険者たち。その装備品や風格、面構えなどから察するに、それなりの経験を積んだ者たちではあるのだろう。


 だがそれでも彼らはこの戦場を……惨状を、

 目の当たりにして絶句せずにはいられない。


「おぉ、来てくれたのか」


 そう言って冒険者たちに声をかけるのは、

 俺たちのリーダーであるはハミュットさん。


 しかし本来であれば性別すら問わず相手を魅了する野性的な容貌は血で染まり、常から半裸に等しい戦士の衣はさらに破れて、大量に露出した肌には大小無数の生傷が刻まれている。


 肌から血の気が失せ、頬は窶れ、目元には疲労。

 それでも瞳には、尽きぬ闘志が滾っている。


「キシシ、歓迎するぜ、ここが地獄の一丁目だ。いまはちょっと客足が途絶えているが、なぁに、すぐにまた賑やかになるさ」


 そんなことを獰猛な笑顔で言う彼女の周囲には、

 所狭しと魔獣たちの死骸が散乱。


 胴体を引きちぎられた蛇型魔獣。

 地面に半分以上埋まった狼型魔獣。

 頭から尻までを両断された蜘蛛型魔獣。

 折れた大樹の枝に突き刺さった猿型魔獣。

 上半身と下半身が逆に捻じれた蜥蜴型魔獣。

 

 また路上も大岩が砕け、

 木々もあちこちがへし折られて、

 ずいぶん見通しがよくなっている。


 激戦を雄弁に物語る戦場の傷跡に、

 冒険者たちは苦笑いだ。


「……ひゃはっ、元気なアネゴだなァ。さすがアマゾネスの大戦士様ってかァ」

「流石、デス」


 そんな軽口を叩く俺たちもまた、

 他人から見ればずいぶんと酷い有様なのだろう。


 アブラヒムは四本ある片手剣のうち二本が砕け、

 残る二本のうち片方の刀身にも亀裂が入っている。


 血色の髪は魔獣の血を吸って色を深め、

 反比例して肌は死人のように青白くなっていた。


 俺もまた激しい戦闘によって衣類が破れ、

 剥き出しとなった上半身は魔獣と自身の血で斑に彩られている。


「ひっ!」


 そんな俺たちと目が合って、

 比較的経験の浅そうな冒険者が悲鳴を漏らしていた。


 とりあえず笑顔で手を振っておく。


(だけどこれでも、他の班員たちよりはマシなほうなんだけどな)


 魔獣たちに混じって地面に倒れこんでいる班員たちにはもはや、援軍の到着を喜ぶ元気すら残されていない。皆息も絶え絶えで、体力も気力も魔力も枯渇寸前といった有様だ。人数も戦闘の最中に重傷者は後方へ下がったため、当初の半分ほどしか残っていない。


(ホント、よく生き残れたもんだよ)


 今日ばかりは自分の強運に感謝したい。


「まァこれで、ちったァ休めるってもんよ」

「その通りだ」


 アブラヒムの呟きに答えたのは、

 冒険者たちとの挨拶を終えたハミュットさんだ。


「テメエらは今のうちに後ろに下がって少しでも休んでおけ。今は小康状態だが、夜になったらまた元気な魔獣どもがウゾウゾやってくるぞ」

「ハミュットサン、ハ?」

「気にすんな。アタイも戦線を引き継いだらすぐに下がるって。なにせ今回は〈鉄鬼衆/ギロチン〉や〈乱痴鬼団/リトルボーイ〉の連中に加えて、〈飢鬼/ダンゲロス〉のダンナや〈三色鬼/カラーズ〉の三馬鹿も来ているってハナシだからな。アタイだって、休めるときに休んどかないと身体がもたねぇよ」

「へェ。そいつァこのあたりの有名どころじゃねェか。あのババア、奮発したなァ」

「馬鹿野郎、そこは大族長様の人徳っつーヤツだよ。それにどれだけ戦力を厚くしようとも、戦場じゃ常に命懸けだ。油断はするな」


 とはいえハミュットさんにも、

 若干ではあるが余裕の色が見て取れる。


 それだけいま名前の挙がった面々は、

 即戦力として期待できる人材なのだろう。

 頼もしいことだ。


「そンじゃま、お言葉に甘えて」

「失礼、シマス」


 そう言って俺たちは一時的に戦線を離れ、集落のある後方へと下がる。冒険者たちの話では自分たちと一緒にガッツのある商人たちが商品を持ち込みに来ているらしいので、装備品なども整えたほうがいいだろう。


(ああ、その前にそろそろ夕暮れか)


 マリーのところへ顔を出さないといけない。


(……流石に、怒られるだろうな)


 なにせ今回の戦いへの参加は俺の独断。

 マリーにしてみればまさしく、

 寝耳に水という話だ。


 あの温厚で慈悲深く聖女の如き彼女が、

 いったいどんな反応を見せるのか……

 想像しただけで恐ろしい。


(まあマリーのことだ。話せばきっとわかってくれるさ)


 そんなふうに自分を鼓舞しつつ、

 集落を目指していると……


「……姉さまを! 姉さまを、助けてください!」


 少女の、悲痛な叫びが聴こえてきた。



 お読みいただき、ありがとうございました。


 今回の更新はここまでなので、次回の更新再会を気長にお待ちください。

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