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春休み



.憂子



 私がケータイを耳から離して画面に目を落とすと、メールが届いていた。

 差出人、透子とうこ

 『やっほー、とーこでーっす♪ 明日買い物いこー^^ おっけーなら午前十時くらいに家の前いてね、オシャレは必須だからヨロ!』

 ……色々突っ込みたいけど、とりあえず返信しておく。

「……っと」

 確認。

 『了解。お洒落って言ったって、いつも通りになることは分かってるでしょ』

 送信したことを確認して、欠伸をする。寝よう。

 なんとなく星が一つも見えない空を隠したくてカーテンを閉め、なんとなく明るい部屋にいたくなくて、電気の紐に手を伸ばした。

 

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