表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

鉄道オタクの1人旅記録

鉄道オタクの1人旅記録 その2-1

作者: 新庄

皆さんには好きなゲームはあるだろうか。最近の流行だとウマ娘とか有名だが、私はウマ娘に興味はない。しかし、友人に誘われ茨城県美浦村で行われたイベントに行ったことはある変人である。そんな私は、バンドリというゲームが好きであり、かれこれ5年近くプレイし続けている。そんなバンドリがJR東海とコラボするというのを見かけた。調べるとJR東海の制服を着たキャラクターのイラストが。これは行くしかない。そう決めた私は速やかに行程を組み、費用の計算を始めたのだった。

8月8日、昨晩ゲリラ豪雨があり履きたかった靴が濡れてしまったので仕方なく履き古した靴で家を出る。鉄道好きの朝は早い。なんと品川駅4時35分発の東海道線に乗る。一日中人で埋め尽くされている品川駅もこの時間だと閑散としており、構内には放送が響き渡っているのみ。車内に乗り込み、さして柔らかくもないロングシートに腰を下ろす。のんびり発車を待っていたが、遅れている山手線の接続を取ってから発車するとのこと。終車接続ではなく始発接続とは聞いたことがない。結局3分程度遅れたが、行程には特に支障がないので安心だ。さらに言うといつもよりもかなり飛ばしたようで、横浜到着で定時に戻っていた。久々に東海道線の本気が見られたと喜んでいると、小田原に到着。今回はここから新幹線に乗る。

ホームにあがると結構混雑していた。スーツケースを持った旅行客が多い。私もリュックサックではあるが立派な旅行客の1人だ。新幹線が滑り込んできたのでさっさと乗り込み腰を下ろす。結構混雑しているようで隣の席も埋まってしまった。毎度のことだが新幹線のWi-Fiはとても貧弱だ。停車時はそれなりに使えるが走行中はかなり重くなってしまう。そんなこんなで、朝食として買い込んだコンビニおにぎりと菓子パンを胃袋に押し込んだらさっさと寝てしまった。小田原から1時間少々で名古屋に到着。乗り過ごしたら京都まで連れてかれてしまうので起きられてよかったとつくづく感じる。

さて、ここからどうするか、このまま日帰りもできるがそれはつまらない。ということで名古屋近郊の乗ったことがない鉄道諸々に乗りに行くことにする。JRで1駅金山まで出て地下鉄の改札へ。ここで地下鉄とバスの1日乗車券を購入する。購入したらすぐに地上に戻りバスに乗車。あえて地下鉄ではなくバスに乗るあたり、この行程のヘンテコ具合がわかるのではないだろうか。東山線の高畑駅最寄りのバス停で降りる。バス停名はずばり、地下鉄高畑だ。名古屋や大阪では地下鉄○○というバス停が多く見られるが、東京ではほぼ見ないのはなんでだろうか。大体は○○駅前であったり、駅とは関係がなさそうな普通の地名が大抵だ。わかりやすくていいなと思う反面、なんとなく違和感を感じる。

それはさておき、地下鉄の旅だ。改札に入り藤が丘行きに乗車。想像つくだろうが、地下鉄は乗っていてつまらない。車窓は真っ暗で、いざ前面展望を見ようとすると、遮光幕で見えないか見えたとしても反射で映る自分の顔を見つめなくてはならない。ただ苦痛だ。ということで、おとなしく座席に腰を下ろしてスマホをいじくることにした。時間は朝の9時ごろということもあり車内はかなり混みあっている。それも名古屋の中心部だけの話、終点に近づくころには車内も空いてきた。終点藤が丘に着くころには、乗っていた号車には両手で数えられるほどしか乗っていなかった。

ここからは、地下鉄ではなくリニモに乗車する。鉄道好きでなければ愛知県民くらいしか聞いたことがないかもしれないこの乗り物は、近未来の乗り物、リニアモーターカーである。小さいころ図鑑で見てからずっと乗りたいと思っていたものに乗れるということでワクワクしている。切符を買ったらいざホームへ。夏休みということで小さい子連れのファミリーがほとんど。彼女無しという社会の敗北者たる私だが、実際はそこまで気にしていない。堂々と1人で列に並ぶ。やってきた電車に乗り込むと、車内はセミクロスシートだった。ロングシートばかりの東京に慣れた人間としては、そこまでクロスシートを車内に付ける意味が分からない。詰め込み効くしロングシートいいじゃないか。そんなオタク心の叫びを意にも介さず、リニモは八草に向けて駅を滑り出していった。前面はガラス張りでとても景色がいい。高いところを走っているから尚更だ。しかしどうしても飽きが来る。ある程度車内が空いたらさっさと座ってしまった。折角なのでボックスシートに座ったが思ったよりも固い。ちょっと期待を裏切られた気分だ。そんなこんなで八草に到着。ここからは愛知環状鉄道だ。

地方を走る鉄道なのに電車の間隔が20分も空かない。地味にこれはすごいことだ。沿線にトヨタの施設があることから、トヨタパワーでかなり稼げているということが想像できる。やってきた高蔵寺行きも2両を2つ繋いだ4両編成だ。乗車すると車内はかなり空いていたので、せっかくだからとボックスシートに腰を下ろす。東海の313系とほぼ同形式といっても差し支えないであろう車内は閑散としている。しかし、終点の高蔵寺に近づくにつれてじわじわと乗客が増えてきた。そして、この愛知環状鉄道はJR東海の中央線と直通運転を行っている。そのためだろうか、ホームがとても長い。東京とそん色ない長さにはビックリする。逆に言えば、直通するほどの需要がありその需要に応えられるほどの設備を整備する余裕があるということだろうか。そんなことを考えていると終点高蔵寺に到着。トンネルが多いのでお世辞にも見ていて面白い車窓とは言えなかったが、是非全線乗り通したいと思える路線であった。

さてここからどうするか、中央線に乗り名古屋方面に向かってもいいが、ここからは個人的にとても楽しみにしていたものに乗る。それがゆとりーとラインだ。ゆとりーとライン、鉄道好きか地元に住んでいなければ聞いたことがないだろう。見た目はバスだが、一部区間で高架の専用道路を通るというバスと新交通システムが混ざったようなものだ。なので車両は普通の路線バスなのだが、設備を床下に載せなくてはいけないのか分からないが床が普通のバスよりも高くなっており、まさかのツーステップバスとなっていた。東京都心ではワンステップバスも珍しくなっているこの時代にツーステップとは...と驚いたも驚いたものだ。高蔵寺から途中の美浜緑苑までは一般道を走る何の変哲もないバスだ。しかし美浜緑苑から先は、先述の通り高架の専用道を通る。ゆりかもめなどといった新交通システムと比べ柵などが少なく、景色が良く見えた印象がある。そんなこんなで終点の大曾根に到着。440円支払い地上に降りたつ。ここからは地下鉄の出番。名城線に乗るため地下ホームに向かって階段を下りてゆく。


その②に続くー

読んでいただきありがとうございました。

まだまだ続きます。気が向いたら更新しますので宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ