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我が家には神様が居ます  作者: 漁火 船灯
序章 始まりくらいは仄々と
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第00話 朝の一時

イチャラブ狂愛物語。

割とガチで狂ってる二人かもしれない(迫真

「……おい」


「おやおやおやおや、起こしてしまいましたかぁ」


 失敗失敗、と薄手のシーツの間からその小さな顔を覗かせ、その声の主は妖しげに微笑んだ。

「失敗失敗じゃねえっつの……」

 欠伸を噛み殺しつつ、今何時だ、と声の主たる少女へ問い掛ける。

「只今朝の八時ですね」

「んー……、珍しいな。お前が俺よりも先に起きてるなんて」

 今日何かあったっけか、と首を傾ぐ。

「いいえ? 唯単に暇だったから起こしました」

「鬼か」

「いいえ、神様です」

「……そうだな」

 ふふふふふ、と少年の陶器のように白い首へ腕を絡ませようとして、

「起きてからにしろ」

 寸でのところで叩き落とされた。

「あいた。……神様と名乗ったのに手打ちとは、随分と傲岸ですねえ」

「今度はデコピンな」

「神イジメも程々に」

「イジメじゃねえ。躾だ」

 そう断じ、少女へ、ちょっと退いてくれるか、と言う。

「ええ、退かないと起きれませんもんねぇ」

 素直に応じ、彼の上から少女が転がり退いたのを確認しては、ゆっくりと起き上がる。

「これで思う存分に抱き着けますねぇ」

「その為に退いたんだもんなぁ……」

 楽しげに笑いながら、起き上がった少年の上に跨った少女はその首へ腕を伸ばした。

 呆れたように言いつつも、伸びる腕に答えるように少女の背へ腕を回して。


 こうして彼らの一日は始まる。


 これは、人類から敵扱いされた勇者と、堕天した神様の安寧に満ち溢れた日々を綴ったものである。

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