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嫁を探さば剣戟が!  作者: めろんぱすた
<><><><><><>序章<><><><><><>
6/25

友を眺めてジェラシーが!

ティノの戦友が登場。



時刻は正午に差し掛かり、空腹を満たすべく

“アルバニアリザードのサンドウィッチ”

を追加で注文した。

この世界では“アルバニアリザード”と呼ばれる

体長1m程の小型のトカゲが

家畜として主流であり、

人々の食卓に並ぶメジャーな食べ物の1つだ。

肉厚で独特の甘みがあり

癖になる事間違いなし。


どこからか椅子を持ってきたウェイトレスが

俺の隣に座る。

肩まで垂らされた

まとまりのある柔らかい金色の髪、

焔を宿しているかの様な緋色の双眸そうぼう

ティノを月とするならば、

このは太陽と例えるのが妥当だろう。


「で、この人がティノの彼氏さんなの?」

「ち、違うわよエヴェリーナ。前に話したでしょう?私のお兄様よ」

「え?あの引きこもりの?」

「そうよ。あの引きこもりのお兄様よ」

「ふぅ〜ん。イメージより大分カッコイイな、ティノ(あに)

一体お前の中では

どんなイメージだったんだ俺。

め回してくるエヴェリーナに一瞥(いちべつ)くれてやる。

「無論です!私のお兄様ですから」

高らかに叫びながらドヤ顔を決め

色々な意味で周りの客の視線を集めるティノ。


それよりも‘お兄様’って呼び方に

違和感を覚えるのですが。

まめにツっこむときりが無いので堪える事にする。


「ティノ兄は名前何ていうの?」

「トモキだ、よろしくな。」

と名乗ると同時に左手を差し出す。が、

「よろしくぅ〜」

差し出した手に目もくれず、抱きついてきた。

「エ・ヴェ・リ・イ・ナァ?」

「あはは、ゴメンゴメン。つい癖で」

「あまりトモ兄にベタベタしてると寿命が縮むわよ?」

「わ、悪かったって。許してくれよぉ?」


さっきまでの威勢の良さはどこへ行ったか、

鋭い眼光のティノに気圧され

引きった笑みを浮かべるエヴェリーナ。

冷や汗を流し、小物っぽい台詞を吐く。

「その辺で許してやれよ、ティノ」

流石にまずいと判断し止めに入る。

「トモ兄がそういうのなら、許します」

「ふ、ふぅ…」

胸を撫で下ろすエヴェリーナ。

余りの迫力に

腰を抜かしたようなので手を貸して起こしてやる。


「ぅおっ!」

が、バランスを崩し前のめりに倒れる。

「とぉ、大丈夫か?」

「は、はぁい…」

俺が抱きしめる形で受け止める。

声音が変わっているので、

おそらく赤面しているのだろう。

これは流石にティノが激昂すると思われたが

訝しげにこちら、

というよりエヴェリーナを睨め付ける。

不可抗力という事もあって堪えているのだろう。

気のせいか、どこか羨ましそうにも見えるが。


-------------------------


世界で最も愛おしい私の兄。

世界で最も大切な私の兄。

世界で最も信頼できる私の兄。

世界で唯一の私の兄。


家にこもって

陽の下に現れなかった、私の兄。

そんな私の兄がこうして

私と一緒に外に出て

私と一緒に食事をして

私と一緒に時を過ごしているのは

実に誇らしい事である。

誇らしい事のはずだ。


なのに、心が締め付けられるようだ。

勿論、目の前の光景が

不可抗力によって出来てしまった

悪意のない行いである事は理解している。


それでも

私の兄を世界に解き放った事は

本当に正しかったのか

過ちではないのかと

自責の念に駆られる。


私の兄が

私以外の女を抱きしめているのを見ると

心の奥に嫉妬してしまう私がいる。

そんな私を抑えるたびに私が呟く。


ーともにぃ、私の事も抱きしめてー

波乱の匂いがします(確信)

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