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嫁を探さば剣戟が!  作者: めろんぱすた
<><><><><><>序章<><><><><><>
23/25

胸に埋まば月光が!




暫く歩き、我が家に到達。

蒼剣とずっしりした皮袋を居間に寝かせ

自らも寝るべく寝室へ。

服を脱ぎ捨てながら廊下を過ぎ

すぐさまベットに飛びつく。

優しい温もりに包まれ

一気に全身が脱力する。


何故だか普段よりもプニプニしていて

薔薇のようなイイ香りが漂っている。

枕も凄く柔らかくなっており

顔を埋めると何とも心地良い。


まるで、フィロメーナの胸の中ようだ


あの時の感触を懐かしみながら枕を揉んでみる。

こっちの方が少し柔らかいなぁ…

何て想像を膨らませていると


「随分と積極的じゃないか、青年」


紅髪の変態が

顔を赤らめながら俺を抱き締める。

鼻腔が紅髪の高貴な香りで満たされ

頭がぼぅーとしてくる。


眼に映るは、紅髪の艶かしい肉体。

程よく筋肉が付いており

締まるべき所は締まり

出るべき所は出ている。

そして、双眸が

美しいその両の瞳が、

愛おしそうに俺だけを見据える。


窓からは月光が溢れ

俺と紅髪しかいない

この寝室を青く染める。


鼓膜を震わせるは、2人の息遣いのみ。


この世界には、俺と、紅髪しかいない…


今だけは…


「そうだ、この世界には私と君の2人きりだ…君のどんな欲望も欲求も全て私の肉体で受け止めよう。故に、君も私の欲望を受け止めてはくれまいか?」


「あぁ…」


唇と唇が近づく度に、視界が白く濁る。

理性は何処かへ遊びに行き、

後には俺と…



「ハァッ!…」


瞼を持ち上げる。



そこには白い枕しか無かった。



「夢かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」




にしても、艶かしい夢だったなぁ…


微かに残る感触を思い出すように

頬を擦り擦りしてみる。


でも、結婚したら大変そうだなぁ…


気を取り直して、適当な服を着る。

脱ぎ捨てた服は回収し

水洗いして外の樹に掛けておいた。

洗濯って意外と楽しい。


新しい発見に浸っていると


「トモ兄、おはようございます!」


朝早くからティノが訪ねに来てくれた。


「おはよう、ティノ」

「もう支度は整ったのですか?」

「いや、まだ道具とか服とかを買ってなくてな。ティノ、この後って時間あるか?」

「え、デートですか!?ヤッタァぁ!!」


パァーと顔を輝かせ舞い上がるティノ。

久し振りに年相応の笑顔を見た気がする。


普段はどこか大人のような

雰囲気を漂わせている気がするから。


「では早速、服屋から行ってみましょう!!」


言うや否や

目を輝かせながら駈け出すティノ。

俺はその後を微笑みながら追った。



例の如く木造建築の一階建て。

かなりの奥行きがあり、天井の高さも相まって

とても広い空間に感じられる。

驚くべきはその広さではなく

衣類の展示方法だ。


魔法によって

その1つ1つが虚空に飾られており

手に触れると…


「この服などいかがでしょうか、トモ兄?」


パタリ、とダラシなく重力に引かれる。

なので、基本は両手で取るのが常識らしい。


が、ティノはアナコンダよろしく

片手で俊敏に捉えていた。


「あ、コレもいいですね〜♪おぉ、コレなんかも…」


次々と衣服を俺へと投げ渡し

いつの間にか山積み状態に。


「結構たまりましたね♬早速試着してみましょう!!」


奥の試着室に強制連行され

着替えるように促された。

とりあえず、手当たり次第に着てみる…


更衣室を隠す布を払いのけ

ティノにニューファッションを晒す。


「どうだろう?」

「おぉ、中々アリですね、流石トモ兄」


派手な真緑のロングコートに

藍色のカーゴパンツと

黒の革ブーツ。


てか、いつの間に靴まで忍ばせたんだ…。


「取り敢えず、1着は確定ですね!他も色々試してみましょう…ハァ…ハァ…」


それぞれの指をこれまた蛇の如くしならせ

興奮気味にこちらを見つめている。

何故か身の危険を感じたので

素早く布で更衣室を隠す。


アレは、あの変態のような目線は…


気のせいだ!、と頭を左右に振り

懸念を明後日へ追いやる。


その後もプチファッションショーは続き

空飛ぶ城の大佐みたいなスーツ着たり

ドラゴンの着ぐるみ纏ったり

フリフリのドレス着せられたりと

何だかんだ楽しかった。


ティノが笑っていてくれたから


もうシスコンでいいです…


最終的に4、5着程を購入し

今は初めに試着したものを纏っている。

道具を購入しに雑貨屋を覗こうとも

考えていたのだが

いつの間にかティノが用意してくれていた。


何と用意周到な妹なのだろう。


「トモ兄、もう出発してしまうのでしょう?」

「あぁ、必要な物は揃ったし、一分一秒も早く嫁を探したいんだ!」


装いを改め

道具や金もポーチに収め

腰に滅龍の蒼剣を携え

いつでも出発できるようになった。


先程から胸の高鳴りが止まらず

足は街門はまだかまだかと恋い焦がれている。


ティノはやはり、とこの展開を

予期していたかのようだった。


「そうだと思っていたので、予め声を掛けておきましたよ!」


「え?」



そこには、ちゃんと別れの言葉を云えていなかった

フィロメーナ、エヴェリーナ

そして何故か紅髪の変態まで!?


「別れの挨拶くらいは、ちゃんとした方が良いですよ?」

「え、あ、そうだな…」



俺は戸惑いながらも3人の方へと歩み寄った。

次回から…くくく…( ゜ω ゜)

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