家に帰らば身支度を!
ペドじゃない俺は、幼女の方を見遣る。
艶のある楊梅色の髪
大きく開かれた若菜色の双眸
ちらりとこちらを覗く白い八重歯
例えるなら
春の妖精、といったところだろう。
満面の笑みを浮かべながら
ティノの方へ駆けていく少女。
守りたいこの笑顔。
「はい、これ」
「ありがとう、お姉さんにもそう伝えておいてくれ」
「は〜い♪」
ティノに紫色の水晶を渡し、
後ろへとステップを踏む幼女。
「それじゃあまたね!ティノねえちゃん!《ヴァンデルン》!」
詠唱すると
幼女が光の粒になって消えた!?
ああいった魔法もあるのか…。
「ティノ、今の子は?」
「彼女はある魔術師…いえ、遊び人の妹です」
「遊び人??」
「いずれ邂逅すると思いますよ?」
「そうか。それなら、まぁ楽しみとしておこう」
「ふふ、トモ兄がそんなに目を輝かせたの、久し振りに見ました」
「そんなにか?」
「そんなにですよ?」
「トモキ子供みたい!」
お前が言うか。
「まぁいいや。とにかく俺はもう一度…いや、新しい旅にでるよ」
「トモキ行っちゃうのか?」
「あぁ、行っちゃうぞ!」
「トモ兄、本当に行ってしまうのですか…?なんて、私は止めたりしませんよ?」
「止められても行くぞ?」
「知ってますよ、昔からそういう所好きですし」
少し照れながら微笑むティノ。
「早速支度してくるよ!」
俺は家に光速で向かった。
「ティノ、寂しくなったら言うんだよ?」
「大丈夫、トモ兄とはずっと一緒だから…」
「ティノ、何かちょっと怖いよ?」
「…ぃ…にぃ…」
ティノはただひたすらに
水晶を見つめるばかりであった…。
「支度とは言ったがなぁ…」
武具は全て売り払ってしまったし
所持金は5年間の籠城生活で浪費したし
家具もこの内には大してないし
てか殺風景だし。
なら、俺は一体何をしていたのかって?
日中、この石を眺めていたのさ!
懐からその石を取り出す。
神が、唯一俺に与えた慈悲。
この石は、ずっと握り締めていると
その人物の願いの片鱗を
ほんの一時だけ見せてくれる。
確か、何たらの石とか言ってたな。
…少しくらい高値で売れるかな。
という訳で身支度完了。
剣は無し。
鎧も無し。
所持金はゼロ。
所持品は何たらの石と
ティノからのプレゼントのみ。
俺はどこから見ても村人Aだった…
始めに、何たらの石が売れる可能性に賭け、
素材屋に赴こ…
「素材屋、どこ?」
-------------------------
「…凄い。ともにぃの顔がしっかり映っている…流石だな…」
ともにぃに渡した誕生祝いの品は実は2つ。
1つは、“どんな願いも叶える”物。
もう1つは…
「それを収めるための箱は、友人に頼んで創って貰ったのです。その箱には特殊な術式が組み込まれ、箱の所有者の姿をこの水晶に映し出す…ふふ、ともにぃ、たとえどんなに離れようともティノとトモ兄はずっと一緒です♪この水晶が綺麗なのも相まって、一段とトモにぃのお顔が綺麗に見えます。トモ兄トモにぃともにぃともにぃトモ兄トモにぃトモ兄にぃにぃトモ兄トモにぃともにぃとととも兄トモ兄トモもまトモ兄とも兄ともにぃ兄兄さんトモ兄ともともにぃにににににににににににににににににににとととトモ兄ととと共に桃いいい良い兄いにいととも2位ともにももにトモ兄さんににいさんに友にトモ兄ともにぃともぃと似に都に桃に友にととにぃと桃とトモ兄とにいにぃとモニモニととトモにいトモ兄とにににももトモ兄ー」
少女は、狂愛に抱かれつつー
-------------------------
ここからが始まりだ…(^ω^)




