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Universe Create Online  作者: 星長晶人
第三章
70/88

バトルロワイヤル開催

大変長らくお待たせしました

約一年振りの投稿になりますかね


近況報告や今後の予定を活動報告で記載しています

 大会二日目はなんでもありで、大人数が参加する。惚れ薬を手に入れたリアナだったが、昨日は一日中不機嫌だったので、用途について尋ねられなかった。……今日なんとか『爆裂甲(グレネード)』を渡して機嫌を直しても、教えてもらえなかったのだが。

 二日目は一日目と異なり、予選ともいえるバトルロワイヤルを行った後、勝ち残った一人ずつがトーナメントを行う。

 バトルロワイヤルはHPが零になった時点で強制退場させられるので、わかりやすい。といっても徒党を組むのもありで、金を支払っての買収も可能だ。……もちろんその裏切りも。

 腕試しを兼ねていることもあり、その参加人数は多い。総勢八百名程。ややバラつきはあるものの、大体十六人の決勝トーメント行きを目指して五十人が戦う計算となる。完全ランダム制なので、《ラグナスフィア》総勢十一名でも同じグループになってしまった者がいる。ルインとクノだった。


 第一グループでは、何気に出場していたジャンが勝ち残っていた。背後からの攻撃を無視し、白煙や毒沼にも打ち勝って生き残ったので、かなり会場が持ち上がっていた。ジャンのノリがいいこともあり、初戦としては充分な熱狂を見せてくれる。

 第二グループでは、大会一日前の午後十一時五十七分というかなりギリギリの時間に申し込んだ我が妹ユイが勝ち残っていた。ただの、力押し。MP回復薬を大量に用意して上級の広範囲魔法を連発するという無茶苦茶なやり方で勝ち残っていた。……その魔法の餌食となった中にはアカリもいたのだが。

 第三グループでは、「……決勝で、本気で戦ってくれたら許してあげます」と俺に告げてきた昨日の優勝者であるリアナが勝ち残った。近付く者を容赦なく蹂躙する獰猛な獣のような戦い方で、並みいる敵をバッタバッタと薙ぎ倒していた。

 第四グループでは、マシンガンを両手で持って壁に背をつけ乱射しまくった殺戮メイドのルイン。――ではなく、ルインが粗方倒した後で残りのルイン含む十数名を手早く仕留めたクノが勝ち残った。

 第五グループでは、『連鎖剣爪(チェーン・ネイル)』を振り回して広範囲に渡り多くの敵を薙ぎ倒したリリスと、第二回イベントのビーチバレー大会で最優秀ギルドに選ばれた『レイジング・アーマメント』のギルドマスター、ライアというプレイヤーが戦った。ライアは《銃士(ガンナー)》ではないが『銃術』スキルを取得している珍しい女性プレイヤーで、残りの三割程度を一人で倒して最後まで残った。そして二人で一騎討ちとなり、惜しくもリリスは敗れ、ライアが勝ち残った。広範囲遠距離攻撃を持つリリスとランスを主に使う『銃術』スキル持ちのライアで四十八名のプレイヤーが倒されたというのは、物凄いことである。

 第六グループでは、闘技場(コロシアム)とう結界で遮断された空間を上手く使って俺が渡したゴム弾専用ガトリングでほとんどのプレイヤーを葬ったレヴィが勝ち残った。

 第七グループでは、己の肉体のみで数々の敵を葬った《マッスル帝国》のギルドマスター。――ではなく、一気にというわけではないが順調に敵を倒していて、マッスルキング(俺命名)と二人で最後に残ったカタラがマッスルキングを倒し、勝ち残った。

 第八グループでは、フィールドの真ん中という不利な位置にいたにも関わらず美しい氷の技で全員を圧倒した、ティアーノが勝ち残った。

 第九グループでは、戦闘能力は低いらしいが俊敏性と器用さがかなり高いと思われる狡賢そうな顔をした背の低い男のプレイヤー、トネスが勝ち残った。フィールドを駆け回って強力な毒煙を散布し、全員が苦しむ様を高笑いして見ながら、一人ひとりを簡単な短剣で刺殺したのだ。……その中にはセルフィもいて、人魚特有の魚の下半身の皮を剥ぐということをやってくれやがったので、俺はその時点で勝ち残った全員に「……当たったら倒せ」と命令してしまう。しかしユイやジャンも俺の怒りをわかってくれて、特に生真面目な性格のライアは憤慨した様子で頷いてくれた。

 第十グループでは、《インフィニティ》のメンバーで何度か見た顔見知りのプレイヤーが善戦していたが、混戦状態だったところで狙われ、トッププレイヤーでもない上にそこまで強いともいえないプレイヤーが残っていた。

 第十一グループでは、殺戮本能に身を任せると言う最悪のアイテム、狂神薬を飲んだプレイヤーが勝ち残った。そのプレイヤーとは、以前《ラグナスフィア》に入ろうとしたがウィネの胸元を注視していたため不合格となった《騎士(ナイト)》のガルドだ。近寄る者全てを薙ぎ払って勝ち残っていた。その中にはウィネがいて、「……《ラグナスフィア》は殺す!」とかなんとか言っていたガルドに狙われ、最後まで甚振(いたぶ)ってくれやがったので、「……あいつも敵だな」と呟いてしまった。……なんだこの俺達を甚振ってくるヤツ共は。俺に殺されたいのだろうか。

 第十二グループでは、同じく以前《ラグナスフィア》に入ろうとしてくれた豹紋蛸の魚人族で《射手(アーチャー)》のディーグルが近づく相手は蛸足で、と奥の相手は弓で倒し勝ち残っていた。ギロリと俺の方を睨んできたので、どうやら恨みを持っての参戦らしい。……またか。ガルドに続いて旧キャラが続々と。いくらなんでもありのルールだからといって、適当にキャラを出してはいけないのだぞ?

 第十三グループでは、《魔導学院》のプレイヤーが魔法無双を果たし、勝ち残っていた。

 第十四グループでは、《魔導学院》のプレイヤー六人が同じグループになっていたようで徒党を組み、最後まで残ってから六人で魔法を撃ち合って、勝ち残る一人を決めていた。

 第十五グループでは、《インフィニティ》五人、《魔導学院》三人、《レイジング・アーマメント》六人、《マッスル帝国》七人、《天波羅騎士団》十一人と半分以上が同じギルドのメンバーで徒党を組んで戦う団体戦のような形となったが、勝ち残ったのはトップギルドのメンバーではない、武器を盗むために大会に参加した《盗賊(シーフ)》だった。クノのように経過としての《盗賊(シーフ)》ではなく、真の意味でのアイテムを盗むスキルを駆使する《盗賊(シーフ)》。

 そして、第十六グループになった俺の試合が、今から開始される。五十名のプレイヤーがフィールドに集まっていて、俺がいるのはほぼ真ん中となる。


『予選のバトルロワイヤル形式も、これで最後となります! さあ張り切って、始めましょう!』


 昨日と同じ実況の少女の声で上空に十分から始まるカウントダウンが表示され、出場したトップギルドのマスターは全員勝ち残っているという微妙なプレッシャーの中、俺の試合が始まる。

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