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Universe Create Online  作者: 星長晶人
第二章

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銃士論

ガンナー論です

いいタイトルが思いつかなかっただけですので、気にしないで下さい

 アルメシア鉱山の幼虫洞窟の後半にある素材ポイントの宝庫でピッケルを振るうこと約三時間。俺とクノは山程の鉄鉱石を手に入れた。

 鉄鉱石は石ころに次ぐぐらいに採掘しやすい素材なので、かなり多くの鉄鉱石が採集出来た。これで俺も心置きなく『銃創錬金』が出来る。

 俺達は早速ギルドホームに戻って銃の作成を開始した。クノもクノでクナイや手裏剣を作成し始めた。……《ラグナスフィア》と言うのは全く攻略に参加しないギルドと呼ばれているらしい。たまにメンバーが見かけられてもボス攻略動画に掲載されていないからだろう。

 事実、俺はボス戦をやっていない。最近は銃の力を過信して遠くから射撃して戦うことが多くなった。生産が一通り終わったら攻略に乗り出そう。鈍った戦闘の勘も取り戻さないといけない。


 とは言え、『銃創錬金』での銃作成を進めなければ現在のボスと同等に戦える武器がなく、結局不遇職と言われているただの《銃士(ガンナー)》と同じになってしまう。

 俺は《銃士(ガンナー)》として、他の《銃士(ガンナー)》とは少し異なるプレイヤーを目指している。《銃士(ガンナー)》の再興ではなく、誰か一人でも《銃士(ガンナー)》の成功を目標としている。

 《銃士(ガンナー)》の可能性を示し、《銃士(ガンナー)》の数を増やし、《銃士(ガンナー)》で他の職業と張り合える最強のプレイヤーを作る。

 俺のことは踏み台にしてもらって構わない。俺は所詮特殊な銃を使わない《銃士(ガンナー)》だ。狙撃銃、機関銃、散弾銃など、様々な銃でUCOをプレイして欲しい。俺はただ二挺の銃を扱っているだけで、大して特殊でもない。総合的に考えれば魔法の方が使いやすい。……それは銃全般に言えることなのだが。


 ……結局俺が言いたいのは俺は俺で勝手にやると言うことだ。特別なことなど何もない。


 とりあえず三つの強化銃を作成して三つの更に上位だと思われる【強速連拳銃】を作成しておく。三つを『錬金』して作成出来る銃のようだ。他に二つの銃があるのだが、それはまた別の銃のようだ。


「……すぅ」


 ギルドホームではクーアがウィネに抱えられて安らかに眠っていた。……まだ『調合』にやる気が出ないクーアはただウィネに懐いているだけで一緒にいることが多くなった。


「……次の銃も出来そうだな」


 俺は他二つの銃の素材を確認して呟く。クーアを抱えてソファーに座るウィネの隣だ。……他二つのアビリティは【超銃】と【ゴム弾銃】だ。

 ゴム弾専用銃は元々ないと思うので俺が開発して追加したのか、それとも一般に知られていなかったがゴム弾と『跳弾』のコンボはすでに運営側で開発してあったかのどちらかだろう。

 どちらにしろ俺は自分で開発していて、性能も同じようなので【ゴム弾銃】は作成出来た。鉄の筒が必要だったが俺には『筒作成』のスキルがあるので難なくクリアしている。

 俺が興味を引かれるのは【超銃】の方だ。作成出来るがどんな銃なのか想像も出来ない。


「……【超銃】」


 と言うことで素材を掌に載せ、合掌してアビリティを呟く。すると手には黒光りする大きめの拳銃があった。……性能を見てみると、なかなか高い。三つの中では一番良い素材を使うだけはあり、一番良い拳銃だ。少し大きめのためかマガジンに入る弾丸も三十発で、威力も高く弾速もあり射程距離も長い。しかも自動装填の拳銃となればかなり良い性能だと分かる。

 ……とは言え拳銃なのでそこまでの威力はないのだが。

 とりあえず二挺作成しておく。ギリギリで素材は足りた。次に出現した三つのアビリティは【烈火】、【疾風】、【流水】だ。どうやらやっと属性攻撃が出来るらしい。……まだ名前からしか想像出来ないのだが。


「……これで一応武器は開発出来たな。そう言えばウィネ、住所を送ってくれるのではなかったのか?」


 俺は一息ついてソファーに深く身を預ける。


「忘れてたのよ。今送るから」


 そう言ってウィネはクーアを抱えていない方の手でウインドウを操作してメールを送ってくる。……ではまた今度、現実で夏休みの課題をやる時にそのままログインせずフィギュア作りに勤しむとしよう。


「……そう言えば、八月の初めに再びイベントがあるようだな」


 公式ホームページには載っている。また事前イベントがあるそうだ。


「らしいわね。もう公式に発表されてるし、楽しみではあるわ」


 ウィネは頷いてクーアの頭を撫でる。


「……一週間後ぐらいか。イベント前に課題を終わらせた方が良いかもしれないな」


「それもそうね。私も課題やらないと」


 《ラグナスフィア》のメンバーは基本一日中ログインしているようなゲーマーばかりで構成されているので夏休みの課題のことなどすっかり忘れているだろう。……俺もいつもなら課題が配られたその日に終わらせて夏休み中がずっと引き籠もっていたのだが、今回はタイミングが悪くまだ半分程しか終わっていない。妹の勉強も見てやらなければならないだろう。要領が良い癖に勉強だけは微妙な我が妹に勉強を教えなければならない。夏休み明けに復習テストのようなモノがあるのでしっかりやっておかなければならない。勉強に厳しい母にUCOにログインするためのヘッドギア型装置を取り上げられる可能性があるからな。きっと(表面上は笑って)泣きついてくるに違いない。


「……イベント前にやっておくか。その合間にフィギュアを作成するから、出来るだけ昼間に届けさせる。その時間帯にはいてくれると助かる」


「分かったわ。私も課題やらないといけないから、誰かにクーアを預けなきゃいけないわね。学生だけだし、前半と後半に分けて課題やる日数決める?」


「……そうだな。それが良いか」


 俺はウィネの提案に頷く。……クーアは寂しがり屋なので一人を嫌う。俺かカタラがログインしていないと顕現は出来ないのだが、顕現していない時は必然的に一人になるので俺かカタラがログインした後すぐに泣き出してしまうのだ。

 だから朝昼晩の食事の時も比較的自由なカタラが預かり、食事の時間が決まっている俺は先にログアウトさせてもらっている。俺がログインした後クーアを預かり、カタラが食事のためログアウトする。


「……そう言えばユイは友達を呼んで課題をやることが多いな。一応レヴィ、リアナ、セルフィの三人は俺達と同じ前半にしよう。カタラは俺がいない間クーアを預かるから後半か。クノ、ティアーノ、リリス、ルインを後半すれば良いか」


 俺はそう呟いてメールを送る。

 明日から夏休みの課題をやる期間とする。前半は俺、ウィネ、レヴィ、リアナ、セルフィ。後半はカタラ、クノ、ティアーノ、リリス、ルイン。終わったら順に各自で好きにログインして良い。課題のない者は無視して良い。

 と言う文面のメールだ。カタラには追加文として食事の時はいつもの時間にカタラ、その後に俺がクーアの面倒を見ることにすると送っておく。

 すぐに返事が来た。リリスからだったが、成人なので課題はなく、寧ろ所属している会社のために出来るだけログインしていることが義務づけられているそうだ。リリスはクーアの遊び相手になってくれるのでずっといてくれるのは有り難い。《ラグナスフィア》には依頼を受けてアイテムを生産することがあるので生産にも集中出来る。

 因みに俺が個人的に生産をやっていたため他のメンバーがここ数日の分をやってくれていたらしい。有り難い話だ。しかもその間に不便だとしてアイテム持ち込みを条件にしていた。……何と素晴らしいことか。俺のゲーム生活はメンバーの支えによって成り立っていることがよく分かる。


「……では俺は食事の時以外今日はログインしない。カタラにもそう言っておいてくれ。俺には課題とフィギュア作りがあるからな」


 俺はウィネにそう言ってウインドウを操作し、早々にログアウトする。

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