第9話
カルヴァは騒音とお共に起きた。
「起きろ!まずいぞ」
丁度良くセウタがドアを開ける。
他の2人も飛び起き、セウタの後を急ぎ足で続く。
「どうしたんですか?」
「奴らだ」
セウタは立ち止まり、異変を見る。
トラックが1台、壁を破壊していた。
運転席には既に動かない死体。
フロントガラスには赤い謎の文様が描かれていた。
「ガソリンだ、逃げろ!」
近くにいるシレトがそう言うが、逃げ惑う信者はその言葉をそれぞれで受け取った。
受け止め、逃げようとする者。
嘘だと言い張り、他の者を落ち着かせようとする者。
もう駄目だと言い張り、彼らの信じる神に祈りを捧げる者。
そして、ガソリンは確かに漏れ出していた。
爆発。
木造の建物はすぐさま炎上した。
「あの文様、サルカイドか」
信者は更に混乱する。
炎は収まらず、拡大していく。
崩れ落ち、炎上する壁。
「ここはもう駄目だ。逃げるぞ」
ミロスとカルヴァは入口を目指す。
しかし、ディクソンは炎へと進む。
「そうゆうことか!入口は人が殺到する。ならば道はそこか」
そう言って、カルヴァも炎へと飛び込む。
ミロスも炎から飛び出す。
服に引火している。
だが、雪に埋もれることですぐに鎮火した。
「これからどうするの?」
「とりあえず生き残ることが目標だ。この教団もこの有様だし、既に軍も動いているだろう」
「そうだな、俺も身を隠すとしよう」
「ああ、ではこれで」
「それじゃあ。幸運を」
雪を踏みしめ、燃え盛る館を背に進む。
しばらく進むと道路に出た。
「ここは知ってるぞ、こっちだ」
カルヴァとミロスは進む。
しばらくしてそれらしき物が見えてきた。
「あれだ、おい、嘘だろ!」
カルヴァはゾンビを掻き分け、自分の店へ走る。
そこにはジクラム教の建物と同じく、燃え盛るバーがあった。
「何で…どうして…」
膝から崩れ落ちるカルヴァ。
壁には文様。
ジクラム教の館を炎上させたトラック、ディクソンの家の前に描かれた文様と同じものだった。
カルヴァは銃を取り出すと、一切の躊躇いもなく、ゾンビの頭を撃ち抜いた。
1体、2体、3体―。
波状に死体は倒れていく。
「行くぞミロス。来るんだろ、一緒に」
「ええ、でも何処に?」
「あのカルト野郎共を殺したいところだ。だが、生き残ることが第一だ」
拳を握り、燃え盛る店を見つめる。
そんな2人に掛かる声。
「そこのお二人。少し良いですかい?」
そう言いながら男性はカメラを片手に銃を撃つ。
白人だが、日に焼けた肌。
頬骨の張った顔は彼が生きた30年という年月を語っていた。
「ああ、私は世界の記者陣のハンセイン・ディバイスという者です。私もこの文様について調べていましてね、ちょっと知ってることをお教えいただければなと思います」
ハンセインは、そう言って手帳を取り出す。




