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第1話

この世に自然に反したものはない。

何故ならこの世自体が自然であるからだ。


不自然は淘汰されるんじゃない。

何故なら自然に組み込まれるからだ。


俺もかつては、不自然だった。

 この地域の春は遅く、しかも昨日は大雪である。

 そして雲はまだ厚く、青空は見えそうにない。


 そんな中、黒のカジュアルなスーツを着て、少し大きな掃除機で床を掃除する1人の男がいた。

 程よく整えた髭を生やし、年齢よりかは老け顔である。

 名前はカルヴァ・ジュロン。

 このバーの店主である。


 部屋にはいくつかのテーブル席とカウンター席。

 カウンターを挟んだ店内の棚の中にはカップ、グラス、そしていくつもの酒瓶が並んでいる。


 窓のガラスを叩く音がする。

 「何だ、開店前だぞ」

 カルヴァは掃除機をカウンターに立て掛け、シャッターを開ける。

 そこには気象の荒れた3人の男性。

 彼等は慌ただしく、更にガラスを割ろうとしていた。

 「おい、何してる!」

 カルヴァがそう言ったとほぼ同時に、男性の1人が持っていたナイフの柄がガラスを割った。

 ガラスを割った男がナイフを、カウンター越しのカルヴァの方に向ける。

 その男が言った。

 「動くなよ」

 男性3人が店の中に入る。

 「金と酒を貰おうか。そうすれば俺達は何もしない」

 男はそう言ってナイフを突きつける。


 カルヴァは両手を上げ、レジ付近に近寄る。

 「この店で一番高い酒と金を有りったけだ」

 ナイフを持った男は目を見開き狂乱しナイフを突き出す。


 カルヴァはレジの下の棚から酒瓶を取り出す。

 「そうか、ならこれだな」 

 そしてナイフを持った男性に投げた。

 瓶はその男性の額に当たる。

 額を抑え、のたうち回る男性。

 地面に転がる瓶。

 カルヴァは新しい瓶を取り、近くにいた男性の顔面に当てる。

 彼はその場に倒れる。 

 残りの男性2人の内、片方もナイフを取り出す。 

 そして近くにいた彼はナイフを振りかざす。

 カルヴァは瓶でナイフを受け止める。

 瓶を男性の頭に振り下ろす。

 瓶は割れ、破片が舞う。

 カルヴァは割れた瓶を、男性の腹に突き刺す。

 彼はその場に倒れた。


 カルヴァはその男性の腹から瓶を抜こうとする。

 「う、動くんじゃねえ!」

 先ほど倒れた男性は、リボルバー式拳銃をカルヴァに向けている。

 カルヴァは慎重にカウンター裏に隠れようとする。

 その時、ガラスが割れる音がする。


 倒れる男性の後ろには女性。

 手には斧。

 「ミロス!?」

 彼女はミロス・ライン。

 ここの常連だ。

 黒人と白人のハーフで、薄青色のダウンコートを着ている。

 「何してるのと思ったら、騒ぎに乗じてのようね」

 誇らしげに斧を担ぐ。

 「騒ぎに乗じて?一体何が起きている?」

 「逃げるわよ」

 「ちょっと待て」

 カルヴァは倒れた男性の手から銃を取る。

 「お前には勿体無い代物だ」

 カルヴァは黒のコートを羽織り、ミロスと共に外に出て、シャッターを閉める。

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