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2.白河センセ

 「Sweet Bomb」の進行とは、途中で切り替わります。ここからオリジナル。


 当然ですが、こっちが先に書いた原稿なのですよ。

 筆が詰まって、しばらく放置していたのですが、「マッチメーカー」の世界観に入れ込むことで「Sweet Bomb」は完成したのです。

 まあ、これはこれで、なんとかならない、ですかね?(自分で書いておいて、なにを?)


 

「センセ、元気?」

「近野、お前、ホント、悩みなんかナンニモなさそうだなあ……」

 白河センセ、苦笑いしながら、あたしにもお茶だしてくれる。

 といっても、センセ専用のポット、いつも机に常駐してるから、手ー伸ばせばすぐ届くんだけど。

 そこいらのイス引っ張ってきて「ドッシン」なんて効果音を自分で言って座り込み決めちゃう。

「センセは、悩み多き中年って所ですかぁ?あ、白髪」

「うわバカ、ヨセって」

 前髪を無理くり引っ張ってやろうとしたら、センセ、大慌てであたしを押し退ける。

「うわっ、あたしに触ったっ!セクハラだぁ!ああ、教師と教え子が、禁断の愛だわ…」

 なんて、大げさに騒いで見せても、職員室の他のセンセ、見向きもしてくれない。

 ちょっとプライド、傷ついちゃうけど、まあ、しゃーないか。

 こう見えてもあたし、先生方にもクラスメートにも、結構人気あるんだ。

 自分の体型は、もうしょーがないと割り切ってるから、その辺のあっけらかんさがウケテるのかしらん。

「ハハ、まったくお前には叶わないな」

 白河センセ、笑いながら、引き出しの中をゴソゴソかき回し始める。

「あれぇ? オセッキョーじゃないんですかぁ?」

「お前に説教する位なら、猫とお喋り(にゃんにゃん)してた方がマシだ」

「あぁあ、猫好きの人にきーらわーれるんだー」

 とか茶菓子(ちゃかし)てると。

 センセ、もったいぶって取り出してきたのは。

 ゲームCDじゃん!!

 しかも、初回限定発売のレアものじゃあーりませんかっ!

「うわっ、なになにコレっ!」

 可愛くじゃれつく子猫(にゃおん)ぶって、センセの手からCD取り上げようとしたけど。

「こ、こら、押し倒すんじゃないっ!わー、オカサレルうっ!」

 この、不良教師がっ!

 なんたる言いぐさじゃい!

 花も恥じらうイケイケコーコーセー捕まえて、オカサレルはないでしょうが!

 なんて、いまのあたしはそれ所じゃない。

 海浜高校きってのゲーマー女王とは、あたしのコトナノダ。

 白河センセも、かなりのゲーム通なんだけど。

 あたしの前じゃ、猫に小判(にゃにゃにゃん)よんって、こんな言い方しなかったっけ?

「違う。蛇に睨まれたカエルだ」

「ナンデ数学教師がそんな事知ってるのよ」

「社会の常識だ。お前もゲームばかりしてないでだなぁ」

「あれ?やっぱオセッキョーなんだ?」

「……違うって。あぁあ、なんでおれの周囲(まわり)に寄ってくる女たちは、こう、非常識を(かぐわしくて)作品にしたような(こうばしい)奴らばっかりなんだ?」

「そりゃ、センセーが無神経で(キャラをこれでもかと)鉄面皮だ(イジメル)からじゃないんですか?」

「ほっとけ」

「そんなことより、このしぃでぃ(C D)、なんですかっ??」

 こんな太った大女が、カワユク迫ってみても不気味なだけなのはワカッテルけど。

 いいじゃん、花のジョシコーセーの特権ということで。

「ええぃワカッタっちゅーの。……おれの兄貴、ゲームレビューの原稿を頼まれたんだけど、やったら難しいらしくて、とてもエンディングまで行けねぇとか泣きつかれてな」

「んで、センセーが代わりに解いてやろうって話なの?」

「ハハ、やってはみたんだが、こりゃ、シロウトには無理だって事になってな」

 ……へえ、白河センセーでも、解けないんだ。

 センセ、まあ、あたしよりははるかに腕は劣るけど。

 でも、決して、下手、ではない。

 腐っても数学教師だけの事はあって、プロトコル解析とかいって、必勝パターンを見つけ出すのが得意な、ま、根暗(オタク)ゲーマーだ。

 だから、コンピューター相手なら抜群に強いけど。

 とーぜん、あたしの相手には、ならないんだけどね。

「ジャンルは?」

「RPG系アクション格ゲー。勝ち抜きで、ラスボス倒してエンディングって、例のパターンだよ」

 アハ、あたしの得意中の得意な分野(十八番)だ。

「……でもさ、コンピューター相手なんでしょ?センセお得意の、例の必勝パターン(プロトコル)解析でいいんじゃないの?」

「それが、な……」

「あ、ワカッタ。設定レベルが凶悪な、絶対に解けないタイプって奴でしょ?」

「いや、違う。……多分、違うと、思う」

 ???

 へえ、珍し。

 あの白河センセが、情けない顔してるよ。

「俺に解けないゲームは無いっ!」とか、いっつも豪語しているのに。

「で、あたしに、コイツをクリアしてみろってわけね」

「いや、まあ、半分は、そうだ」

「半分?」

「お前でも解けないゲームなら、きっぱり諦めがつくからな」

 ハハハ。

 言ってくれんじゃん。

 センセのコトバをカリルなら。

「あたしに倒せないラスボスはいないっ!」って言うのがあたしのモットーよ。

 よぉし、やってやろうじゃないの。

「近野、お前の特技って、こんなことしかないからな」

 センセ、一言余計だよ。


 ゲームCDは、もはや死語ですかね?

 今は配信?

 まあ、この辺は当時の雰囲気を出している、ということで。

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