1.自己紹介(プロットだったので、読み飛ばして下さい)
拙作「Sweet Bomb」をお読みいただいている方はお気づきの事と思います。
そのまんまの自己紹介です。
知ってる人は読み飛ばして下さい。
知らない人は、読んどいて下さい。
黒板に刻まれた、あたしには理解出来ない数列。
アハ、答えを出せッてーの?
だめ、ダメだってば。
45人もいるのよ、この教室の中に。
白河センセ、どーしてあたしを見つめるの?
数学教師なら、もっと確率ってものを実践しなきゃダメじゃん。
それとも、そんなにあたしって魅力的?
アハ、ダメよ。
だめだって。
あたし、こんなのワカンナイ。
微分積分なんて、ドーデモいいじゃない。
こんな青春真っ盛りのうら若き乙女に、無駄なオベンキョーする時間なんてないんだって、それ位判って欲しいわけでー。
「近野、前に来て、この問題、解いてみろ」
あっちゃー。
教科書立てとけば、目と目を合わさなくって済むと思ったのに。
「おまえな、今どきそんなギャグみたいなマネ、二流作家でも思いつかないぞ?」
ガーン、ショックゥ。
あたしは、二流変態作家以下かい。
「誰もそこまでは言ってない。いいからさっさとこの問題解けって」
「わっかりませーんっ!」
ああもう、前に行くのも面倒だしぃ。
無駄と判ってる事に、無駄な努力するほどバカじゃないんだ、あ・た・し。
「お、おまえなぁ…」
「センセー、あたしはあなたの奥さんでも友達でもないんです。“お・ま・え”は、無いんじゃないんですかー」
教室から湧き出る笑い声。サンキュー、愛してるよんクラスメートちゃわん。
「おいこら、フザケルのもいい加減にしろよ近野」
「フザケテなんかいません。問題の答えを判ってるのはセンセーで、あたしじゃない。よって、問題を解くのはセンセーの役割で、あたしじゃない。こんなナンセンスなジョーシキもわかんないのに、よくセンセーなんてやってますね」
「近野、オマエなあ…」
おおっと、センセーかなりお怒りのご様子。
「後で職員室に来いっ!樫崎、お前解いてみろ」
アハッ、樫崎ちゃんゴメンネっ!
あたし、こういう数式みるとジンマシン出ちゃってさぁ。
アレルギー食品食べちゃダメだってお医者様から止められてる人っているじゃん?
それって、至極もっともな当たり前の事でしょ?・
だ・か・ら。
数学アレルギーのあたしに、無理にこんなん解けっていう白河センセの方が、どうかしちゃってるのよん。
~ ・ ~
あたし、近野。近野 郁美。
花も恥じらうジョシコーセー。
でもま、お約束通りの美少女ってわけには、イカナイんだなぁこれが。
身長173センチで、体重は85キロって、どーみても太りすぎじゃない?
背は、まあ、努力しても、しゃーないわな。
体重は…これでも、痩せようと頑張った方なのよ?
でもさ、ウチ、父ちゃんも母ちゃんもオデブな方でさ。
いわゆる、血筋、遺伝ってヤツだし。
それはそれで、まあ、人生の悲しきサガってもんだし。
ただ、“郁美”って名前だけは、カンベンして欲しかったけどね。
口の悪い男共、あたしの事、陰で“発育郁美”って呼んでるの、知ってるんだ。
まあ、確かに、あたしも、そうは思うけどさ。
なにおう、その分、胸もお尻もバッチリイケイケな発育ぶりなのよん。
だ・か・ら。
あんたら。口ではドウコウ言ってるけれど、その視線は、このゆっさゆさと揺れる女の象徴を追っかけてるの、判ってないとでも思ってる?
まあ、確かに。
自分で言うのもカナシイけれど、街中を連れ回すにはちょっとツライ女だよね。
た・だ・し。
真っ暗なお部屋の中だったら、ウブな男なんか一発で悩殺しちゃうつもりだから、悲観してなんかいないし。
おっと、こりゃ、ジョシコーセーのいうセリフじゃないね。
乙女は、もっと恥じらいってものを胸に抱いてイキテいくのだ!
とはいえ、微妙に、ホント微妙に違う所もあります。
白河→白川
樫崎→みーよ
サモア系→なし
元原稿はフリガナはほとんど入れていません。
元々のプロットというか、とりあえず書いてみて、続くかどうか迷っていた原稿なのです。
別もの、と思って頂ければ幸いです。